履歴書の「免許・資格」の欄は悩む方が多いようで、「大した資格はないんだけど……」「正しい書き方がわからなくて不安」という声をよく聞きます。

履歴書の「免許・資格」欄は自己PRのための大切な項目。
正しい履歴書の「免許・資格」欄の書き方をお伝えしますので、参考にしてください。
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資格がない場合でも履歴書に書けることはある!


資格がなくても履歴書に書ける場合があります。

例えば何か受験予定がある場合、「実用英語技能検定11月27日受験予定」などと書くのもお勧めですし、勉強を始めているものがあれば、「実用英語技能検定3級にむけて現在勉強中」などと書くのも一つの手です。

最近はオンラインで無料学習できるサービスもありますから、面接を機に何かしら勉強を始めてみるのもよいですね。
受講をはじめたら、「画像編集ソフト“フォトショップ”の使い方をオンライン講座で勉強中」等と書いておくとよいでしょう。

資格でなくても重宝されるスキルなら履歴書にも書きやすい


資格でなくても、以下のような「スキル」は歓迎される傾向にあります。

・ワード・エクセル

ワードやエクセルはシフト管理や報告書などの資料作成などで使う機会が多いので、使える人は「ワード・エクセル使用可能」などと書いておきましょう。

会社に就職するとパソコンを使う機会が増えますので、「パソコンを使うのが苦手/慣れていない」という人は、今のうちからパソコンに慣れておくことをお勧めします。
家にパソコンがない人は、地域の学習センターやネットカフェなどで練習しておくとよいでしょう。

・画像編集ソフト

イラストレーターやフォトショップなどの画像加工ソフトが使えると、店頭のPOPやチラシ作成などで重宝されることがあります。
最近はCANVA(キャンバ)など、操作性の良いフリーソフトもあります。

「画像編集ソフトを使ってチラシやイラスト作成可能」などと記載し、応募先の職場で役立つスキルとしてアピールできるとよいですね。
面接では、「フォトショップでお店のチラシ作りやPOP作りでお役に立てれば嬉しいです」などとアピールすることもできます。

・動画編集ソフト

画像編集と同様に、動画を編集する技術も歓迎されることが多いでしょう。
iMovieやCapCutなど、無料で使える動画編集アプリはたくさんありますから、まだ使ったことがないという人は試してみてください。

履歴書に書くべき資格かどうか迷う場合は全部書く!


「免許・資格」は持っているかどうかだけではなく、「前向きに努力ができる人である」ということをアピールできる絶好のチャンス。

「履歴書に書ける資格は3級以上」という説もありますが、アルバイトの面接で他に書く資格がないなら、3級以下の資格でも書いておくことをお勧めします。

また、ごく簡単な資格であっても貢献する可能性もありますから、迷わず、すべて書くようにしてください。

資格が多すぎて書ききれない場合は優先順位をつけて取捨選択


「書きたい資格がありすぎて、履歴書の用紙が足りない!」という人は、応募先に関係する資格、上位の資格を選んで記載しましょう。

例えば「実用英語技能検定4級」と「実用英語技能検定3級」を持っている場合は、3級だけを記載します。
「江戸文化歴史検定」などは、「特技欄」に書いてもよいでしょう。内容によって書く欄を検討してください。

履歴書に書ける資格もスキルもない場合


資格もスキルも何もないという場合は、「特になし」と書けば大丈夫です。

書くことがないからといって、事実とは異なることを書いてはいけませんが、これを機に何かの勉強を始め、「●●資格試験に向けて勉強中」と書けると印象が良くなるかもしれません。

履歴書に書く資格がない人におすすめの資格


これから何か資格をとってみようかと考えている人は、どんな職種でも書きやすい以下の資格がオススメです。

・語学に関する資格

近年は外国人の接客をするシーンが増えており、飲食店やサービス業などでも、語学力がますます評価されるようになりました。

実用英語技能検定(英検)は「合格・不合格」がありますが、TOEICは「560点」などとスコアが出ますので、点数の良し悪しはあるものの、必ず履歴書に書ける資格なのでお勧めです。

