静岡県内の大学や専門学校などで活動中のサークル・ゼミを、ドーモプラスが定期的に紹介!第27回は、静岡県立大学で活動する「静岡県立大学動物愛護サークルWau-Wau」をピックアップ!

私たちを癒してくれる、可愛い動物。でも見えないところで辛い目にあっている動物を助けている人たちがいます。そんな人たちが何をして何を考えているか、知っていますか?


静岡県立大学・動物愛護サークルWau-Wauの吉越渚さん(食品栄養科学部環境生命科学科)に、動物を保護し命を守っていく世界でしかわからないことをお伺いしました。



「富士市・フェアリーハウスでの活動」


普段は毎週木曜日にミーティングを行います。部員は10名ほどいて、日替わりで富士市にあるNPO法人フェアリーハウスでボランティアをしています。


そこでは様々な理由で保護が必要になった犬猫を引き取って保護しています。悪質ブリーダーのもとで辛い目にあっていたり、元々家庭で飼われていたりと理由は挙げればキリがないです。


私たちは保護された子の身の周りのお世話や、里親を見つけるお手伝いをしています。また、殺処分や野良犬・野良猫の問題を多くの人に伝えるための啓蒙活動などを行っています。実は譲渡会がきっかけでボランティア活動をするようになったんですよ。




「里親が見つかる喜び」


里親が見つかった時にとてもやりがいを感じます。私自身ずっとお世話してきたから寂しい思いもあります。しかし、里親になってくれる人がすごく嬉しそうに引き取ってくれるので、やりがいの方が大きいです。


動物たちも状況が変わることに慣れてくれれば、引き取られた先で幸せに過ごせると思います。保護前にひどい環境にいた子は、怯えてキャリーケースから出てこないこともあります。そんな子たちがお世話をしていくうちに懐いてくれるようになる時も嬉しいです。


動物愛護団体からペットとして引き取ってくれる里親がもっと増えてくれることを願っています。




「人間と動物の関係」


このサークルで活動をするまでは、人間の方が上で動物は弱い、というイメージがありました。でも、犬や猫も痛い時は痛そうな表情をするし、嬉しい時は嬉しい顔をする。辛い時はぐったりするように人間と同じように生きています。


ただ、ペットとして生きる動物は、人間が一生懸命掃除をしてご飯をあげないと死んでしまいます。


その一方で、私が辛い時には寄り添ってくれて元気をくれます。ボランティア活動をしていくなかで、犬や猫と触れ合いそのような経験をよくします。だから人間と動物は平等で、支え合って助け合って生きているんだと思います。




「犠牲になる命を無駄にしない」


フェアリーハウスには病気を持つ子もたくさんいます。その分最期を見届けることも多くあります。死に直面した時は本当につらいです。動物が好きという一心で参加してくれた学生の中には、つらくて辞めていく人もいます。


ただ、助けられない命がある反面、助かって里親に引き取られて幸せになる命もたくさんあります。「悲しい」で終わらせることなく、他の動物が同じ状況になってしまった時の対策をするんです。


死んでしまう悲しみも、動物が幸せになっていく喜びも両方大切で、それらを忘れずに活動していきたいと思っています。




取材を終えて


動物を飼う時、絶対に保護施設に行こうと思いました。人間と動物は平等だから殺処分なんて人間と同じように絶対許されない。動物は「可愛い」。今回の取材は、「可愛い」+「守りたい」と思えるきっかけになりました。


静岡県立大学動物愛護サークルWau-Wau
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取材・執筆
貝瀬優季(常葉大学造形学部1年/『静岡時代』編集部)
寝ることとラーメンがとにかく好きです。


制作:静岡時代編集部

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