ドーモプラスがブレイク期待のアーティストを定期的に紹介! 今回は“TREASURE05X 2017”への出演を果たし、8月に行われたワンマンライブでも大成功を収めた“The Best Average”のインタビューをお届け! 個性豊かなメンバーでポップミュージックを奏でる彼らの素顔に迫りました。

The Best Averageって、伶耶によって集まった5人組だよね。



――まずバンドを結成したきっかけについて教えてください。


近藤:僕たちは高校のフォークソング部をきっかけに結成したバンドなんです。戸上と小林とは部活に入る前から仲がよかったので、3人でバンドを組もうっていうのは決めてて。

小林:僕と戸上は半ば強引に誘われたけどね(笑)。戸上はラグビー部に入ろうとしてたし、僕は帰宅部になるつもりだったし。

近藤:まぁまぁ(笑)。詩音(元山)とは、最初の体験入部で出会いました。僕が座った席の隣に座っていたのが彼だったんです。「ギターどれくらいやってるの?」とかいろいろ話したあとに、いざ演奏してもらったらすごく上手で。当時の僕はギターをするつもりだったんですけど、詩音とバンドを組みたいがためにギタボになりました。「バンド組んでください」って頼んだよね?

元山:そうだね。知ってる人がいなかったからタイミングがよかった(笑)。



近藤:あの時は、詩音に振られると思ってたなぁ……(笑)。貫太(尾﨑)とは、その次の体験入部で出会いました。初対面の時から話の引き出しがめっちゃあったので、彼のインパクトはすごかったですね。

尾﨑:僕自身は音楽好きの友達が欲しくて部活見学に行っただけだったので、本当は入部する気はなかったんですよ。でも、伶耶(近藤)と出会ってバンドやってみてもいいかなって。ほら、ボーカルがイケメンって大事じゃないですか。

近藤:本当に思ってる?(笑)。

尾﨑:思ってるって(笑)。それで話を聞いてみたらベースが空いてるってことだったので、じゃぁベースやりますってなりました。

小林:The Best Averageって、伶耶によって集まった5人組だよね。「The Best Averageというストーリーの主人公は伶耶だな」って思うもん。



後付けで僕が付けました(笑)。



――バンド名の由来を教えてください

元山:高校1年生のときパソコンの授業で“Average”って出てきて、その響きを気に入っちゃったんですよね(笑)。そこから上手く繋げてバンドっぽくできないかな、と考えてできたのがThe Best Averageなんです。

近藤:「常にベストを更新していこう」みたいな意味は、後付けで僕が付けました(笑)。

――みなさんは、どんなアーティストや音楽に影響を受けてきたんですか?

近藤:やっぱりMr. Childrenかな。小さい頃、車の中でサザンオールスターズやMr. Childrenみたいな80年代・90年代の王道J-POPを聴いて育ったんですよ。その影響でそういう音楽が好きっていう土台はあったんですけど、小学校5年生の時にMr. Childrenのライブに連れて行ってもらって本格的にハマりました。高校でフォークソング部に入ろうと思ったのも、Mr. Childrenのコピーをやりたかったからですし(笑)。

元山:僕はコブクロですかね。一時期ずっと聴いていたので、ハモリ方は少し影響されてる部分がある気がします。バンドで影響を受けたのだとNICO Touches the Walls。高校生の時にハマって、彼らをきっかけにしていろんなバンドを聴くようになりました。



――小林さんは、どうですか?

小林:しいて言うなら、SILENT SIREN ですかね。僕の場合スタートがクラシックピアノなので、伶耶に誘われるまでバンド音楽になじみがなくて。Mr. Childrenに関しても「桜井さんの顔はわかる! 曲は聴いたことある!」ってくらいの認識でしたもん(笑)。

戸上:僕は音楽の始まりだったらGreeeeeNですね。ルーキーズ世代なので、ドラマの影響が大きかったです。バンド音楽だったら、ASIAN KUNG-FU GENERATION。「遥か彼方」がアニメのオープニングだったので、それに影響されてました(笑)。最近だとnano.RIPEやAimerを中心に雑多に聴いてる感じです。

