静岡のローカルWEBマガジン「miteco」からこんにちは、ライターのKajoです。


すっかり春めき、気づけばもう夏の足音が聞こえそうな、麗らかな陽気が続きます。みなさんいかがお過ごしですか?


行楽日和のこの季節、伊豆の松島と例えられる西伊豆エリア「堂ヶ島」より、遊歩道を歩き出会える伊豆の絶景をご案内致します。夕陽の町・西伊豆の美しい自然の造形を、ぜひその足で訪れ目で見て確かめてみてください。



西伊豆「堂ヶ島」遊歩道へ



バスでアクセスする場合は、「伊豆箱根鉄道修善寺駅」から東海バスの「松崎行き」に乗って約1 時間30 分。ちょうどバスの停留所が遊歩道の入り口脇にあり、大変わかりやすいスタート位置となっています。


車でのアクセスの場合、長泉沼津ICより約70分。伊豆縦貫道の開通により、従来と比べて時間短縮が見込めるようになりました。思ったほど遠くないんです、西伊豆!


周辺には駐車場が多数ありますので、目的地到着後に駐車場探しの心配もご無用。





堂ヶ島駐車場からは、遊覧船乗り場を見下ろします。じつはここ、観光名所として西伊豆では大変有名な「堂ヶ島洞くつめぐり遊覧船」の発着地でもあるんです。


世界遺産の富士山を眺めながらリアス式海岸に点在する島々を巡り、国指定の天然記念物である神秘的な青の洞くつ「天窓洞(てんそうどう)」をくぐるコースなどがあります。波が高い日などは欠航することもあり、船での観光をお考えの場合は公式HPで情報をチェックしてみてください。


船も大変魅力的ですが、今日は実際に遊歩道を歩いて島々を巡ってみましょう。



堂ヶ島公園内、絶景のナゾを探りにいざ。



「絶景のナゾを探る」と題された周辺マップ。伊豆半島ジオパークの堂ヶ島公園、目指すは遊覧船のコースにもなっている「天窓洞」です。1周の所要時間はゆっくり歩いて30分とのことですが、さてさて・・・どんな絶景に出会えるのでしょうか。





マップで道順を確認したところ、どうやら下から上に勾配を登る形で公園内を1周するよう。どこから行こうか・・・などと考えていましたが、それよりも先に目に入ってしまった海のこの色をご覧ください。


恐ろしいほどの透明度の高さ。リゾート地のようなビーチの様子が船着き場で見られるとは、西伊豆のポテンシャルの高さを早速実感しました。





駐車場を降りてマップを右手に、大きな松の木の下をくぐる形で、海に沿って岩が固められたような通路を歩いていきます。





足元に注意をしながらぐんぐんと進んでいくと、視界に広がる気持ちの良い眺め。初めて見る岩の質を観察しながら歩くと、あっという間に上部まで到着です。前方には大きな亀に似た「亀岩」が見えます。


柵に手を掛けて下を覗くと、圧倒の高さに少し肝が冷えました。





岩を登りきったら、ここからは階段。「天窓窟」と書かれた看板の方角へ、緑の散策路を出発です。



国指定天然物・天窓洞を眺める



少々長めの階段が続きますが、頑丈な手すりがついています。ヒールのある靴は足に疲れが出そうなので、遊歩道とはいえ歩きやすい靴がオススメです。


周囲に見られるのは、伊豆の海岸線に多い「ウバメガシ」。良質の木炭である「備長炭」を作るのによく用いられる木です。





階段を登りきると展望台に到着。展望地の下は浮石質凝灰岩が海水によって侵食され、断崖となって海からそそり立っています。その美しい景観が「伊豆の松島」と呼ばれる所以です。


のんびり見渡していると、釣り人が岩の上に立っている様子なども見ることができます。なんとも伊豆らしい!





パノラマが望める展望台からの景色を堪能したら、少し階段を降ったところにある展望台へ。「トンボロ現象」と呼ばれる、干潮時に島と島をつなぐトンボロ(陸繋砂洲:りくけいさす)と周辺の島々を眺めます。


写真中央部にうっすらと見てとれるトンボロ。実際に島を歩いて渡ることができますが、現れる時間は日によって異なります。渡りたい方は、ぜひ干潮の時間を調べて行ってみてください。





展望に圧倒されたあとは、緑の絨毯が広がるスペースに抜けます。この先に天窓洞があるとのことですが・・・?





東屋の奥、突如地面に穴が空いたように空間が広がります。汽笛の音が聞こえたかと思えば、ちょうど洞くつ内を遊覧船が通り過ぎる瞬間に立ち会うことができました。


上から覗き込むようにして見る天窓洞も不思議なものですが、洞くつ内からは、天窓から光が差し込むような神秘的な光景を臨めるとのこと。先ほどまで歩いていた遊歩道の階段の下に洞くつがあったことに驚きます。





ちなみに公園内で「北口」と呼ばれる小さなビーチの部分が、遊覧船のUターン場所。ここは先ほどのマップには載っていませんが、敷地内で発見できます。みなさんも散策のついでに、洞くつの終着点である北口を探してみてはいかがでしょう。





遊歩道の探索を終えてひらけたスペースに出ると、地元の海女さんたちの出店が並びます。色とりどりの貝殻や、地海苔、天草(5月からがシーズン)が並び、見ているだけでも楽しい。


わずか30分ほどで回れる堂ヶ島遊歩道には、ぎゅっと詰まった魅力がいっぱいでした。


夕陽のまち・西伊豆が誇る、さまざまな楽しみ方ができる「堂ヶ島」。海から、陸から、いろんな角度で見つける伊豆の美しき自然に、出会いに行ってみませんか?



施設詳細
堂ヶ島
【住所】静岡県賀茂郡西伊豆町仁科
【駐車場】あり

西伊豆観光協会ホームページ



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<ライター>

kajo
静岡県・伊豆出身。重度の放浪癖あり、直感と好奇心をもとに、純粋に観察し大胆に発信をする。趣味は料理とキャンプ。引きこもり属性のアウトドア。

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