バイトを辞めたいと思っていても、その伝え方やタイミングなどが分からずに、なかなか切り出せないという人も多いのではないでしょうか。
精神的な苦痛がある場合は、なおさら迷うかもしれません。
本記事では、精神的なことが理由でバイトを辞める方法について、伝え方や注意点をご紹介します。
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職場の人間関係が辛い…バイトを辞める理由をどう伝えるべき?
まず知っておきたいことは、バイトを辞める際に「辞める理由を細かく説明する必要はない」ということです。
それを踏まえた上で、人間関係や精神的負担などが理由の場合にどう伝えればよいかを解説します。
・人間関係が辛くて続けられない場合
アルバイトでも正社員でも、「人間関係」は退職理由のトップ5に入る項目です。
人間関係で悩んでいる人はあなただけではありませんし、人間関係の良さは働く上でとても重要な要素です。
バイトを辞める十分な理由になりますから、人間関係を理由に辞めることを躊躇しなくても大丈夫です。
例文:
「職場でのコミュニケーションや人間関係が辛く、精神的に大きな負担があります。これ以上は続けられそうになく、退職させていただけますでしょうか。」
・お客様からのクレームが度を超えている場合やクレームが辛い場合
最近はお客様からの悪質なクレームは「カスタマーハラスメント(カスハラ)」と呼ばれ、社会問題になることもあります。
暴言を浴びせたり大声で怒鳴ったり、土下座を求めるなどは「クレーム」を超えて、「ハラスメント」となり、企業はそのようなお客様から従業員を守る立場にあります。
このような異常な状況に耐える必要はありませんので、遠慮なく会社に相談し、退職を決断してください。
また、クレームのレベルであっても、会社へのクレームを「自分事」として捉えてしまうタイプの方は、大変つらい思いをしていることでしょう。
まずは一度退職し、自分にあったバイトを見つけたいものです。
例文:
お客様からのクレームに、これ以上精神的に耐えられそうにありません。大変申し訳ありませんが、今月入っているシフトで最後とし、今月末で退職とさせてください。
・「一身上の都合により」でもOK
さまざまな理由があるけれど、それを考えるだけでも辛かったり、「話してもきっとわかってくれないだろう」という場合もあったりします。
そんな時は、「一身上の都合により、バイトを辞めさせてください」という程度でも問題ありません。
「一身上の都合」とは自己都合によるものを指します。
これには、結婚や出産、家族の介護といったものから、給与や労働条件の不満、人間関係の不満などすべて含まれます。
さらに深く理由を聞かれた場合は、「学業を優先する(学生の場合)」「就活のため(学生の場合)」「家庭の事情」など、簡単に理由を述べるだけでも構いません。
例文:
一身上の都合により、バイトを続けられなくなりました。家庭の事情なので詳しい説明はお話しできず申し訳ありません。
バイトを辞めたいと伝えるときの注意点
アルバイトを辞めると決めたら、以下の点に注意して伝えましょう。
・なるべく早く連絡する
退職の連絡は速やかに行いましょう。
一般的には退職日の1ヵ月前には告げるのが理想的です。
就業規則でルールが決められている場合もあるため、就業規則を確認するか、リーダーや社員の人にいつまでに告げるべきか確認するのもよいでしょう。
アルバイトでも有給休暇が残っている場合は有給休暇を消化できますので、1か月以上前に余裕をもって連絡することをお勧めします。
会社側も、急に辞めると言われると後任の採用や手続きがあわただしくなり、快く退職を受け入れてくれない場合もあります。
必要な手続き含め、早めに連絡を入れることをお勧めします。
いろいろと思うところはあっても、退職に際してさらに嫌な思いをすることなくスムーズに事を進められるとよいですね。
・直属の上司や店長に伝えること
バイト先を退職するという意思は、まず直属の上司に伝えましょう。
同僚に伝えた話が人づてに上司に伝わるといったやり方は、仕事の報告の仕方として適切ではありません。
直属の上司や店長など、バイト先の責任者に最初に伝えます。
伝える際は、退職理由のほか、退職希望日やそれまで通常通り勤務できるかなど整理しておきましょう。
可能であれば、退職を決断するまでに、いつもお世話になっているリーダーや社員の人にあらかじめ「退職を考えています」と相談しておくと、会社側も心の準備ができるため、スムーズに対応してくれるという場合もあります。
・人間関係の詳細は触れない方が無難なことも
バイト先の人間関係で嫌な思いをした場合、「辞める際に何かひとこと言いたい!」という気持ちが湧いてくるかもしれません。
嫌がらせをするような人については、退職のタイミングで上司に報告したほうが職場のためにいいのでは、と思うこともあるでしょう。
もちろん、パワハラや過重労働など法に触れる行為については、会社は適切な対応をするべきですから報告したほうがよいこともあります。
しかし、単に嫌な気持ちを払拭することを目的に個人名を挙げて伝えると、後々ややこしい事態に発展する可能性があります。
もし、心から円満な退職を望むのであれば、人間関係については深いところまで触れない、というのも賢明な判断です。
状況次第ではメールやLINE、電話で退職の意思を伝えても大丈夫?
