静大のサッカー場、体育館、テニスコートを通り越して片山寮を超えたこんなところにっていう場所にあるんです……弓道場!! 夏は暑さに、冬は極寒に耐えながらの練習です。


静岡の大学生1人1人にスポットを当て、彼らの人生・学生生活を紹介する学生図鑑in静岡! 身近にいるのに意外と知らない、静岡の大学生の活動をご紹介します。


k-popが大好きで韓国留学も経験し、公務員試験に向けて勉強中の杉山さん、実は弓道歴6年の静岡県No.1の弓道ガールでした。


静岡大好き弓道ガール


静岡大学人文社会科学部法学科3年の杉山仁美です。静岡が住みやすくて居心地もいいので、ずっと静岡にいます。父が警察官、母も元婦人警官という両親の影響を受けて法学科に進学することを決めました。ゼミでは政治思想について研究していて、韓国と日本の選挙に対する若者の関心の違いや、女性の政治進出について主に研究しています。


もともと運動が得意ではありませんでした。高校時代、弓道の強豪校である静岡東高校の女子弓道部に入部したことが弓道との最初の出会いです。始めたころはハードな練習をこなしていたにも関わらずなかなか上達せず、他の初心者の部員を追っていくつらい日々が続きました。しかしあきらめずに必死で駆け抜けた努力が実り、最後の大会では団体戦の大将に選ばれ、私の一本で東海優勝が決まった時は本当にうれしかったです。


運動が苦手な私でもチームの力になり、その勝利の喜びが忘れられなくて大学でも弓道を続けようと思いました。



京都の三十三間堂での通し矢の様子


部長としての責任


静大弓道部は週6の練習、シーズンになると毎日練習するハードな部活です。一つ上の女子の先輩がいなかったことから、1年の時から女子部の主将になりました。1年生の頃は道場の掃除や準備などの仕事をこなしながら、チームをまとめるだけでなく、大会でのメンバー決めなどの主将としての仕事にも追われて本当に大変でした。大学生の特権である二か月の長期休暇も合宿や練習につぎ込んでましたね(泣)


静大男子弓道部は強豪といわれる中、女子はまだまだ弱小チームで課題は山積みでした。しかし、やはり主将が強いことはそのままチームの強さにもつながるのでチームの士気を高めるためにも人一倍努力して練習してきました。大学女子弓道は東海ブロック4県で27チームあり、全部で一部~四部A.Bと5つの支部に分かれているのですが、二年生の時に三部に昇格、さらにこの前の引退試合では二部に、二年連続で昇格することが出来ました。二年連続で昇格するって本当に珍しいことなんです。


部活を引退した今、弓道に打ち込んできた熱意を公務員の勉強にも捧げられるように、きりかえなくちゃって思っています。


2017年夏 韓国に短期留学した時の様子


周りの人の大切さを感じた


高校、大学と弓道をずっと続けてこられたことや、韓国に留学させてもらえたこと、もちろん大学に進学させてもらえたことなど、両親をはじめとする大切な家族が支えてくれたからこそできたことだと改めて実感しました。お世話になったたくさんの人に恩返しできるように今は公務員試験に向けて頑張って勉強したいです。いつもギリギリにならないとできないので余裕をもって行動できるようにするのが今後の課題です……。


あとは、弓道の昇段試験もあるので来年は四段にチャレンジしたいと思っています。


取材を終えて


弓道部の主将として人間関係で、部員との距離感に悩むことも多かったという杉山さん。そんな悩んでいるときに留学に訪れた韓国で、国籍を超えた人たちとコミュニケーションをとっていく中で、部員ともっと積極的に自分から関わっていくことでよい人間関係を築くことができると学ぶことが出来たそう。弓道を通して目標に向かって最後まであきらめずに取り組む姿勢は本当にかっこよかったです。


<取材・執筆>

村瀬友梨(静岡大学3年※取材当時)
一人でカフェに行ったり、岩盤浴に行ったり、、基本的にまったりすることが好きです。最近は常葉大学近くの鳥仙珈琲のコーヒーが本当においしくてはまってます。

関連するワード