
結婚や出産などで仕事を辞めて、専業主婦・主夫として家族を支える日々。
そんな中、久しぶりにパートや派遣社員として働こうとしたときに、履歴書の自己PRや志望動機の書き方がわからなかったり、そもそも履歴書の作成方法に自信がなかったりする人も多いのではないでしょうか。
この記事では、専業主婦・主夫の方が自信をもって面接を受けられるように、履歴書の書き方について解説します。
パート採用選考の基本
パートの採用面接は、以下2つのパターンがあります。
・書類選考がある場合
書類選考のために「履歴書」と「職務経歴書」を応募書類として事前に送り、書類選考に受かった人が面接に進むというパターンです。
メールや電話、郵送などで、書類選考採用・不採用の連絡がきます。
専門性が高い事務の仕事など、経験が問われる仕事内容の場合は、事前に書類選考があるパターンが多い傾向です。
・書類選考がない場合
「応募書類は面接時に持参」とされていて、事前の書類選考はなく、基本的には応募者全員が面接に進むパターンです。
面接時に挨拶をし、名前を名乗った後に履歴書と企業に応じて職務経歴書を手渡します。
パートの場合、応募後面接時に履歴書を持参するパターンが主流です。
昨今では、「履歴書不要」というケースもあり、応募側・採用側双方の負担をできるだけ減らす方向にあります。
【専業主婦・主夫の履歴書】「経歴・職歴」の書き方
ここからは、履歴書と職務経歴書の書き方について解説します。
過去に働いた経験がある場合は、「いつからいつまで、なんという会社で働いていたか」を明記します。
・経験社数が1社で、結婚や出産で退職の場合
「出産を機に退職した」という場合などは、以下のように記載するとよいでしょう。
「一身上の都合により退職」としてもよいですが、「出産に伴い退職」「結婚に伴い退職」と明記する方が、退職した理由が明確になります。
「退職」のあとは右寄せで「以上」と書きます。
・卒業後すぐに結婚・出産し、仕事経験がない場合
仕事をした経験がない場合は、職歴は「なし」と記載します。
また、学歴の最後に「結婚し、専業主婦して家事に従事」などと記します。
専業主婦として従事していることが今でも続いているということを表すため、改行して「現在に至る」と書き、右寄せで「以上」とします。
【専業主婦・主夫の履歴書】「自己PR」の書き方
自己PRでは、以下のようなポイントをアピールするとよいでしょう。
企業で働いた経験がない人は、専業主婦・主夫として日々行っている仕事を、改めて分析してみてください。
近所の人とコミュニケーションをとり、地域社会とのつながりを積極的に持っていることは、「人間関係構築が得意」というアピールポイントと言えます。
専業主婦・主夫をしている間は職歴上「ブランク」となりますが、ブランクがあっても問題ないということをアピールできると、採用担当者も安心して採用できます。
地域活動や学校のPTA活動などに携わった経験があれば、そこで行っていた活動内容、そこで得られた知識や学び、苦労を乗り越えたエピソードなどをアピールするとよいでしょう。
【専業主婦・主夫の履歴書】「志望動機」の書き方
志望動機とは「なぜこの会社に入りたいと思ったか」という理由のこと。
数多くの求人募集の中から選んで応募するのですから、自分の働く条件と合致しているなどのポイントがあったはずです。
志望動機欄では、「ぜひこの会社(お店)で働きたい」という情熱を自分の言葉で表現してみてください。
なお、 志望動機は応募する会社ごとに書き換えてください。
いかにその会社で働きたいか、という気持ちを表せているかどうかは大事なポイントになります。
どこの会社(お店)にでも当てはまるような内容では、面接官の心には響きません。
履歴書の志望動機欄は、受ける会社ごとに、気持ちを込めて書くようにするとよいでしょう。
【専業主婦・主夫の履歴書】「職務経歴書」の書き方
専業主婦・主夫になる前に複数企業で就業経験がある場合は、履歴書の「職歴欄」とは別に「職務経歴書」を作成しましょう。
職務経歴書を別途作成する場合は、A4サイズ1~2枚程度に職歴や資格、自己アピールについてまとめて書きます。
職歴には以下のようなポイントを含めてください。
その他、アルバイトスタッフを取りまとめたり、リーダー的な役割を担ったりしたことがある場合は、部下の人数なども記載するとよいでしょう。
部下を持った経験があるということは、リーダーシップがある、人間関係構築が得意、というようなアピールポイントの根拠になり得ます。
履歴書に関する注意点
履歴書を書くときは、以下のような基本事項に注意してください。
1. 手書きをするときは丁寧に。修正テープなどは使わない
履歴書を手書きするのは丁寧で好印象を与えられますが、修正テープなどを使うことができないというデメリットもあります。
また、複数の応募をする場合は、その都度手書きするので時間も労力もかかります。
手書きをする場合、少しでも書き間違えた場合は最初から書き直すようにしてください。
2. パソコンで作成しても問題なし
かつては「履歴書と言えば手書きが当たり前」でしたが、昨今はバイトやパートでもパソコンで履歴書を作成しても問題ありません。
スマートフォンで履歴書を作るアプリなども活用しましょう。
パソコンやスマートフォンで作成すれば、間違えてもすぐに修正できますし、別の会社に提出する場合は志望動機だけ書き換える、などということが可能になります。
3. 年号の表記は書き方を揃える
誕生日や学歴欄、記入日など、履歴書には日付を入れる箇所がいくつかありますので、西暦か和歴に揃えて記入してください。
4. 言葉を略さない
資格の名称や学校の名前などは略さずに記載しましょう。
多くの人が記載する自動車の「普通免許」は「普通自動車第一種免許」、「英検」は「実用英語技能検定」が正式名称です。
5. 写真の貼り付けは細かいところまで気を配る
履歴書の写真は第一印象を決める重要なポイントです。
きれいに切り取ってまっすぐ貼り付けること、写真撮影時は髪が顔にかからないようにすること、清潔感に気を付けることなど、細部に配慮しましょう。
まとめ
履歴書を書くのが久しぶりという方は、作成したものを社会人経験が豊富な人に見せて意見をもらうこともおすすめです。
また、面接においての話し方や立ち居振る舞いについても、ひと通り、一般常識を確認しておくと安心です。
2024年10月29日公開