
高校生になってバイトするのを楽しみにしていた、という人も多いのではないでしょうか。
高校生でも働けるバイト先は増えていますが、高校生ならではの法律があります。
この記事では、高校生がバイトできる時間帯や知っておきたい法律、ルールなどを解説します。
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バイトできる年齢は何歳から?
労働基準法で決められている「アルバイトができる年齢」は15歳からですが、「15歳になった後の4月1日以降」でなければ働けません。
例えば、2024年6月15日で15歳になった場合、2025年4月1日にならなければバイトはできない、ということです。
15歳で3月31日を迎えるまでは「児童」という扱いになり、特別な場合を除いて、企業が児童を働かせることは法律で禁止されています。
また、アルバイトができる年齢でも、18歳未満の場合は年齢を証明するために、戸籍証明書を会社に提出する必要があります。
高校生がバイトできるのは何時まで?
高校生の場合、バイトできる時間数や時間帯が限られていますので、以下の点を確認しておいてください。
■ 18歳未満の高校生がバイトできるのは朝5時~22時まで
18歳未満の場合、バイトができるのは朝の5時から夜の22時までです。
22時以降は「深夜帯」となり、高校生を働かせることはできません。
もし22時以降もシフトに入っているという方は、雇用されている会社やお店に相談してみてください。
■ 高校生のバイト時間は1日8時間まで
深夜勤務・残業ができないことはもちろん、高校生は1日8時間以内でしか働くことができません。
また、「週40時間以内」という決まりもありますので、例えば1日7時間(8時間以内)であっても、1週間に6日間働くと「週42時間」となりますから、法律違反になります。
なお、この「8時間」には休憩時間は含みません。
■ 18歳未満が22時以降もバイトできる例外とは
必要であると認められる場合には、地域や期間を限り、22時~朝5時まで働けるという法律もあります。
「交代制の場合は深夜勤務も可能」と勘違いをしているケースもあるようですが、例えば24時間営業レストランのシフト勤務においては、18歳未満の深夜労働は認められていません。
農業や養蚕、保健衛生の事業などは、18歳未満の深夜労働が認められている業種です。
なお、災害などの非常時も、労働時間延長が認められています。
■高校生かどうかではなく「18歳未満か18歳以上か」が大事
法律で定められているのは、高校生かどうかではなく、「18歳未満か、18歳以上か」という点です。
18才になれば高校生でも労働時間の制限はなく、残業や深夜労働も可能です。
■ 2022年4月からの「成人年齢引き下げ」は影響なし
2022年4月より、「成人」が20歳から18歳になりましたが、労働時間に関しては特に変更や影響はありません。
高校生に限らない!知っておきたい労働時間のきまり
高校生に限りませんが、労働時間や休日に関しては、さまざまな法律があります。
■休憩時間について
休憩時間についても法律で定められており、以下の通り、会社は従業員に休憩を与える義務があります。
・6時間を超え、8時間以内の場合:45分
・8時間以上の場合:60分
上記のことから、バイト時間が6時間を超えない場合、休憩時間は不要とされています。
18歳未満の人は8時間以上働いてはいけないので、60分の休憩が必要な状況はないはずです。
参考:労働時間・休憩・休日関係-厚生労働省
https://x.gd/QpOOL
■ 休みの取り方について
「1週間に1日」、もしくは「4週に4日」は休むようにと法律で定められているため、「1日2時間でいいから、毎日休まず働いて」というようなことは禁止されています。
■ 1日8時間、1週間40時間まで
18歳以上であっても、労働時間は「1日8時間、1週間40時間まで」と定められており、それ以上働く場合は、会社と労働者の代表者が「時間外・休日労働に関する協定(通称36協定)」という労使協定を結ぶことで、8時間を超えて働くことが可能になります。
■ 1日8時間を超えたら残業代がつく
18歳以上になって、1日8時間以上バイトに入ることになった時には、8時間を超えた時間に対して「残業代」がついているかどうかを確認してください。
残業代は、「時給×1.25」で計算できます。
例えば朝の8時から夕方19時まで働き、途中1時間の昼休憩をとったとすると、17時の時点で8時間勤務ですので、17時~19時の2時間は残業になります。
ちなみに、昼休みや休憩時間は無給です。
高校生がバイトするときに知っておきたい注意点
高校生でバイトをする際には、以下のような事柄も知っておきましょう。
・年齢を偽らないこと
年齢をごまかしてバイトをすると、雇った側の会社が罰則を受けることになります。
そのような迷惑をかけることがないよう、年齢を偽ることはやめましょう。
未成年と労働契約を結ぶ際に戸籍証明書を提出するほか、保護者の同意書や学生証の提示を求められることがあります。
・稼ぎすぎると税金や社会保険の支払いが発生することもある
通常、高校生は保護者の「扶養」に入っており、個人的に住民税などを支払うことはありません。
しかし高校生であっても、自分で稼ぐ金額が年103万円を超えると、住民税や所得税の支払いが発生します。
また、年130万円を超えると保護者の扶養から外れ、国民健康保険(勤務先が51人以上の会社で、週20時間以上かつ月88,000円以上の雇用契約の場合は勤務先の健康保険)に加入することとなります。
子どもが扶養から外れると、保護者の払う税金が増えることにもつながります。年103万円、130万円を超える時にはあらかじめ、伝えておくとよいでしょう。
このような心配をすることなく働きたい場合は、バイト代を月に約8万円までにおさえると安心です。
・「バイト禁止」という校則がある学校も
法律では高校生もバイトができますが、校則で「バイト禁止」としている学校もありますので、校則を確認してください。
高校生のバイト時間平均は?バイトと学校生活を両立させよう
とある研究によると、高校生の平均睡眠時間は約7時間なのだとか。
朝7時に起きて16時まで学校にいるとすると、残りは約8時間となります。
勉強や食事時間などを考えると、バイトに費やせる時間は移動時間を含めて平均4時間程度が適切かもしれません。
スキマ時間をうまく活用して学業とバイトの両立を目指しましょう!
2022年12月22日公開/2024年9月27日更新
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