
ドーモプラスが注目の男子を紹介する連載企画「レコメン図」。第11回は今注目の新世代BOYSグループ「XOX(キスハグキス)」のメンバーとして活躍する「田中 理来(たなか・りく)」さんをお迎え! 役者として舞台にも出演し、現役大学生でもある田中さんに、後編ではXOXメンバーの好きなところ、高校時代のアルバイトのお話などについてうかがいました!
――仕事と勉強を両立する中で、息抜きにはどんなことをされてますか?
友達と遊ぶのが一番息抜きになるのかなと思ってます。忙しい中でも、時間があったらやっぱり友達と会って話したりしますし。それか、本当に苦しい時はひとりで音楽を聴きながら、目をつぶっているか……。
本当に音楽が好きなので、音楽を聴いてるだけでリラックスできるんですよ。あとは、映画を観たりもします。
――ちなみに、そういう時にはどんな音楽を聴くんでしょうか?
ジャンルはけっこういろんなのを聴きますね。特に聴くジャンルは、自分がバンドをやってたこともあるので、やっぱりバンドの音楽が好きです。
当時はRADWIMPSさんとか、ELLEGARDENさんに憧れてたんで、そういう邦楽のロックが好きで。ほかにはラップやヒップホップ、R&Bとかソウルも聴きますし、落ち着きたい時なんかはソウル・ミュージックがいいなと思います。
――ジャンル関係なく、気分に合わせて音楽を選ばれる感じなんですね。ライブ前にテンションを上げるために聴く曲もあったりしますか?
僕、けっこう1度ハマると深くハマるタイプなので、どれっていう決まりは特に作ってなくて。その時期にハマったアーティストの曲をがっつり聴き込む感じですね。ある時に「これテンション上がるわ」って聴いてても、しばらく経つとちがうのに変わってたりすることも多いんです。
今はあんまり激しい曲が好きじゃなくて、ゆっくりめなのを聴いてますね。最近だと、清水翔太さんのアルバム『FRY』の中に「milk tea」っていうゆったりした曲があるんですけど、それをライブ前に聴いて気持ちを落ち着かせたりしてます。緊張しちゃうタイプなので、自分の心拍数を落ち着かせてリラックスさせようと思って。
――もっとテンションを上げていく感じの曲を聴かれるのかと思っていたので、意外でした。それだけ音楽がお好きだということですが、今後は作詞や作曲でXOXの楽曲制作に関わってみたいという気持ちや、そのご予定はありますか?
詞に関しては、僕も書きたいなと思うんですけど、どうせ詞を書くなら自分で曲も作りたいなって思うので。アルバム曲でも個人の自主制作でもいいんで、聴いた人の気持ちにぶつかれるというか、心に残るような歌詞や曲を作りたいなって考えてます。
前に、僕が作った曲につばさが詞を書いて、曲を作ったことがあって。2曲作ったんですけど、それを一度ワンマンライブでやったんですよ。その時に、ファンの子もグッときたってレポートをくれて。
自分たちで全部プロデュースして作った曲って、もっとくるものってあると思うし、それがアーティストの本業というか、醍醐味だと思うんです。
――自分たちが本当に伝えたいものを、そこに込めていくと。
そうですね。それは続けていきたいですね。
――その時にはギターも弾かれますか?
弾いたりしようかなと思いますね。既存の曲をアコースティックだけでやるっていうのは、前回のツアーでやらせてもらったんです。その時にはギターも弾きました。今年の4月か5月のライブだったので、半年くらい前かな。
これからもそうやってバンドのテイストを入れさせてもらいながらできたらいいなって思いますし、僕らのグループは個人個人で好きな音楽もかなりちがっていたりするので、それをひとつにまとめた時に一番いい音楽が生まれるんじゃないかなと、僕は思ってるので。
――では、今後の展望についてもうかがいたいのですが、個人的にはどんなお仕事に挑戦していきたいですか?
