
あなたの給与明細は「税金」が引かれていますか?
税金とは給与額に応じて決まるもので、12月の給与が確定するまで税金の計算はできません。しかし、1年後に税金が徴収されると一括で支払うのは大変という方が多いものですから、毎月「大まかに計算した税金」を会社があなたにかわって給与から引き、事前におさめているのです。
しかしこれはあくまでも「大まかに計算した額」ですから、実際1年間働いてみた結果の「正しい額」を申請する必要がでてくるわけです。この申請を「年末調整」「確定申告」とよんでいます。「年末調整」というのは会社があなたに代わって申告してくれる制度で、個人で行う場合は年末調整ではなく「確定申告」となります。
自分で手続きをしなければならない人のために、確定申告の具体的な方法をお伝えします。
バイトでも「確定申告」が必要な人ってどんな人?
毎月ひかれている税金は、たいていの場合毎月少し多めに支払っています。そのため、確定申請をすれば払いすぎた税金が戻ってくるケースが多いのです。
アルバイトの方でも、以下のような方は税金をきちんと計算するために「確定申告」手続きが必要になります。
逆に言えば、「アルバイトが1つ」しかなく、「合計収入が103万円以下」で、「会社で年末調整をしてもらえる」人は確定申告をする必要はありません。
「保護者の扶養範囲で働きたい」という学生さんは給与の合計額を常にチェック!
年間103万円を超してしまうと保護者の「扶養家族」から外れ、健康保険などを自分で支払わなくてはなりません。また、親のほうも「扶養する子供が一人減った」ということで、税金が少し増えることになります。
「親の扶養から外れるのは困る」という人は、毎月の給与を常に足し算し、103万円を超えそうになったらシフトを減らす、というような工夫が必要です。
アルバイト先の都合もあるでしょうから早めに相談しなければいけませんので、11月、12月だけで調整しようとせずに、年間の計画を立ててバイトに入りましょう。
確定申告手続きの流れ
毎月会社からもらう給与明細や病院で支払った時にもらう領収書は、しっかり手元にとっておきましょう。また、10月ごろになったら生命保険会社や役所から「控除証明書」というものが届く人もいるかもしれませんが、これは重要な書類なのでなくさないようにしてください。
年間10万円以上、保険診療で病院に支払いがあった人は、確定申告で申請すれば税金が少なくなる制度(医療費控除)があります。親の扶養に入っている人は、親がその領収書を取りまとめて申告することになりますので、病院でもらった領収書は親に渡しておきましょう。独立している人は自分の確定申告時に必要ですので保管してください。
【参考】No.1120 医療費を支払ったとき(医療費控除) -国税庁
それでも「よくわからない!」という方はとにかく税務署へGO!
文字で読んでもわからないという方は、ぜひ税務署にいって窓口の人に聞いてみてください。対面で丁寧に説明してもらうとよりわかりやすいですね。
「税務署」と聞くとどこかコワいイメージがありますが、全然そんなことはありません。むしろとても親切に教えてくれますので、恐れずに一度行ってみてください!
その時、できれば「給与明細」ぐらいは持っていくようにしてください。税金がひかれているかどうか、どれぐらいの収入があるのかということがわかれば、より適切なアドバイスが期待できます。給与明細をなくしたという方は、一度会社に「再発行」を依頼してみましょう。
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