
短期バイトや単発バイトは、基本的に限られた日数・時間での勤務経験となります。
「1日だけ」というケースもあるでしょう。
そのため、長期のアルバイトに応募する際など、履歴書の「職歴」欄に短期バイトの経歴をどう記載すべきか、悩んでしまう方も多いのではないでしょうか。
単発バイトを数多く経験している場合は尚更ですよね。
実は、短期バイトの経歴は「原則として履歴書に書く必要がない」ものですが、例外もいくつかあります。
この記事では、短期バイトの経歴を履歴書に書く必要性に触れつつ、具体的な書き方のポイント・注意点について解説します。
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短期バイト・単発バイトの経歴は「履歴書の書き方」そのものがない?
意外に思えるかもしれませんが、冒頭でお伝えした通り、短期バイトや単発バイトの経歴は、原則として「履歴書に記載しなくてもよい情報」になります。
具体的な理由としては、次のようなものがあげられます。
●履歴書の提出を必要とする職場の多くは、短期バイト・単発バイトの経歴を重視していない
●職歴を多く記載しすぎると、逆に応募先の仕事内容との関連性をみつけにくい
●職歴欄に職歴を書けるスペースに限りがある
●面接官が経歴を見た際に、例えば「仕事が長続きしないのでは?」などのマイナスイメージにつながるおそれがある
長期バイトなどに応募する際、応募書類として履歴書の提出が必要になるのは、面接官が職歴を見て「応募職種への適性があるかどうか」を確認するためです。
応募先の仕事内容と直接関係しない短期・単発バイトの経歴をひたすら書き連ねても、かえって選考の邪魔になってしまうおそれがあります。
そもそも、履歴書の限られたスペースに職種を書かなければならない場合、記載する内容は厳選しなければなりません。
よって、面接官からあらぬ誤解を受けることのないよう、基本的に短期バイト・単発バイトの経歴は履歴書に記載しない方が無難です。
短期バイト・単発バイトの経歴を活かした履歴書の書き方もある
基本的には履歴書に書く必要がない短期バイト・単発バイトの経歴ですが、それをあえて履歴書に記載することで、面接官にプラスの印象を与えられる場合もあります。
以下、短期バイト・単発バイトの経歴を書いた方がよいケースと、具体的な履歴書の書き方について解説します。
・応募先の職務内容と関連性が高い経験をしている
応募先の仕事内容に関連する短期バイト・単発バイトを経験している場合は、履歴書にその経験を書いておくと実務経験をアピールできます。
例えば、これまで経験してきた短期バイト・単発バイトが主に接客業で、今回応募する長期バイトの職種も接客業だった場合、即戦力としての働きを面接官から期待してもらえる可能性があります。
このような場合、次のようなイメージで履歴書に書くとよいでしょう。
職歴 | ||
---|---|---|
2024年 | 2月 | 短期アルバイトとして以下3コーヒーチェーンにて勤務(2024年8月まで) |
〇○コーヒー、□□カフェ、バリスタ△△ |
・社会人経験が浅い
学校を卒業してから正社員として働いた経験がないなど、社会人経験が浅い場合は、職歴欄に「なし」と記載するよりも何らかの形で社会と関わった経験を履歴書に反映させた方がよいでしょう。
学生時代のアルバイトも含め、記載できる内容はできる限り記載し、直近の短期バイト・単発バイトの経歴も書き含めるイメージです。
具体的には、次のようなイメージで履歴書に記載していきます。
職歴 | ||
---|---|---|
2023年 | 4月 | 株式会社○○入社(アルバイト) |
ビル内の清掃業務を担当 | ||
2023年 | 12月 | 一身上の都合により退職 |
2024年 | 1月 | 株式会社□□に登録 |
単発アルバイトで主に施設、店舗の清掃業務に従事 | ||
現在に至る |
・短期バイト・単発バイトの経験が豊富
短い期間で働くバイトであっても、数をこなせばそれだけ貴重な経験を積むことにつながります。
長期バイトへの応募を検討するようになったエピソードも含め、面接での自己PRを考えているなら、しっかり履歴書に記載しておいた方が評価につながりやすいでしょう。
履歴書への書き方としては、以下のような流れで記載すると分かりやすいでしょう。
職歴 | ||
---|---|---|
2023年 | 1月 | ○○ロジスティクス株式会社に入社(アルバイト) |
検品作業、倉庫管理、入出荷作業を担当 | ||
2023年 | 4月 | 一身上の都合により退職 |
※上記以外に短期アルバイトで3社勤務(詳細は職務経歴書に記載) |
短期バイト・単発バイトの経歴を履歴書に書く際のポイント・注意点
短期バイトや単発バイトの経歴を履歴書に書く際は、上記の書き方例を踏まえた上で、次にお伝えするポイント・注意点を押さえて記載すると、さらに応募先の評価を高めることにつながります。
・雇用保険に加入していた勤務先は必ず記載する
応募先の企業は、新しくアルバイトを採用するにあたり、新入社員の雇用保険の加入状況を把握しなければなりません。
アルバイトとして入社する際は、職場に「雇用保険資格喪失証明書」を提出することになりますが、その内容が履歴書記載のものと異なっていた場合、経歴詐称を疑われてしまうおそれもあります。
たとえ自分にとって納得のいかない退職理由であったとしても、雇用保険に加入していた勤務先の情報は、必ず履歴書に記載しましょう。
・職務経歴書や自己PR欄を活用する
短期バイト・単発バイトの経験が多数ある場合、履歴書の限られたスペースに書き込むのは現実的ではないため、より多くの情報を記載できる職務経歴書を活用しましょう。
所定の書式を指定されていない場合、職務経歴書には比較的自由にこれまでの経験を記載できるため、無理やり履歴書に書くよりも面接官に自分の経歴が伝わりやすくなります。
また、自己PR欄には経歴だけでなく次のような情報を記載できるため、上手に利用すれば面接官にスキル・長所をアピールすることにつながります。
●Word・Excelなどの事務スキル
●コールセンターなどでの電話対応技術
●類似した業種・店舗でのオペレーションスキル など
履歴書に記載できる項目が限られているからこそ、職務経歴書や自己PRを最大限活用することが大切です。
まとめ
短期バイト・単発バイトの経歴は、基本的には履歴書に記載する必要はありません。
しかし、応募先の仕事内容と関連性が高い、社会人経験が浅い、短期バイトの経験が豊富といったケースにおいては、記載することで応募先にプラスの印象を与えることができます。
注意点として、雇用保険に加入していた時期の勤務先については、経歴詐称を疑われないよう必ず記載してください。
その他、職務経歴書や自己PR欄を活用して、面接官に自分の魅力を最大限伝えることも意識しましょう。
2024年10月22日公開
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