パートやバイトの履歴書には「電話番号」を書く欄がありますが、ここには携帯電話番号を書くべきか、自宅の固定電話番号を書くべきかと悩む人もいるのではないでしょうか。
どちらの番号も持っている場合はどうすればいいのか。
また、「緊急連絡先」はどう書けばよいのかなど、電話番号欄に記載する際の基本的な疑問にお答えします。
履歴書の電話番号は「最もつながりやすい番号」を書く
固定電話、携帯電話のどちらもある場合は「連絡がつきやすい方」を記載してください。
「携帯電話のほうが、連絡が取りやすい」という人が多いと思いますので、その場合には自宅の固定電話より、携帯電話番号を書くことをお勧めします。
スペースがあれば固定電話・携帯電話の両方を記入し、どちらの電話がつながりやすいかという情報を補足しておくとよいでしょう。
電話番号の書き方
履歴書のフォーマットはさまざまなタイプがあり、あらかじめ「カッコ」が記載されているものや、何も書かれていないものもあります。履歴書のフォーマット別に、どのように書くべきかをみてみましょう。
1. 履歴書に電話番号欄が2つある場合
自宅の固定電話と携帯電話、どちらも書くようになっている場合、どちらの番号も持っていれば両方を記載してください。
固定電話番号がない場合は「なし」と書いておくとよいでしょう。
2. カッコが左端にある場合
市外局番や090、080をカッコの中に書き入れ、あとの数字はハイフンでつなぎます。
例: (090)1234 - 5678
3. カッコが真ん中にある場合
左の空欄に市外局番などを書き入れ、あとの数字はハイフンなしで記載します。
例: 090(1234)5678 / 03 (1111) 1111
4. 電話番号欄に何も記載がない場合
すべてハイフンでつないで記載します。
例:090 - 1234 - 5678
5. 電話番号欄が3行に分かれている場合
電話番号欄が3行に分かれている場合、十分なスペースがあれば1行にまとめて書きます。
もし、1行にまとめると文字が小さくなって読みづらい、という場合には、1行目に市外局番や携帯電話の「090」「080」の部分を書き、そのあとの部分を2行目、3行目に分けて記載します。
例:090
1111
1111
FAX番号記載欄がある場合
自宅にFAXがある場合、FAX番号も記載しておきましょう。書き方は、携帯電話番号と同様です。
FAX番号がない場合は空欄のままにするか、「なし」と記載します。
ただし、「FAX機はあるが、紙を補給しておらず、使える状態にない」という場合には、FAX番号があっても記載しないでおきましょう。
緊急連絡先の書き方
緊急連絡先とは、本人に連絡がつかない場合に使用する電話番号です。
通常、両親や兄弟姉妹などの家族を記載しますが、連絡がつきやすく、信頼できる人であれば、配偶者や恋人などでも構いません。
緊急連絡先を書くときは、以下のように記載してください。
例:090 – xxxx – xxxx (実父)
緊急連絡先になってくれる人には、企業から連絡が入るかもしれないことをあらかじめ伝えておきましょう。
誰かに電話を取り次いでもらう場合は「~方呼出」と記載する
携帯電話を持っていなかったり、親戚や知人の家に住んでいたりする場合など、自分と名字が違う人に固定電話番号を使わせてもらう場合に「~方呼出し」という書き方をします。
企業があなたに連絡を取ろうと固定電話に電話をしたときに、違う名字の人が電話に出ると、「間違い電話をかけてしまった」と勘違いされてしまいます。
「自分は中村という名字だけど、田中という人が電話に出ます」ということを伝えるためにも、固定電話番号の横に名前を書いておきます。
例:03 – 1111 – 1111 田中方呼出
なお、「田中様方」と「様」を入れる必要はありません。
電話番号を書く際のポイント
電話番号を書く際は、以下のような点に留意してください。
・数字はわかりやすく記載すること
人それぞれ、手書き文字にはクセが出るものです。数字の場合、「5」が「6」に見えたり、「0」が「6」に見えたりするようなことがありますが、数字が読み取れないと電話番号が正しく伝わらず、連絡が取れないという事態に陥ります。
せっかく採用になったのに連絡がつかず、仕事のチャンスを逃してしまうことにもなりかねません。
数字に限りませんが、履歴書を書くときはできるだけクセが出ないように、はっきりと書くように心がけましょう。
パソコンで履歴書作成ができる人は、パソコンで打ち込むほうが無難です。
・つながりやすい時間を記載する
学校の授業やアルバイトなどでなかなか電話に出られないという場合は、「本人希望欄」や別紙に以下のような情報を伝えると親切です。
具体的な曜日と時間帯が分かるように記載しましょう。
例:電話がつながりやすい時間は以下の通りです。
月・木・金:17時以降、
日:午前中
・携帯電話を2台以上持っている場合
Wi-fi用と通話用、プライベート用と副業用など、何らかの事情で携帯電話を2つ持っている場合、番号を2つ書いても構いません。
ただし、「Wi-fi用だから電話がかかってきても出ない」という場合は記載しないでおきましょう。
・現在の会社から支給されている携帯電話番号を書くのはNG!
携帯電話を2つ持っている場合は2つとも書いてよい、としましたが、現在勤めている会社から支給されている携帯電話番号を書くのはNGです。
勤務中でも電話に出やすく、つながりやすい番号かもしれませんが、会社から貸与されているものはあくまでも仕事で使用するためのものですから、転職活動に使うべきではありません。
会社では、従業員に渡した社用携帯の通話履歴を確認できるようになっていますから、不審な通話があればすぐに見つかります。
電話連絡がつきやすいようにするポイント
面接の過程では、いつ、どのようなことで企業から連絡があるかわかりません。
面接の合否のみならず、持ち物についての連絡や、面接日程変更などの連絡が入ることもありますので、以下のような点に留意し、できるだけつながりやすい状態にしておくことが大切です。
・「留守電機能」を有効にしておく
固定電話、携帯電話いずれの場合も、電話に出られない場合に留守番電話でメッセージを残してもらえれば、やりとりがスムーズになります。
携帯電話は「留守番電話機能」をオプションで付けられるケースが多いので、就職活動・転職活動をしている期間はオプションに申し込み、仕事が決まったらオプションを外す、というようなことも検討してみてください。
・固定電話を書いた場合は家族にも伝えておく
最近は不審な営業電話、詐欺電話なども多いため、自宅電話をとるかもしれない家族に一言、「●社という会社に応募して履歴書を送っているから、電話がかかってくるかもしれない」と伝えておきましょう。
分かる場合は先方の電話番号も伝えておけると尚良いでしょう。
まとめ
応募先企業から着信があった場合は、できるだけ早く折り返し連絡を入れるようにしてください。
なかなか連絡がつかないとせっかくのご縁が無駄になる可能性もありますし、先方に何度も連絡する手間をかけてしまいます。
履歴書を送ったら連絡があるものと考え、「着信に気がつかなかった」ということがないよう、注意してすごすようにしましょう。
2018年5月21日公開/2022年10月31日更新/2024年7月10日更新