
会社を辞めて失業状態にある場合、いわゆる「失業保険」があることはご存知の方も多いでしょうが、中には「失業保険が3ヵ月もらえるんだから、3ヵ月経ってから仕事に就いた方がトクだ」と勘違いしている人もいるようです。
今回ご紹介する「再就職手当」は、そんな誤解をしている方にぜひ知っていただきたい制度です。
パートでももらえる「再取職手当」とは
失業保険を受給している人、あるいは受給予定である人が、めでたく早期に転職先が決定した場合、「再就職手当」というお祝い金のような手当を受け取ることができます。
再就職手当とは:
『基本手当の受給資格の決定を受けた後に早期に安定した職業に就き、または事業を開始した場合に支給することにより、より早期の再就職を促進するための制度』
参照:再就職手当のご案内 – 厚生労働省
ただし、離職理由(自己都合退職など)により基本手当が支給されない「給付制限期間」がある場合は要注意。待期期間満了後1か月の間は、ハローワークや職業紹介事業者の紹介によって再就職した場合を除き、再就職手当は支給されません。
雇用保険に入っていればパートでも再就職手当は受給できる
失業保険をはじめ、再就職手当は正社員しか受けられないと思い込んでいませんか? 条件を満たしていればパート勤務の人も対象になります。
対象になるのは以下の条件を満たす場合。
① 31日以上雇用されることが見込まれる
・期間の定めがない場合や定めがあっても31日以上の場合
・契約更新の規定があり、31日未満での「雇い止め」が明記されていない場合
・更新規定がなくても、実際に31日以上雇用された実績がある場合
② 週の所定労働時間が20時間以上である
この場合、パートでも雇用保険に加入することになりますが、「再就職手当」をもらうには、まずこの雇用保険に加入していることが絶対条件です。
参照:雇用保険の加入手続はきちんとなされていますか! - 厚生労働省
再就職手当はいくらぐらいもらえるの?
手当の額は、失業認定を受けた後の支給残日数によって異なります。
給付日数の2/3以上を残して就職した場合は残日数の70%を、1/3以上残しての場合は60%を受け取ることが可能。(平成29年1月2日以降に就職した場合)
計算式:
基本手当日額×残日数×60%または70%
図版:再就職手当のご案内 - 厚生労働省
もし給付日数が3分の2以上残っており、手当日額が5,000円・残日数が80日である場合、以下のような計算式になります。
5,000円×80日×70%=280,000円
パート転職活動を頑張れば「安心&再就職手当受給」でハッピー!
転職活動はストレスがたまるものですが、頑張ればそれだけ早く安定した職がみつかり、その上再就職手当ももらえるとあって、ダブルでうれしいことですね。
ハローワークの相談窓口などを活用し、受給条件などを確認してください。