やっぱり音楽で何かを届けたいなって思いますね。僕は芸術やそっちの分野が好きなので、これまで舞台にも何本か出させていただいて、個人では役者としても思いなどを伝えていけたらいいなと思いますし。
また、グループとしてはやっぱり音楽で何かを届けたいし。何というか、人の心に残ることがしたいです。
――音楽活動に限らず、誰かの心に残るような活動をしたいと。
はい。役者は、やっててすごく楽しいですね。舞台はその一瞬でしか味わえない空気があって、ちょっとニュアンスはちがうかもしれないですけど、ライブと似たような感じを受けるんですよ。それは観てる人たちも感じてるんじゃないかと思うし。
映像でのお仕事は『天才てれびくん』の時と、XOXになってからも1回だけやらせてもらったことがあるんですけど、舞台とはまたちがって、気持ちがすっきり伝わるような感覚がして。どちらもよさがありますよね。
音楽も映像も舞台も、ひとつの芸術っていう分野だと思うので、そこで何かを伝えていければなって思ってますね。
――音楽でも演技でも、その時にしかないライブ感って共通してますよね。お芝居での活躍も楽しみにしています。では次に、メンバーのみなさんについて、好きなところや尊敬できるところを教えてください。
え、好きなところですか? 全員に言わなきゃいけないんですか?
――照れくさいかもしれませんが、ぜひ(笑)。
えー……けどまぁ、言います(笑)。
リーダーのとまんさんに関しては、やっぱり一番周りが見えてるなって思うし、「自分が一番年上」っていう責任感じゃないですけど、プライドも持ってて。いろんな経験を積んでるだけ、ものごとを見れる範囲や見方も全然ちがうんだなっていうのを感じてます。……あんまり普段は言わないですけど、そういうところは人間の先輩として尊敬してますね。
だおちゃん(=志村 禎雄さん)は「かわいらしい」とかみんなに言われるんですけど、本当に根が真面目すぎて、あんな人ほかに見たことないくらい。だからこそ、空回りしてしまう部分もあるんですけど、僕はそのバカ真面目なところがいいと思うし、すごく好きですね。仕事に対しても、人間関係に対しても真っ直ぐ生きてる人で、いつも真剣に考えてるなって思います。
バトさん(=バトシンさん)はプライベートもけっこういっしょにいることが多いんです。年上なんですけど、僕のことを当初から家族のように、友達のように、仲間のように扱ってくれてて。そして、考えることも言うことも、男らしいというか、情熱があるタイプの人なんですよ。そこの部分で僕も共感できる部分があったりして、人として好きです。
あと、バトさんはもともとモデルだったので、音楽への気持ちはそれほど大きくはなかったと思うんですよ。でも、XOXに入ってから音楽のことをたくさん知って、音楽から影響を受けて、音楽をやりたいと思うようになって。そういう人ってなかなかいないと思うし。あんなに真剣になって、音楽やファッションのことを考えられるのって尊敬しますね。
つばさはすごく頑張り屋だと思います。ダンスも歌も人一倍頑張ってるのに、それを隠そうとするところがまた、影の努力家だなって。同じ年ってこともあって、ひとりで困った時には僕を頼って相談してきてくれたりするんですよ。そういう時はお互い助け合いながらやってきたんで。
XOXに入ったのもつばさといっしょだったし、僕は仙台から、つばさは広島から東京に出て来てたりと、一番近しい立場だったりもするので。つばさとは、もっとこれからも支え合って生きていきたいなって思いますね。
――ありがとうございます。メンバーのみなさんへの愛がしっかり伝わってきました。では「DOMO」がアルバイト求人誌ということで、アルバイトについてもお話を聞かせてください。宮城県時代にはどんなアルバイトをされていましたか?
最寄駅の近くに、ひっそりと店を構えてる感じのイタリアンレストランがあったんですけど、店長さんがひとりで回してるようなこじんまりした雰囲気で。そこのお店の外に出されてた黒板を見たら、ちょうど「バイト募集」って書かれてたんですよ。
当時はバンドをやってて、ライブするのにも、機材を買うのにもすごくお金がかかっちゃってたので、稼ぎたいなと思っていたところで。学校にないしょでバイトをするのに、そういうこじんまりしたところじゃないと難しいので「ここだったらひっそりバイトできる!」って、高校1年生の時に働き始めました。それからずっと、XOXに入った後も仙台にいる間は続けてましたね。
あと、店長の誕生日が僕と同じ日で、運命を感じたんです(笑)。店長もすごくよくしてくれて、僕のバンドのこととか、オーディションを受ける時にもいっしょに真剣になって考えてくれて。この前の仙台でのライブに誘ったんですけど、店があって来られなかったんですよ。
今、そのイタリアンレストランは弁当屋に変わってしまって、昼だけ営業してるんですけど、最近お母さんといっしょに昼ご飯を食べに行ってきました。久しぶりに店長に会ったら、店長もすごく嬉しがってくれて。僕が5月に20歳になったので、いっしょに飲みに行く予定ができたんですよ。今度、仙台に帰る時が楽しみです。
それから、引っ越し業者のバイトが一番稼げるってことでやったんですけど、2回くらいやって挫折しましたね(苦笑)。雨の中でもやらなきゃならないし、残業もあるので朝早くから夕方6時とかまでやるのがツラくて。疲れて帰ったらすぐに寝ちゃうから「これじゃ音楽できねぇ、ダメだ!」と思って(笑)。それで引っ越しは辞めて、平日は主に飲食、休日には旅館のバイトをやってました。
旅館のバイトは、松島の旅館で布団敷きや掃除、アメニティーのセットの交換とかを、おばあちゃんたちと話しながらやってたんですけど、それもだいぶ長く続けてましたね。だから、ホテルに泊まったりする時に「これはこうやっておいたほうが片付けやすいな」とか考えちゃうんですよね(笑)。
――なるほど、スタッフ目線で見てしまうんですね(笑)。レストランではホールを担当されてたんですか?
