履歴書を書くときのルールはたくさんありますが、見逃されがちなのが職歴欄などに書く「現在に至る」、「以上」などという表現。
この機会に正しい知識を確認し、自信をもって記入できるようにしましょう。
履歴書ならではの表現「現在に至る」「以上」の意味
「現在に至る」は前段に述べた職歴に対し、「今も同じ状況にあります」という意味です。
例えばA社退職後、現在はB社で働いているという場合、「今でもB社で勤めています」ということを伝えるために、「現在に至る」と書きます。
「以上」は「これ以上の情報はありません」と伝えるために、学歴や職歴の最後の行に記載します。
・履歴書書き方のルール① 「現在に至る」は在職中のみ使用可能。左寄せで書く
「現在に至る」は、基本的に在職中のみ使用する表現です。「B社にまだ在籍している」ということを伝える主要な情報ですので、他の情報と同じように、左寄せで記載します。
ちなみに、離職して就職活動中の場合や職歴がない場合は、「現在に至る」という表現を使いません。
離職中は、職歴欄に「◯年△月 一身上の都合により退職」と書きます。職歴がない場合は、職歴欄の1行目に左寄せで「なし」と記載しましょう。
(在職中の記入例)
(離職/就職活動中の記入例)
(職歴なしの記入例)
・履歴書書き方のルール② 「以上」は在職・離職中いずれの場合も使う表現。右寄せで書く
「以上」という表現は職務経歴を表すものではなく、単なる補足情報ですので、在職中・離職中でも書き方は変わりません。
学歴、職歴それぞれ、最後の情報を書いたら次の行に右寄せで「以上」と記載しましょう。
(記入例)
改ざんや追記を防ぐという目的もあり、本文と「以上」の間に余計な改行を入れずに書くのがルールです。
「以上」という表現は履歴書に限らず、一般的なビジネス文書や挨拶状などでも使われます。
他の文書でも「以上」を書くときは、最後の文章から行間をあけないように気をつけてください。
・履歴書書き方のルール③ 「現在に至る」「以上」と書くスペースがなくなった場合の対処法
職歴に記載すべきことが多く、「現在に至る」「以上」と書くスペースに余裕がないときは、職歴に関する記載事項と同じ行の右端につけ加えても構いません。
記載する項目が多い場合は、職務経歴書を作成することも検討しましょう。
(記入例)
・履歴書書き方のルール④ 退職が決まっている場合には「退職予定日」も記載
もし今の仕事を辞めることが決まっている場合、退職予定日も記載するとよいでしょう。
「現在に至る」の一行下に、左寄せで「なお、2023年8月31日付で退職予定」などと書き、一行下に右寄せで「以上」と入れます。
(記入例)
「現在に至る」「以上」を履歴書に書き忘れたら不採用?
人事部で多くの書類審査をした経験上、「この人は『現在に至る』を書き忘れているから不採用」などと、直接の理由になることは考えにくいものです。
しかし、以下のようなマイナスポイントになる可能性はあります。
・一般常識に欠ける人かもしれない
・細かい作業は向いていないかもしれない
・重要な書類だというのに適当に作ったのかもしれない
特に、たくさんの人が応募する人気の仕事では、こういう小さいところからふるい落とされることがありますから、きちんとしておくに越したことはありません。
「現在に至る」を書き忘れるとトラブルになることも
「現在に至る」を書き忘れても不採用にはならないと言いましたが、その表記がないと、今も会社で働いているのか、はたまたすでに退職しているかがわからないということになり、現在の就業状況が不明確になります。
応募者がいつから働き始められるのかという点は、採用担当者にとって重要なポイントです。
私が採用担当者だったころ、とてもいい人がいたものの、「6か月後からしか働き始められない」ということがありました。
その方を採用したかったのですが、1,2か月のうちに人員補充が必要だったため、その人の採用を見送った経験があります。
「現在に至る」という表現がないことで、採用担当者は「この人は就業中ではないからすぐにでも働き始められそうだ」と解釈することになります。
誤解を生まないためにも、「現在に至る」という表現を忘れずに記載してください。
普段使わないから表現だからこそしっかり!
「現在に至る」という言葉は、普段はあまり使わない表現。
だからこそ、ここぞという時にきちんと使えていることが大切です。
「丁寧に履歴書を作成しているな」「この人は一般常識がある人だな」という印象を与えられます。
ただし、その人自身が魅力的であれば、小さなミスがあっても「採用」と判断されるでしょう。ミスをなくす努力も必要ですが、自分の強みを磨くことも大切ですね!
2019年3月18日公開/2023年4月27日更新
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