近藤:音楽の趣味だったら、貫太(尾﨑)が一番広いんじゃないですかね。最近の僕は、彼からめっちゃ影響うけてますもん。

尾﨑:僕のルーツは、中学生の頃に友達から教えてもらったThe BEATLESかな。今の若者っぽくないスタートですよね(笑)。 高校生の頃ハマってたのは、ベースレスバンドのThe White Stripes。僕がピック弾きのベーシストなのは、バンドを始めた時にベースレスバンドにハマってたっていうバックグラウンドがあります。



――バンド結成当初は、先ほど名前があがったバンドのコピーをされていたんですか?

近藤:そうですね。Mr. ChildrenやNICO Touches the Walls、RADWIMPSとかのコピーをしていました。「このバンドをやる!」と絞らずに、みんながやりたい曲をいろいろやってて。バンドの大会にもコピーで参加してましたし。

――いつくらいからオリジナルをやり始めたんですか?

近藤:結成から1年半くらい経ってですかね。大会に出たとき、同い年なのにオリジナルをやっているバンドがたくさんいると知ったのがきっかけです。大会の帰り道によったファミレスで「俺らも曲を作らない?」って話をしたんですよ。そしたら、こっそり詩音が曲を作ってて。それに感化されて、僕も曲を作り始めました。



どんな瞬間にもハマるような曲を作っていきたい



――曲を作る際、どのようなこだわりを持たれてますか?

元山:作詞・作曲をしているのは僕と伶耶なんですけど、僕の最近のコンセプトは「誰かの背中を押せる曲を作る」。ネガティブになってしまう時って誰でもあると思うんですけど、そういう気持ちを否定しないで頑張る力に変えて欲しいなと。僕らの曲を聴くことで新しい視点を手に入れて、「また頑張ろう」と思ってもらえたら幸せですね。曲に関しては、バンド感を失わないように気を付けてます。

――元山さんの作る曲は、近藤さんにファルセットを歌わせるものが多いですよね。

元山:確かにそうですね(笑)。裏声を使う歌い方が好きなんですよ。

近藤:詩音は、僕が気持ちよく歌える曲を作ってくれるんです。だから歌っていて楽しいし、作詞作曲をしているのが2人いてよかったと感じる瞬間でもありますね。

――近藤さんは曲作りにどのようなこだわりがありますか。

近藤:僕はキャッチーなメロディーと、生活に馴染む歌詞を意識してます。サビとイントロは、1回聴いただけで口ずさめるものになるようこだわっていて。歌詞に関しては、思ったことを素直に表現するようにしてます。理想の恋の形に出会ったら「こういう恋って素敵だな」っていう曲を作るし、心の中でモヤモヤすることがあったらそれを吐露するような曲も作る。僕たちの音楽を聴くタイミングは最終的にリスナーの方次第なので、どんな瞬間にもハマるような曲を作っていきたいですね。



結果的に前向きな曲を集めたアルバムになりました。



――楽曲におけるThe Best Averageっぽさってなんだと思いますか?

近藤:キーボードがいるのは強みですね。あとはメンバーの個性が強いこと(笑)。僕と詩音が弾き語りで曲を作り、アレンジはみんなでしてるんですけど、僕が想像したような曲にならないことの方が多くて。それぞれが個性的で音楽的ルーツが違うからこそ、生まれている曲があるように感じます。

――今回、発売された『+(プラス)』は前作の『THEATER』よりも、グッとポップになった感じですよね。

近藤:そうですね。リードの候補として考えていたのが明るい曲だったり、“誰かの背中を押せる曲を作りたい”という詩音の意向もあったりしたので、結果的に前向きな曲を集めたアルバムになりました。元々は少しミステリアスな曲も候補として上がっていたんですけど、話し合いを重ねる中で「プラス思考に振り切れちゃっていいんじゃない?」という結論に至ったんです。プラス思考の『+』と、あなたの生活に『+』してもらいたいアルバムという2つの思いが込められたタイトルになってます。



――今回はMVになっている2曲についてお話をお伺いしたいのですが、「アイスキャンディー」はどのような曲になっていますか?

