たまに食べたくなるアジアン。静岡市内にもインド・ネパール料理のお店が多いですが、だいたいどこのお店もエキゾチックな雰囲気のイメージですよね。
2017年、清水区北脇にオープンした「バオバブ」さんは、おしゃれでアットホームな雰囲気なので、デートや女子会、ママ会などにもおすすめです。
今回は、オーナーの遠藤さんにお話を伺いながら、「バオバブ」さんの魅力に迫ってみました。
家? いいえ、アジアンダイニングです
清水区北脇というエリアは、国道一号線沿いに面している住宅街です。こんなところにアジアンのお店があるのだろうかと疑問符が付きます。ほらここも平屋の一軒家ですよね。
いや、ちょっと待ってください。バオバブって書いてありますね。
遠くからだと完全に家でしたが、どうやらこれが「バオバブ」さんで間違いなさそうです。
店内は広くて超快適空間
玄関を開けたら、靴を脱いでアジアンなスリッパに履き替えます。誰かの家に来たかのようなアットホームさ。スリッパの種類が豊富で楽しいですね。
エントランスの様子です。きれいにリノベーションされていますね。いい意味で外観とのギャップがあって、期待値がぐーんと上がりました。
ダイニングの扉を開けると、そこには快適な空間が広がっています。思わず「うわ〜広い!」と稚拙な表現をしてしまった自分を殴りたい(涙)
すごくあったかいなと思ったら、おしゃれなペレットストーブがありました。冷えた身体を力強く温めてくれる冬に大活躍のアイテム。
2人用・4人用のテーブル、奥にはお座敷があります。カウンターもあるので、席の種類が豊富なのも「バオバブ」さんの特徴のひとつ。
外から見た平屋の様子からは全く気づきませんでしたが、中央の天井はこのようにかなり高く、開放感があります。
子連れのママさんやファミリーにとって、お座敷は助かりますね。もちろん、友人グループでランチをしながらトークに花を咲かせるのにもおすすめ。
春〜初夏はテラス席が気持ち良さそうです。ここで飲むビールはきっと最高に違いないです。愛犬のサニーがいるので、声をかけてみてください。
最初サニーに吠えられましたが、次第に吠えなくなりました。慣れてくれたのか、興味がなくなったのか。ねえどっちなのサニー!?(笑)
「バオバブ」のメニュー
オープン当初から変わっていないというランチメニューは、フォー・本日のカレー・エスニックチキンの3種類。前菜・スープ・プチデザート・蓮茶(はすちゃ)が付いてALL1,500円。
コーヒーやスイーツなどのカフェメニューがあるので、ランチ以外の目的でも使えそうですね。
名物・パレット皿の前菜盛り
ベトナムではポピュラーな蓮茶。日本人にとってはあまり馴染みがありませんが、スッキリ華やかで飲みやすかったです(1杯おかわり可能)。
パレット皿で出てくるセットの前菜盛り合わせ。「バオバブ」さんの代名詞と言ってもいいのではないでしょうか。オープン当初よりも種類と彩りがパワーアップしていました。
旬の野菜をたっぷり使った前菜は、どれも手作りなので身体に優しく、味付けや食感に創意工夫が感じられます。
前菜に満足しながらスープで一休み。メインのカレーにたすきを繋ぎます。
メインはグリーンカレー。チキンや野菜、パクチーがたっぷり。エキゾチックな香りで胃腸が活性化しますね。
クリーミーかつスパイシー! 食べやすいながらもしっかり個性が出ています。
カレーで少し胃腸を刺激した後は、手作りあんことアイスクリーム、寒天のデザート。黒蜜が優しく癒します。
ごちそうさまです。お腹も心も満たされて大満足のランチでした。
インタビューさせていただきました
――バオバブさんの名前の由来を教えてください。
バオバブの木が好きで、死ぬまでに一度見てみたいというのと、「バオバブ」で調べたら、葉っぱも実も木とかも動物や人が集まってきたりとか、身体にも良いのでいいなぁと。木をいっぱい使っているので、自然にちなんだ名前にしたかったんですね。あとは、静岡に「バオバブ」という名前の飲食店がなかったので、これにしようと思いました。
――民家を譲ってもらって改装したということですが、こういった造りにされたコンセプトは?
