年末調整の時期になると、パート先で「基礎控除申告書」や「扶養控除申告書」などの年末調整書類を渡されて、書き方に困っている方もいるでしょう。


この記事では、パートの場合の年末調整書類の書き方を図解しながら解説します。記入する住所の注意点なども説明しますので、引っ越し等がある人はチェックしてください。


年末調整で必要な書類を確認


年末調整を行う際には、以下のような書類を提出します。


・扶養控除等(異動)申告書
・基礎控除申告書/給与所得者の配偶者控除等申告書/所得金額調整控除


また、以下に該当する人は追加で書類提出が必要です。


・住宅ローン控除がある人:住宅借入金等特別控除申告書
・生命保険や地震保険、iDeCoなどに加入している人:保険料控除証明書


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書類の記入方法


それぞれの書類について、例を見ながら書き方をご説明します。
今回は「パートの場合」ということで、以下の説明は扶養の範囲で働いている方を対象にしたものです。


もし、ご自身が夫や子供を扶養しているという場合は、書く欄などが変わってきますのでご注意ください。


1.「扶養控除等(異動)申告書」の書き方

この書類は通常、パート先で初めて給与を受け取る日までに提出するものです。
扶養内でパートをしている方は、以下の赤枠部分だけを記載しましょう。


「所轄税務署長」などの欄は、あらかじめ雇用主が書き込んでいることがほとんどですが、もし空欄になっている場合は何と記載すべきか、確認してください。



※1の部分の拡大図



参考:[手続名]給与所得者の扶養控除等の(異動)申告 ―国税庁


2.基礎控除申告書・給与所得者の配偶者控除等申告書・所得金額調整控除申告書

これら3つの内容は、ひとつの書類にまとめられています。
扶養内でパートをしている人は、上段と左下の赤枠を記載します。上段には、氏名や住所などを正確に記載してください。



参考:[手続名]給与所得者の基礎控除、配偶者(特別)控除及び所得金額調整控除の申告


左下の欄を詳しく見てみましょう。


「収入金額」


収入金額とは、税金などが控除される前の額で、残業代や各種手当を含みます。12月給与までの想定金額を記載します。ただし、通勤手当は含みません。


「所得金額」


所得とは「収入金額」から「必要経費」を引いた額のことです。
サラリーマンには「経費」はないと思われがちですが、「給与所得控除」といって、一定金額を引くことができます。
給与所得控除の額は、以下右側の黄色い表にあてはめて計算してください。


以下、黄色い表の青枠をご覧ください。収入金額が1円以上550,999円以下の場合、所得は「0円」となります。



今回の例では収入金額が950,000円なので、表の上から2番目にあたります。
「A(収入金額) - 550,000円」とありますので、「950,000 – 550,000」を計算し、「400,000円」が所得金額となります。
所得金額が計算できたら、用紙の②に数字を書き入れます。


このように、上記黄色い図の数字に従って記載してください。


給与所得以外の所得の合計額


もしパート先から得ている収入以外に所得があれば、③にその額を記載します。


あなたの本年中の合計所得金額の見積額


給与所得に③を足した額を記載します。


控除額の計算「判定」


この例では④が400,000円でしたので、「900万円以下(A)」に✓印をいれます。


控除額の計算「区分」


「⑤」 で✓印をいれた箇所に(A)(B)(C)の記載があれば、「区分I」の欄に記載します。


基礎控除の額


「判定」欄の右側に「48万円」「32万円」「16万円」とあります。該当する金額を「基礎控除の額」という欄に記載します。


3.生命保険控除は「支払っている人」の年末調整で控除する

生命保険控除については、夫の年末調整ですべきか、妻の年末調整ですべきかで迷うことがあるかもしれません。
そんな時は「誰名義の口座から支払っているか」がポイントです。


例えば、妻名義の生命保険であっても、夫の口座から保険料が引き落されている場合は、夫の年末調整で控除手続きをします。


年末書類を記載する際の注意点


以下のような注意点も確認しておきましょう。


・住民票住所と実際に住んでいる住所が違う場合

このような場合は、「実際に住んでいる住所」を記載してください。


・12月に引越をする場合

書類に書く住所は、「翌年1月1日に住んでいる住所」を書くという決まりがあります。
そのため、12月に引越をする人は、1月1日には新しい場所に住んでいることになるので、新しい住所を記載してください。


なお、1月2日に引越をする場合は、元の住所でかまいません。この場合、次の年末調整時に新しい住所を書くことになります。


・記入ミス・不備がないかよく確認する

書類の記入ミスや不備があると、税金の計算が正しくできないということになります。特に収入金額、所得金額の欄は、間違いがないかどうか確認してください。


・提出期限を守ること

年末調整の書類は、一般的に12月初旬までに雇用主に提出する必要があります。提出が遅れると年末調整ができなくなることもあります。必ず、期限内に提出してください。


・生命保険、iDeCoなどの控除書類はなくさないように

生命保険やiDeCoなどの控除証明書は10月ごろから届きます。年末調整の時期まですこし日数がありますので、なくさないように保管してください。


まとめ


以上、年末調整の書類の書き方をご説明しました。税金を正しく計算するためにも、正確に書類を作成し、控除書類の提出漏れなどにはご注意ください!


2023年11月20日公開


<ライター>

坂口弥生(さかぐち・やよい)
外資系企業、IT企業、ベンチャー企業などにおいて、採用・研修から人事制度設計まで、約10年にわたる人事全般のキャリアをもつ。現在はWEB系の会社を経営するかたわら、スペインにある学費が15万円/年~の公立大学や、1週間から留学可能な語学学校の紹介をするなど、子どもから大人までの学習支援を行っている。

WEB事業:https://dy-planning.net/
留学サポート Go Global:https://go-global.info/


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