静岡の大学生1人1人にスポットを当て、彼らの人生・学生生活を紹介する学生図鑑in静岡! 身近にいるのに意外と知らない、静岡の大学生の活動をご紹介します。


カレーっていろんなスパイスが加わってコクが出ますよね。私にとってのスパイスはいろんな人の意見やその人たちとの経験で、そしてドンドンプラスになっていきます。また、カレーって嫌いって人少ないくらいみんなから愛されますよね。私もそんな愛されキャラ目指したいなーって!


静岡の大学で地球科学を専攻している山形県出身の山科さん。そこには「地学を発信したい」という強い思いがありました。


地学を発信したい


静岡大学理学部地球科学科三年生の山科彩葉です。山形県の新庄市出身です。山形といえば芋煮ですよね。私のところは牛肉で醤油味です。地元でいうと新庄祭りが有名です。各町内が山車を作って、町内ごといい作品を決めていく……青森のねぶたみたいな感じですね。


東日本大震災が起きた時、地震のことを理解していない人が多くて、それでは自分の身を守れないと思ったんです。だから「自分から地学を発信していく人」になりたいと思い、地球科学系の大学に行こうと決めました。自分が学びたい研究をしている教授が静岡大学にいて、入学を決めました。



フィールドワークの様子


地球を予想する


地球科学は地震、海洋、岩石や化石といった地球環境のことを考える学科です。地球の中で起こったことは見えないですよね。けれど地殻変動や地震があると、中にあるものが外に出て来るんですよ。出てきた石を使って岩石の特性を見て、「昔はこうだったのではないか」などと予想しています。


フィールドワークは、1、2年生の時は二ヶ月に1回。今は友達や研究室の先生と連れだって行っています。静岡は駿河湾や富士山が近場にあるので、フィールドワークの充実が半端ないです。あと石を顕微鏡で見やすくするため、大きなカッターで薄く削ったりします。練習も欠かせませんね。


「静岡大学テレビ」という団体に所属し、リポーターとして学校が主催しているイベントを取材し、YouTubeや公式HPで発信しています。いろんな大人の方と話したり、普段の生活では見られないところに取材に行ったりと、とても充実しています。


活動で一番印象に残っているのは、「若旅」という伊豆半島地域の頑張っている企業を応援する活動を、二泊三日で取材させてもらったことです。初めての伊豆旅行で、とても新鮮でした。多くの社会人の方から地域活性のお話などを伺い、自分がすごく成長できた経験でした。



静岡大学テレビの様子


自分の信じる方へ


卒業後は、地球科学を極めるために大学院に進学か、就職か迷っています。仕事としては、「地学を発信していく側」になりたいので、アナウンサーやラジオMC……マスコミ系か科学館の学芸員ですかね。実家が山形なので、JR東日本が使える東京より東で就職したいです。


人の役に立ちたいという思いと、小学校の頃、放送委員で得た「人前で何かを伝えるのは楽しい」という経験から、「自分から発信する人」になりたいです。いろんな人と交流することが、自分の糧となりますしね。自分の楽しいこと、やりたいことからぶれない方へ進んでいきたいです。


取材を終えて


山科さんが大切にしている「発信」は、毒にも薬にもなる力を持っています。学生図鑑の執筆は、学生の良さが適切に伝わっているか、心配になります。けれど今回山科さんが楽しんで発信している様を見て、発信者が「発信」を楽しむことが、何よりも大切だと気付かされました。


<取材・執筆>

太田初音(常葉大学3年※取材当時)
炭酸が苦手でしたが、最近はゴクゴク飲んでいます。よく飲むのは無糖系。たまにコーラを飲みます。

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