ホールもキッチンも全部やりました。2人しかいないので、店長が主に料理を作って、僕がホールで料理を出したり。で、お客さんがいない時に仕込みを手伝って、皿洗いもしましたね。
――メインの調理以外はこなされていたんですね。店長さんも、今の活躍を喜んでくださっているのでは?
そうですね。誕生日が同じなので、毎年その日に連絡を取り合ってるんです。そのほかにも、新譜を出すたびに「買って聴いたよ」って言ってくれたり。バイトを辞めたのに繋がってるって、いい関係が続いていて嬉しいです。
――いっしょにお酒を飲めるのが楽しみですね。では、これは妄想でも結構なんですが、バイト先での憧れの胸キュンシチュエーションってありますか?
僕、友達からよく聞くんですよ、「バイトって出会いがある」って(笑)。友達はバイト先の先輩と付き合ったりしてるみたいですし。だから自分だったら、バイトの後輩じゃなくて、先輩にかわいがってもらいたいですね。
仕事を教えてもらったりして、そうしてるうちに好きになっちゃうみたいのって憧れますね。そういうのって、アルバイトじゃないと多分できないかなって思うので。
――そうですよね。たしかに学校以外で出会うとなると、バイト先でってパターンが多そうです。
それかサークルか。そのどちらかなんですけど、僕はどっちもやってないんで。友達の話を聞いてると「うわー、楽しそうだな」って、ちょっとバイトとかしたいなって思いますよね(笑)。
――アルバイトをされていた頃には、店長さんとお二人だったということですし、そういうこともなかったんでしょうか?
全くなかったですね。松島の旅館のほうも、60歳くらいのおばあちゃんといっしょに働いてたので、お孫さんの話とかをいつも聞く立場になってましたね。でも、それも楽しかったです。
――キュンとするというより、むしろほのぼのしちゃう感じですね。先輩にかわいがられたいとのことですが、好きな女性のタイプは年上の方だったりするんでしょうか?
そうでもないんですけどね。僕、あんまり年齢は年上でも年下でも気にしないで生きているっていうか。多少の年齢差は気にしないし、僕個人としては、別にファンの子からも後輩からも、親しみやすかったらタメ口で話されてもあんまり気にならないですし。
実際、英語って敬語がないじゃないですか。敬語があるのって、日本とかそういう少ない国だけだと思うので、そこに関してあんまり僕は深く考えてなくて。だからというわけでもないですけど、あまり年齢は気にしないです。ただ、できれば年上のほうがいいかなって感じですね(笑)。
――では最後になりますが、読者の学生さんに向けて応援メッセージをお願いします。
学生って人生で一番楽しい時期だし、しかも、人生の中でも一瞬で過ぎてしまう時期だと思うんですよ。僕も中学、高校は早く過ぎてしまって、大学もこの前入ったばかりだと思っていたら、もう折り返し地点を迎えてしまったって感覚で。
大学生は時間があるし、やりたいこともいろいろできるから、学生の時にやり残すことがないよう、遊びも勉強も全力でやってほしいなと思います。もちろん、恋も全力で(笑)。
外での撮影時、ほぼ陽も落ちて肌寒い中でしたが「月がきれいに見えますね」と嬉しそうに取材陣に教えてくださった田中さん。XOXメンバーへの思いや、アルバイト先の店長さんとのエピソードをうかがって、周りの人やその繋がりを大切されていることが感じられました。そんな人柄から生まれる音楽やお芝居は、きっと熱くて心の奥まで届くものになるはず。今後の活躍が楽しみですね♪
文:古原孝子
Photo:高村 勇一郎
インタビュー前編はコチラ
その時期にハマったアーティストの曲をがっつり聴き込む感じです。
――仕事と勉強を両立する中で、息抜きにはどんなことをされてますか?