近藤:これは僕の恋愛体験がもとになった曲ですね。昨年の冬に「夏にぴったりな曲を作りたいな」とぼんやり考えていたら、自分の恋愛体験が頭に浮かんできて、サビのメロディーと歌詞が同時に降りてきたんです。“火照った僕にちょうどいいアイスキャンディー”って。それを元に、アイスキャンディーと恋愛を絡めて作ったのが「アイスキャンディー」ですね。アイスキャンディーって食べると頭が痛くなって、「うわー!!」ってなるじゃないですか。その感覚が女性を思う恋心に似てるなって思って。甘いのに冷たくて、なかなか届かない。

小林:伶耶は重いからなぁ……(笑)。

近藤:そんなことないって(笑)。全面的にポップな曲にしたつもりなんですけど、“君に食べて欲しいんだ僕のを一口あげる”のフレーズは、ちょっと卑猥だったかなって後になって気づきました(笑)。ただただポップでも面白くないので、結果としてよかったかなと思ってますけどね。



――MVのこだわりは、ありますか?

近藤:夏にぴったりな、ひたすら爽やかなMVにしようと思って作りました。海で撮影をしたり、前作の「ココローテーション」よりも笑顔で演奏していたりするので夏満載の感じが出てると思います。

小林:役者さんの演出もよかったので、恋の甘酸っぱさも味わってもらえる作品になったよね。

――では、もう1曲の「味方」についてはいかがですか?

元山:僕がある人に相談された時に感じたことを、歌詞に落とし込んだ曲になっています。努力している人って、全体的に謙虚な人が多いと思うんですよ。そういう人たちに「もっと自信を持っていいんだよ」って伝えたくて。「自分の悪いところだけじゃなくて、いいところにも目を向けれるようになって欲しい」という思いが込められてます。

近藤:「味方」のMVは、母校に教室を貸してもらって撮影したんです。現実味のない雰囲気を出したかったので、全員まっしろな衣装で統一しました。

元山:僕らの演奏シーンとストーリーの部分は別々の場所で撮影されたから、完成するまでドキドキだったよね。ストーリーは大まかに投げてはいたんですけど、撮影場所にはいなかったので。

近藤:「味方」は初めてストーリーを監督さんにお願いしたMVだったので、映像と音楽の融合を今までで1番楽しんでもらえる作品になってると思います。



「音楽でたくさんの人を魅了する」ということに覚悟を決めました



――昨年度のSILENT SIREN主催「サイサイフェス」の出演に続き今年は「TREASURE05X 2017」の出演が決まり、バンドとして心境の変化はありましたか。

近藤:安心したのと同時に、すごく気が引き締まりました。昨年サイサイフェスに出させていただいたのをきっかけに、みんなのモチベーションが定まった感覚があったんです。大学受験を挟んで2015年に活動を再開した時には「どういうモチベーションでバンドをしたいか」という意識に差があったんですけど、サイサイフェスの華々しいステージに立つことで、メンバーみんなが「これはやめられないぞ」って思えて。

その勢いで2016年を突っ走ったので、正直焦りはありました。「2017年も何か結果を残さないと」って。そんなタイミングでの「TREASURE05X 2017」決定だったので安心しましたし、より真剣に音楽に向き合っていきたいなって思ってます。「音楽でたくさんの人を魅了する」ということに覚悟を決めました!



――ドーモはアルバイト媒体なのですが、みなさんはどのようなアルバイト経験がありますか。

近藤:僕は塾のチューターと居酒屋ですね。飲食店って接客マニュアルみたいなものがあるじゃないですか。最初の頃はそれに従ってやっていたんですけど、最近はそれに従うだけがすべてじゃないなって。色んなお客さんを相手にするので、コミュニケーション能力が鍛えられるような気がしてます。おじさんやおばさんと話すのも好きなので楽しいですね。

尾﨑:僕も接客業で働いてます。僕、制服を着て働くってこととバンドでステージに立つことって似てると思ってて。人前に出る時って、普段とは違う自分であるべきじゃないですか。必然的に全然違う自分になれる、それがすごく楽しいですね。あとは普通に生活していたら仲良くなれないような年の離れた人と繋がりを持てるところが、アルバイトの良さかなと思います。同じ制服を着てるもの同士で先輩・後輩っていう繋がりができるので。

――小林さんはどうですか?