もともと、前の方が住んでらっしゃった時からこの外観が好きだったので、外の見た目を壊さないようにしました。木のぬくもりを感じられるお店、靴を脱いで上がれるお店にしたかったんですね。リノベーションしてくれたのが高校の同級生だったので、色々わがままを聞いてもらいました。誰かの家に遊びにきたみたいな、そんなイメージです。
――席の種類もたくさんあっていいですね。
初めは全てちゃぶ台とかのお座敷にしようと思っていたんですけど、お客さんから「歳をとってくるとひざが痛い」と言われて、一部だけお座敷にしました。テラス席は冬は寒いんですけど、もともと前の家の時からテラスがあったんです。緑色の木材は以前のままで、腐ってしまって使えない部分だけ新しくしました。
――外からだとわからなかったんですけど、天井が高くて開放感があっていいですよね。
もともとはすごい低かったんです。昔ながらの日本家屋の天井だったので、180cmくらいある方だと頭がぶつかりそうになってしまって。それだと低すぎるので、天井を抜いて、ハリもきれいにしてもらってそのまま使っています。
――もともとどこかで修行されていたんですか?
大学を卒業して、一度は飲食店に勤めたんですけど半年で辞めて、そのあと外回りの営業をやっていました。仕事を辞めて結婚したんですが、結婚する前と結婚してからの間に調理師学校に行っていたんですね。子供が幼稚園に入ったタイミングで、お昼にパートを始めました。茶香茶花さん(清水のアジアンカフェ)に7〜8年勤めていたんです。飲食店でバイトはしていましたが、がっつり正社員で入ったことはないです。(DOMOさんに載せるのに)これ大丈夫ですか?(笑)
――なぜアジアンだったんですか?
学生時代にタイ料理屋さんでバイトをしていて、そこで初めてタイ料理を食べたんです。今まで辛いものが苦手だったんですけど、タイ人の方が作る本場のタイ料理にハマりましたね。学生だったので食生活がそこのタイ料理一色になっていました(笑)
――客層はお子さん連れが多いですか?
お子さん連れも多いですが、50歳以上の方も結構いらっしゃいます。これは私もやってみて意外だったのですが、60〜70代のお客さんが多いんですよ。若者向けかと思っていましたが、圧倒的に年配の方のほうが多いですね。もちろん若者も大歓迎です。
――ワークショップなどもされているんですね。
これまでに、ベビーマッサージをやったり、ハワイアンソングのコンサートなどをやりました。今後もできたら続けていきたいと思っています。
――料理についてのこだわりを教えてください。
いろいろな旬の地元野菜を使って、楽しんで召し上がっていただけるように彩りを良くしたり、とにかく身体に良いものをということで手作りでやっています。
――今後の展望を教えてください。
今度、子供が中学生になるので、夜の営業もだんだんと始めて行こうかなと考えています。例えば予約で対応するのか、週末だけにするのか。場所が分かりにくかったり、車じゃないと不便ということがあるんですが、近所の方からは「ぜひやって」と言われるので、少しずつできたらいいなと思っています。
――読者のみなさんにメッセージをお願いします。
どんな仕事でも楽しんで仕事をやったほうがいいですね。いろいろな仕事をしてきてそう感じました。どんなジャンルでも仕事で得たものはどこかでまた役立つので、絶対無駄にはならないと思います。
「どの仕事も楽しかった」と語ってくれた遠藤さん。はっきりそう言える人ってなかなかいないのではないでしょうか。読者のみなさんもぜひ仕事やバイトに取り組む姿勢を見直してみてください。
まとめ
清水で人気の「バオバブ」さんは、居心地が良くてお腹も満たされるおしゃれなアジアンダイニングでした。ぜひ、サニーにも会いに行ってみてくださいね。今後の展開にも注目です!