また、留学経験などがあれば「その他特記すべき事項」に「2013年から半年間イギリスに留学。帰国後は国際交流イベントのお手伝いなどでいかしており、英語での接客も可能です」などとアピールすると印象アップにつながるでしょう。

・普通自動車第一種免許

普通自動車第一種免許は多くの仕事で必要になる可能性が高い免許です。

仕事のみならず日々の生活や余暇を過ごすにあたっても、取得しておくと役立ちますね。
しかし取得には時間もお金もかかりますので、「まずは原動機付自転車免許から」という方法もあるでしょう。

もちろん「普通自動車免許」や「大型自動車免許」を持っていれば原付も運転できますので、その場合、原動機付自転車免許の記載は不要です。

・パソコンに関する資格(MOSなど)

パソコンに関する資格はたくさんありますので、まずは自分の興味があることから始めてみましょう。

・MOS(Microsoft Office Specialist)
MOSとは、Microsoft Office製品の操作スキルを証明する資格で、事務職などで評価されます。就職するときにもアピールできますので、少しずつ勉強を進めてみてください。

・ITパスポート試験(Iパス)
ITパスポート試験は、ITに関する基礎的な知識を学び、それを証明するための国家試験です。
ITを活用する社会人はもちろん、これから社会人になる学生の方にお勧めです。セキュリティやネットワークなどのIT技術のほか、マネジメントや戦略などの基礎知識を身につけることができます。

・SNSに関する資格

近年はどのような企業でも、SNS運用が重視されています。

若い年齢層の方に商品やサービスをアピールしたいという企業であれば、アルバイトの人にSNS投稿を任せるということもあるでしょう。
安心して任せてもらうために、「SNSマーケティング検定」や「SNSエキスパート検定」などを受けてみるのもよいでしょう。

「免許・資格欄」書き方の注意点


・年月を書き入れるフォーマットの場合、取得年月が古いものから書くのが一般的ですが、そうでない場合は関連性の高いものから書くとわかりやすい場合もあります。

・資格名は必ず「正式名称」で書きましょう。
例えば「英検」と書きがちですが、正しくは「実用英語技能検定」。

「正式名称を知っているかどうか」が重要なのではなく、「正式な書類である履歴書には正しく記載をする」という意識、一般常識があるかどうかが見られています。

以下は主な資格の正式名称です。

運転免許→普通自動車第一種運転免許
原付免許→原動機付自転車免許
英検 → 実用英語技能検定
漢検 → 日本漢字能力検定
秘書検 → 秘書技能検定
簿記 → 日本商工会議所簿記検定
教員免許→小学校教諭免許状・中学校教諭二種免許状(音楽)等、免許の種類によって異なりますので、免許状に書かれた名称を正しく書いてください。
MOS→ Microsoft Office Specialist

まとめ


履歴書の免許・資格欄は資格の有無はもちろん、「どれだけ自分に投資しているか」「学ぶ姿勢があるか」がみられています。

資格が仕事に直結するにこしたことはありませんが、まずは自分の興味がある範囲から始めてみるとよいですね。
どんな勉強も決して無駄にはなりません。将来目指したい仕事がある人は、関連する資格勉強を始めることでその道に近づくことができるでしょう。

2017年12月7日公開/2025年3月19日更新
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<ライター>

坂口弥生(さかぐち・やよい)
外資系企業、IT企業、ベンチャー企業などにおいて、採用・研修から人事制度設計まで、約10年にわたる人事全般のキャリアをもつ。現在はWEB系の会社を経営するかたわら、スペインにある学費が15万円/年~の公立大学や、1週間から留学可能な語学学校の紹介をするなど、子どもから大人までの学習支援を行っている。

WEB事業:https://dy-planning.net/
留学サポート Go Global:https://go-global.info/



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