小林:居酒屋とアパレル、あと派遣の経験があります。楽しかったのはアパレルですかね。僕、ファッションが大好きで。自分の好きなブランドで働いていた時は、そのブランド自体にも詳しくなれるし、お客さんと話す中で新しい発見もあったりして最高でした。

戸上:僕は飲食店と塾講師をやってるんですが、個人的には塾講師の方が楽しいです。生徒の理解度の速さはそれぞれなんですけど、僕が教えたことで理解してくれた時の喜びは格別で! 逆に生徒から最近聴いている音楽やトレンドを教えてもらうのも面白いですね。



――元山さんはどうですか?

元山:結構いろいろやりました。結婚式場、中華料理屋、パンケーキとか。1番思い出に残ってるのは結婚式場かな。結婚式場でのバイト初日に、新郎新婦となんの関りもないのに感動して泣いちゃって(笑)。人生の中で結婚式に参加できる回数って限られてるじゃないですか。でも、アルバイトだとその感動に何回も触れることができるので、いい仕事だなと思いました。

――ドーモプラスは静岡県などの東海地方をメインとしたメディアなのですが、静岡って行ったことありますか。

近藤:ありますよ! 今年の3月にツアーで沼津に行ってきました。初静岡だったのでさわやかに行ったんですけど、静岡のファンの子には「沼津に来たら海鮮丼だ」って言われて(笑)。今回のツアーに静岡は入ってないんですが、海鮮丼が食べたいのでまた行きたいと思ってます!

――最後にドーモプラスを読んでくれてる学生さんにメッセージをお願いします。

近藤:大学生って「本当に自分がやりたいことってなんだろう」って悩む時期だと思うんです。僕にとって夢中になれることは、たまたまバンドだったんですけど、本当になんでもよくて。バイトの接客を極めようとか、それだけで十分に素晴らしいと思うんですよ。何かに熱中してる人って「すごく素敵だな」と思うので、これを読んでくれてる学生さんにも夢中になれる何かを見つけて忘れられない思い出を作って欲しいですね。

僕らは、そんな人たちのそばにいられるバンドで居続けようと思うので。僕らが頑張っていることで励まされる人がいたら嬉しいし、僕らの音楽があなたの力になるような。そんなバンドであり続けます。



誰しも生活していく中で、常に前向きでいることはできません。時には悲しいことだってある、苦しいことだってある。そんな時に気持ちをプラスに変えてくれるのは、日常にちょっと添えられた優しさなのではないでしょうか。ネガティブな気持ちを否定することなく受け入れて、そっと背中を押してくれる。それこそThe Best Averageが目指す音楽なのだと感じました。テーマパークを彷彿するような、わくわくするライブにぜひ足を運んでみてください。

取材・文:坂井彩花
Photo:MASANORI FUJIKAWA

【プロフィール】

The Best Average

※画像左下より時計回り
Ba.尾﨑貫太
Gt.Cho.元山詩音
Vo.Gt.近藤伶耶
Key.小林亮太  
Dr.戸上陽平

名古屋発のポップロックバンド。
2012年、高校の部活をきっかけに結成。2015年より、本格的に活動を開始。
近藤、元山が作詞作曲を担当。メンバー変更はなし。

【LIVE】
9/23(土)
渋谷RUIDO K2

9/25(月)
江坂MUSE

9/26(火)
新栄RAD SEVEN


「The Best Average」オフィシャルホームページ



【リリース情報】
mini album 「+」
2017.08.09(wed)Release
¥1800(tax in)
ライブ会場のほか、タワーレコード名古屋パルコ店、大高店、近鉄パッセ店にて販売


【MV】「アイスキャンディー」


【MV】「味方」


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