友達と遊ぶのが一番息抜きになるのかなと思ってます。忙しい中でも、時間があったらやっぱり友達と会って話したりしますし。それか、本当に苦しい時はひとりで音楽を聴きながら、目をつぶっているか……。
本当に音楽が好きなので、音楽を聴いてるだけでリラックスできるんですよ。あとは、映画を観たりもします。
――ちなみに、そういう時にはどんな音楽を聴くんでしょうか?
ジャンルはけっこういろんなのを聴きますね。特に聴くジャンルは、自分がバンドをやってたこともあるので、やっぱりバンドの音楽が好きです。
当時はRADWIMPSさんとか、ELLEGARDENさんに憧れてたんで、そういう邦楽のロックが好きで。ほかにはラップやヒップホップ、R&Bとかソウルも聴きますし、落ち着きたい時なんかはソウル・ミュージックがいいなと思います。
――ジャンル関係なく、気分に合わせて音楽を選ばれる感じなんですね。ライブ前にテンションを上げるために聴く曲もあったりしますか?
僕、けっこう1度ハマると深くハマるタイプなので、どれっていう決まりは特に作ってなくて。その時期にハマったアーティストの曲をがっつり聴き込む感じですね。ある時に「これテンション上がるわ」って聴いてても、しばらく経つとちがうのに変わってたりすることも多いんです。
今はあんまり激しい曲が好きじゃなくて、ゆっくりめなのを聴いてますね。最近だと、清水翔太さんのアルバム『FRY』の中に「milk tea」っていうゆったりした曲があるんですけど、それをライブ前に聴いて気持ちを落ち着かせたりしてます。緊張しちゃうタイプなので、自分の心拍数を落ち着かせてリラックスさせようと思って。
心に残るような歌詞や曲を作りたいなって考えてます。
――もっとテンションを上げていく感じの曲を聴かれるのかと思っていたので、意外でした。それだけ音楽がお好きだということですが、今後は作詞や作曲でXOXの楽曲制作に関わってみたいという気持ちや、そのご予定はありますか?
詞に関しては、僕も書きたいなと思うんですけど、どうせ詞を書くなら自分で曲も作りたいなって思うので。アルバム曲でも個人の自主制作でもいいんで、聴いた人の気持ちにぶつかれるというか、心に残るような歌詞や曲を作りたいなって考えてます。
前に、僕が作った曲につばさが詞を書いて、曲を作ったことがあって。2曲作ったんですけど、それを一度ワンマンライブでやったんですよ。その時に、ファンの子もグッときたってレポートをくれて。
自分たちで全部プロデュースして作った曲って、もっとくるものってあると思うし、それがアーティストの本業というか、醍醐味だと思うんです。
――自分たちが本当に伝えたいものを、そこに込めていくと。
そうですね。それは続けていきたいですね。
――その時にはギターも弾かれますか?
弾いたりしようかなと思いますね。既存の曲をアコースティックだけでやるっていうのは、前回のツアーでやらせてもらったんです。その時にはギターも弾きました。今年の4月か5月のライブだったので、半年くらい前かな。
これからもそうやってバンドのテイストを入れさせてもらいながらできたらいいなって思いますし、僕らのグループは個人個人で好きな音楽もかなりちがっていたりするので、それをひとつにまとめた時に一番いい音楽が生まれるんじゃないかなと、僕は思ってるので。
やっぱり音楽で何かを届けたいし、人の心に残ることがしたい
――では、今後の展望についてもうかがいたいのですが、個人的にはどんなお仕事に挑戦していきたいですか?
やっぱり音楽で何かを届けたいなって思いますね。僕は芸術やそっちの分野が好きなので、これまで舞台にも何本か出させていただいて、個人では役者としても思いなどを伝えていけたらいいなと思いますし。
また、グループとしてはやっぱり音楽で何かを届けたいし。何というか、人の心に残ることがしたいです。
――音楽活動に限らず、誰かの心に残るような活動をしたいと。
はい。役者は、やっててすごく楽しいですね。舞台はその一瞬でしか味わえない空気があって、ちょっとニュアンスはちがうかもしれないですけど、ライブと似たような感じを受けるんですよ。それは観てる人たちも感じてるんじゃないかと思うし。
映像でのお仕事は『天才てれびくん』の時と、XOXになってからも1回だけやらせてもらったことがあるんですけど、舞台とはまたちがって、気持ちがすっきり伝わるような感覚がして。どちらもよさがありますよね。
音楽も映像も舞台も、ひとつの芸術っていう分野だと思うので、そこで何かを伝えていければなって思ってますね。
「XOX」のメンバーについて、好きなところや尊敬できるところ
――音楽でも演技でも、その時にしかないライブ感って共通してますよね。お芝居での活躍も楽しみにしています。では次に、メンバーのみなさんについて、好きなところや尊敬できるところを教えてください。
え、好きなところですか? 全員に言わなきゃいけないんですか?
