初めて書く履歴書では、何を書いてよいかわからず、「志望動機」を空欄にしてしまうという人もいるのではないでしょうか。
しかし、履歴書の志望動機は採用担当者が注目している重要な情報です。
以下に、志望動機の書き方を解説し、例文をご紹介しますので、自分なりにアレンジしてみてください。
「志望動機欄」で面接官が知りたいこと
履歴書の志望動機欄は、自分自身を知ってもらうとても貴重な箇所です。
空欄で出すのはもったいないですし、「やる気がない」とみなされる可能性もあります。
なぜこのバイトを選んだのか、なぜお金を稼ぎたいのかなど、普段はあまり考えないことかもしれませんが、少し掘り下げて考えてみてください。
応募先企業がバイトに何を求めているかという視点で考え、シフトの入りやすさやコミュニケーション力など、相手が採用したくなるアピールポイントも盛り込んでください。
志望動機を書く時の注意点&ポイント
志望動機を書く際は、以下のようなことに注意してください。
・150字~200文字程度で、結論から書く
志望動機を書く欄はそれほど大きくありませんから、言いたいことを端的に伝えましょう。
だらだら書くと、何が言いたいのかわからない文章になってしまいますので気を付けてください。
・本当に思っていることを書く
志望動機に書いたことについて、面接中に詳しい内容を聞かれる可能性があります。
作り話を書いてしまうといざ話そうとするときに話が続きませんので、自分が本当に感じていることを書きましょう。
・正しい日本語や敬語に気を付ける
日本語に間違いがあると、マイナスポイントになってしまいます。
自信のない漢字や表現は、インターネットで検索したり、周りの大人に読んでもらったりして、正しい日本語を心がけてください。
【志望理由別】履歴書の志望動機欄の書き方例
「お金を貯めたい、などの正直な理由でもいいの?」と悩む方もいるかもしれませんが、応募先が目に留まったきっかけや素直な思いを伝えて大丈夫です。
「学校や家から近い」
バイト先が通いやすい場所にあると、通勤時間が短くなり、シフトにたくさん入れるかもしれません。
また、急なシフト変更や突発的なシフト依頼にも対応しやすいなど、応募先企業のメリットをアピールしましょう。
特に高校生の場合、法律により22時までしか働けませんから、通勤がしやすいことは重要なポイントです。
【例文】「部活が終わる17時以降なら何曜日でもシフトに入れるため、学校から近いバイト先を探していました。急なシフト変更も対応しやすいと思います。」
【例文】「自宅から近いため、通いやすく、長く続けられると思い応募しました。
平日なら月・水・金曜日の17時以降、土日は朝から夕方までの時間で柔軟にシフトに入れます。7月、8月などの夏休みも、バイトを優先したいと考えています。」
「お金を貯めたい」
お金を貯めることを志望動機にする場合、なぜお金が必要なのかを付け加えると説得力が増します。
「お金や生活、将来のことをしっかり考えている」という好印象を与えることもできますので、お金を稼ぐ明確な理由がある場合は、差し支えない範囲で記載するとよいでしょう。
・学費のため
【例文】「学費を自分で払うため、できるだけたくさんシフトに入れていただけるバイト先を探しています。『週4回以上』という表記を拝見し、ぜひ働かせていただきたいと思い、応募しました。」
・留学のため
【例文】「大学生になったら海外留学に行くのが目標で、3年間で留学資金100万円を貯めたいと考えています。まとまった費用が必要になるため、しっかり働きたいと希望しています。」
・日々の生活費やお小遣い
【例文】「現在一人暮らしをしており、生活費を自分で工面しているため、できるだけ時給の良い仕事を探していました。親に頼らず、自立した生活を目指しています。」
「働く経験・実績を積みたい」
バイトをすることで、正しい敬語の使い方や接客マナーを学ぶことができます。
「いろいろなことにチャレンジしたい」「少しでも早く仕事を覚えて役に立ちたい」など、やる気をアピールしつつ、自分の成長につなげたいという思いを伝えましょう。
・就活に活かしたい