退職について伝える際は、伝える方法についても迷うものです。
直接顔を見て話そうとすると、言いづらくてなかなか切り出せないという人もいるでしょう。
もちろん、基本的には直接会って伝えるのがマナーです。
メールやLINE、電話で済ませてしまうと、一方的な印象を与えてしまいます。
店長や上司など、職場を管理する立場の人からすれば、辞める旨を聞いた後、退職日の調整など細かく確認したいことがあるかもしれません。
直接伝える際は、事前に「ちょっとお話したいことがあるのでお時間いただけますか?」と話し、時間を作ってもらいましょう。仕事中に、急に退職話を切り出すのは避けた方が無難です。
・どうしても難しい場合はメールやLINEでもOK
店長がほぼ現場にいない、スケジュールが合わないなど、直接の対面が難しい場合もあるでしょう。
また、直接会って伝えることが精神的に難しい状況も十分あり得ます。
そのような場合は無理せずに、メールやLINEで伝えてもOKです。
「バイトを辞めます」のような簡素な言葉ではなく、退職理由、退職希望日、いままでの感謝の意などをまとめて送るのがポイントです。
例文:
突然で申し訳ありませんが、一身上の都合により、アルバイトを続けるのが難しくなってしまいました。1カ月後の10月31日付で退職を考えております。つきましては、それまでのシフトと退職日について相談させていただけますでしょうか。
本来、直接お伝えすべきことということは理解しております。しかしどうしても退職話を切り出せず、精神的にも辛い日々が続き、LINEでお伝えするに至りました。ご容赦いただけますと幸いです。
静岡さんには入社当時からお世話になり、心から感謝しております。ありがとうございます。
精神的な理由からバイトを即日辞めることはOK?
一般的な常識として、バイトを即日辞めることは道義的にも法律的にNGです。
しかし、精神的な苦痛がひどい場合など、心身の健康をおしてまでバイトを続ける必要はありません。
「退職について話さなければ…」と思いつめすぎて、日々、心身の状態が悪化するぐらいならば、問題から身を遠ざけること、すなわちバイトを即日辞めることもひとつの判断です。
ひとりで決断できない場合は、心療内科などで先生に相談したり、労働基準監督署などでアドバイスをもらったりすることも考えましょう。
まとめ
人間関係や精神的な理由でバイトを辞めたいとき、どう伝えれば良いのか迷ってしまうものです。
理由が何にせよ、バイトを辞めるときは「一身上の都合により」で問題ありません。
特に精神的な理由がある場合は、無理して考える必要はありません。
伝えるタイミングが退職希望日に近づくほど、職場としても後任探しや引継ぎなどの問題が発生します。
辞めたいと思ったら、なるべく早く伝えましょう。
退職希望日やシフトの都合についても、質問された際に答えられるよう整理しておくとスムーズです。
2023年1月19日公開/2024年10月25日更新
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