――照れくさいかもしれませんが、ぜひ(笑)。
えー……けどまぁ、言います(笑)。
リーダーのとまんさんに関しては、やっぱり一番周りが見えてるなって思うし、「自分が一番年上」っていう責任感じゃないですけど、プライドも持ってて。いろんな経験を積んでるだけ、ものごとを見れる範囲や見方も全然ちがうんだなっていうのを感じてます。……あんまり普段は言わないですけど、そういうところは人間の先輩として尊敬してますね。
だおちゃん(=志村 禎雄さん)は「かわいらしい」とかみんなに言われるんですけど、本当に根が真面目すぎて、あんな人ほかに見たことないくらい。だからこそ、空回りしてしまう部分もあるんですけど、僕はそのバカ真面目なところがいいと思うし、すごく好きですね。仕事に対しても、人間関係に対しても真っ直ぐ生きてる人で、いつも真剣に考えてるなって思います。
バトさん(=バトシンさん)はプライベートもけっこういっしょにいることが多いんです。年上なんですけど、僕のことを当初から家族のように、友達のように、仲間のように扱ってくれてて。そして、考えることも言うことも、男らしいというか、情熱があるタイプの人なんですよ。そこの部分で僕も共感できる部分があったりして、人として好きです。
あと、バトさんはもともとモデルだったので、音楽への気持ちはそれほど大きくはなかったと思うんですよ。でも、XOXに入ってから音楽のことをたくさん知って、音楽から影響を受けて、音楽をやりたいと思うようになって。そういう人ってなかなかいないと思うし。あんなに真剣になって、音楽やファッションのことを考えられるのって尊敬しますね。
つばさはすごく頑張り屋だと思います。ダンスも歌も人一倍頑張ってるのに、それを隠そうとするところがまた、影の努力家だなって。同じ年ってこともあって、ひとりで困った時には僕を頼って相談してきてくれたりするんですよ。そういう時はお互い助け合いながらやってきたんで。
XOXに入ったのもつばさといっしょだったし、僕は仙台から、つばさは広島から東京に出て来てたりと、一番近しい立場だったりもするので。つばさとは、もっとこれからも支え合って生きていきたいなって思いますね。
高校1年生からずっと、XOXに入った後も仙台にいる間は続けてました
――ありがとうございます。メンバーのみなさんへの愛がしっかり伝わってきました。では「DOMO」がアルバイト求人誌ということで、アルバイトについてもお話を聞かせてください。宮城県時代にはどんなアルバイトをされていましたか?
最寄駅の近くに、ひっそりと店を構えてる感じのイタリアンレストランがあったんですけど、店長さんがひとりで回してるようなこじんまりした雰囲気で。そこのお店の外に出されてた黒板を見たら、ちょうど「バイト募集」って書かれてたんですよ。
当時はバンドをやってて、ライブするのにも、機材を買うのにもすごくお金がかかっちゃってたので、稼ぎたいなと思っていたところで。学校にないしょでバイトをするのに、そういうこじんまりしたところじゃないと難しいので「ここだったらひっそりバイトできる!」って、高校1年生の時に働き始めました。それからずっと、XOXに入った後も仙台にいる間は続けてましたね。
あと、店長の誕生日が僕と同じ日で、運命を感じたんです(笑)。店長もすごくよくしてくれて、僕のバンドのこととか、オーディションを受ける時にもいっしょに真剣になって考えてくれて。この前の仙台でのライブに誘ったんですけど、店があって来られなかったんですよ。
今、そのイタリアンレストランは弁当屋に変わってしまって、昼だけ営業してるんですけど、最近お母さんといっしょに昼ご飯を食べに行ってきました。久しぶりに店長に会ったら、店長もすごく嬉しがってくれて。僕が5月に20歳になったので、いっしょに飲みに行く予定ができたんですよ。今度、仙台に帰る時が楽しみです。
それから、引っ越し業者のバイトが一番稼げるってことでやったんですけど、2回くらいやって挫折しましたね(苦笑)。雨の中でもやらなきゃならないし、残業もあるので朝早くから夕方6時とかまでやるのがツラくて。疲れて帰ったらすぐに寝ちゃうから「これじゃ音楽できねぇ、ダメだ!」と思って(笑)。それで引っ越しは辞めて、平日は主に飲食、休日には旅館のバイトをやってました。
旅館のバイトは、松島の旅館で布団敷きや掃除、アメニティーのセットの交換とかを、おばあちゃんたちと話しながらやってたんですけど、それもだいぶ長く続けてましたね。だから、ホテルに泊まったりする時に「これはこうやっておいたほうが片付けやすいな」とか考えちゃうんですよね(笑)。
――なるほど、スタッフ目線で見てしまうんですね(笑)。レストランではホールを担当されてたんですか?
