接客では、従業員の言葉遣いがお店の印象を左右しかねないため、適切な敬語を使うことが求められます。本記事では、接客バイトで使用する一般的な敬語のほか、間違えやすいフレーズを紹介します。


接客バイトでよく使う敬語・用語一覧



接客バイトでよく使う敬語には以下のものがあります。


・いらっしゃいませ
・かしこまりました
・少々お待ちください
・お待たせいたしました
・恐れ入ります
・ありがとうございます
・申し訳ございません


「いらっしゃいませ」のあいさつは接客の基本フレーズです。忙しいときでも、笑顔でお客様に対応できるよう練習しておくといいでしょう。「かしこまりました」は、お客様からの要望を受け入れるときに使います。


混雑しているときや手が離せないときは、「少々お待ちください」とお声かけします。その後、お客様の対応をする際にはじめに「お待たせいたしました」と伝えると、丁寧な印象になります。


「恐れ入ります」は、感謝を伝えるときやクッション言葉として使います。感謝を伝える際は、「ありがとうございます」の代わりに使うことができます。クッション言葉として使用するのは、お客様にこちらの要望を伝えるときです。「恐れ入りますが、こちらにお名前を記入いただけますか」と伝えると、相手の心情を害さない表現になります。


「ありがとうございます」は、「いらっしゃいませ」と同様に接客の基本フレーズです。普段の会話では「すみません」とつい言ってしまうシーンを、接客では「ありがとうございます」として感謝をお客様に伝えましょう。


接客バイトで間違いやすいフレーズ



耳馴染みのあるフレーズでも、不適切な言い回しの可能性がありますので注意しましょう。


「~円からお預かりします」

コンビニやファミレスなどのレジでよく聞く言葉です。丁寧な言い方に聞こえるかもしれませんが、「から」の部分が正しくない言い回しです。金銭に限らず、物を受け取る際には「~をお預かりします」のように言います。そのため、お会計の際は「~円をお預かりします」「~円、お預かりいたします」と言いましょう。


「~になります」

こちらも、近年の接客シーンで頻繁に耳にするようになった表現です。「~になる」は、本来状態が変化するものに対して使用するため、「化粧室はあちらになります」「ご注文のハンバーグセットになります」という言い方は不適切です。「化粧室はあちらでございます」「ご注文のハンバーグセットでございます」と言いましょう。


「~でよろしかったでしょうか?」

確認する際、丁寧な表現にするために「~でよろしかったでしょうか?」と過去形にする人がいますが、こちらも適切な敬語とはいえません。なぜなら、確認は現在の行為であり、わざわざ過去形を使用する必要はないからです。シンプルに、「~でよろしでしょうか」と言いましょう。


「店内でお召し上がりですか?」

一見正しい敬語に思えますが、「お召し上がりですか」は「お」と「召し上がる」という二つの敬語を使用しており、二重敬語です。二重敬語は過剰な丁寧表現として、相手に違和感を与える可能性があります。店内で飲食するかどうかを確認するときは、「店内で召し上がりますか?」が正しい接客用語です。


「どうかいたしましたか?」

一般的な敬語の使い方としては、おすすめできない表現です。不都合や不具合があるとき、「どうかいたしましたか?」と聞いてしまうと、相手方に不具合の原因があると解釈される可能性があります。なにか確認がしたいという場合は、「どうかなさいましたか?」や「どうなさいました?」と言い換えましょう。


言葉遣いと併せて覚えておきたい接客時のマナー



言葉遣いだけではなく、ちょっとした動作、振る舞いや気遣いが接客の印象をアップさせます。


すぐ実践できるものとしては、「表情」があります。せっかく丁寧な言葉遣いをしても、顔がこわばっていたら相手に与えるイメージは半減します。接客中は、笑顔を基本としましょう。


笑顔と同様に心がけたいのは、「声のトーン」です。早口や小さな声でしゃべっていては、お客様は聞き取りづらくなり、良い印象を持たれません。はっきりと通る声で、気持ちゆったりとした声で話すといいでしょう。マスクをしている状況なら尚更です。


また、慣れるまでは難しいものの、接客にふさわしい「動作」を身につけましょう。接客は、スピーディーな動きと共に、お客様に快適に過ごしてもらえるような振る舞いをしなければなりません。料理を運んだり、お皿を下げたりといった仕事は迅速に行いつつ、お客様が通りすぎるときは道を譲る・お客様の前では走らないなど状況に応じて使い分けられるようになるといいでしょう。


最後に、身だしなみは接客の基本中の基本です。髪型や服装など、清潔感を第一に、職場での規則に従いましょう。正しい言葉遣いに加え、笑顔・声のトーン・動作・身だしなみと、また接客に求められる要素を習得すれば、気持ちの良いサービスにつながります。


まとめ


日頃、何気なく口にしている敬語でも、実は間違っている可能性があります。正しい言葉遣いとフレーズを覚えておけば、接客バイトでお客様に良い印象を与えられます。接客以外の場面でも応用ができるので覚えておいて損はありません。
言葉遣いだけでなく、動作や身だしなみも接客業の大事な基本です。仕事を始める前に、きちんとチェックしておきましょう。


2023年1月18日公開


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DOMO+編集部

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