【例文】「接客を通して、敬語やビジネスマナーを身につけて就活に活かしたいと考え、貴社に応募しました。
一つずつ着実に覚えていきますので、よろしくお願いします。」
・社会経験を積みたい
【例文】「貴社の店舗は幅広い年齢層のお客様が利用されているため、大学や家庭だけでは経験できない学びがあると思いました。
さまざまな年代の方とお話しして自分の世界を広げ、社会人としてのマナーを学びながら貢献したいと考えています。」
「家族・友人・先輩に勧められた」
身近な人の経験からのアドバイスなので、リアルな情報が得られ安心感があります。
ただし、「勧められたから応募した」という他人軸な印象にならないように、自発的に応募した点を伝えることが大切です。
なぜここで働きたいのか、自分なりに考えて応募文に入れるのが良いでしょう。
【例文】「母がこちらでパートをしており、職場や仕事のことをいつも楽しそうに話してくれています。
私も同じ職場で働いてみたいと家族に相談したら、後押ししてくれました。母に負けないよう、お客様が笑顔になれるように努めます。」
【例文】「飲食店のキッチンで働く先輩から、バイトを通して料理の腕があがったことや、お客様に喜んでもらえることがとてもうれしいという話を聞きました。
わたしはよく料理を作るのですが、『あなたも向いているかもしれないよ』と勧めてもらい、応募させていただきました。自分が作ったもので誰かを笑顔にできるよう、頑張りたいと思います。」
「お店の商品やサービスが好き」
実際に来店したり普段からお店の商品を使ったりすると、アピール材料になります。アパレルや雑貨屋、ケーキ屋などお店のブランドや商品が好きと伝え、そのエピソードもあわせて伝えられるとより効果的です。
【例文】「以前、家族・親戚一同で利用させていただきました。幼い甥が食べ物をこぼした時のスタッフさんの対応の良さに感激し、こんな会社で働きたいと思い、応募させていただきました。」
【職種別】履歴書の志望動機欄の書き方例
次に、職種別の志望動機例文をご紹介します。
・カフェや居酒屋などの飲食店
【例文】「グルメマンガが好きで、以前から飲食店で働くことに興味がありました。
現在一人暮らしで自炊をしており、料理は得意な方だと自負していますので、キッチンを希望します。」
【例文】「部活の打ち上げでこちらの店舗を利用した際に、店員さんの笑顔や活気のある雰囲気に惹かれました。その経験から「接客」の仕事に興味を持ったため、ホールを希望します。」
・コンビニ・スーパーのレジ
【例文】「レジはお金を直接扱うので、仕事に対する意識を高める良い機会になると考えています。子どもから年配の方まで、お客様に喜んでもらえるような接客を目指したいと思います。」
・工場・倉庫スタッフ
【例文】「手先は器用な方で、細かい作業が得意です。また、部活動を通してコツコツやることの大切さを学んできたので、単純な作業でも集中して作業をこなすことができると自負しています。」
・塾講師
【例文】「物事をわかりやすく説明することが得意です。自分が教えることでその科目に興味を持ってもらい、志望校合格をサポートしたいと思います。」
【例文】「高校時代、貴塾で苦手な数学を克服し、第一志望の大学に合格できました。
先生が教え方を工夫してくださり、自信をつけることができたのが勝因だと感謝しています。今度は自分が後輩に勉強を教え、一人でも多くの人が希望する学校で学べるようにお哲愛したいと思います。」
・コールセンター
【例文】「部活動で磨いたコミュニケーション力でお客様のお役に立てればと思い、応募しました。日ごろからパソコンを使っているので、業務に付随する事務作業でも貢献できると思います。」
バイトの志望動機は素直な気持ちをベースに!
志望動機と聞くと、やる気や熱意、真面目さをアピールしなければならないと固く考えてしまいがちです。
しかし、「家から近い」「お店を利用してみて接客が良かった」など、素直な気持ちをベースにし、具体的な理由やエピソードを加えれば大丈夫です。
この記事を参考に、自分なりのアレンジをして履歴書や面接に活かしてみましょう。
2023年3月10日公開/2024年3月13日更新