ホールもキッチンも全部やりました。2人しかいないので、店長が主に料理を作って、僕がホールで料理を出したり。で、お客さんがいない時に仕込みを手伝って、皿洗いもしましたね。
――メインの調理以外はこなされていたんですね。店長さんも、今の活躍を喜んでくださっているのでは?
そうですね。誕生日が同じなので、毎年その日に連絡を取り合ってるんです。そのほかにも、新譜を出すたびに「買って聴いたよ」って言ってくれたり。バイトを辞めたのに繋がってるって、いい関係が続いていて嬉しいです。
――いっしょにお酒を飲めるのが楽しみですね。では、これは妄想でも結構なんですが、バイト先での憧れの胸キュンシチュエーションってありますか?
僕、友達からよく聞くんですよ、「バイトって出会いがある」って(笑)。友達はバイト先の先輩と付き合ったりしてるみたいですし。だから自分だったら、バイトの後輩じゃなくて、先輩にかわいがってもらいたいですね。
仕事を教えてもらったりして、そうしてるうちに好きになっちゃうみたいのって憧れますね。そういうのって、アルバイトじゃないと多分できないかなって思うので。
――そうですよね。たしかに学校以外で出会うとなると、バイト先でってパターンが多そうです。
それかサークルか。そのどちらかなんですけど、僕はどっちもやってないんで。友達の話を聞いてると「うわー、楽しそうだな」って、ちょっとバイトとかしたいなって思いますよね(笑)。
――アルバイトをされていた頃には、店長さんとお二人だったということですし、そういうこともなかったんでしょうか?
全くなかったですね。松島の旅館のほうも、60歳くらいのおばあちゃんといっしょに働いてたので、お孫さんの話とかをいつも聞く立場になってましたね。でも、それも楽しかったです。
――キュンとするというより、むしろほのぼのしちゃう感じですね。先輩にかわいがられたいとのことですが、好きな女性のタイプは年上の方だったりするんでしょうか?
そうでもないんですけどね。僕、あんまり年齢は年上でも年下でも気にしないで生きているっていうか。多少の年齢差は気にしないし、僕個人としては、別にファンの子からも後輩からも、親しみやすかったらタメ口で話されてもあんまり気にならないですし。
実際、英語って敬語がないじゃないですか。敬語があるのって、日本とかそういう少ない国だけだと思うので、そこに関してあんまり僕は深く考えてなくて。だからというわけでもないですけど、あまり年齢は気にしないです。ただ、できれば年上のほうがいいかなって感じですね(笑)。
――では最後になりますが、読者の学生さんに向けて応援メッセージをお願いします。
学生って人生で一番楽しい時期だし、しかも、人生の中でも一瞬で過ぎてしまう時期だと思うんですよ。僕も中学、高校は早く過ぎてしまって、大学もこの前入ったばかりだと思っていたら、もう折り返し地点を迎えてしまったって感覚で。
大学生は時間があるし、やりたいこともいろいろできるから、学生の時にやり残すことがないよう、遊びも勉強も全力でやってほしいなと思います。もちろん、恋も全力で(笑)。
外での撮影時、ほぼ陽も落ちて肌寒い中でしたが「月がきれいに見えますね」と嬉しそうに取材陣に教えてくださった田中さん。XOXメンバーへの思いや、アルバイト先の店長さんとのエピソードをうかがって、周りの人やその繋がりを大切されていることが感じられました。そんな人柄から生まれる音楽やお芝居は、きっと熱くて心の奥まで届くものになるはず。今後の活躍が楽しみですね♪
文:古原孝子
Photo:高村 勇一郎
インタビュー前編はコチラ