初詣に行くと見かける、紅白の袴に身を包んだ巫女さん。

そんな巫女さんですが、年末年始の短期のアルバイトとして採用されているケースもあります。

この記事では、巫女バイトの探し方や採用基準、仕事内容などを紹介します。


巫女バイトの探し方


飲食店やショップなどのバイト募集と異なり、通常はなかなか見かけない巫女バイト。

本来、巫女のバイトは「助勤」「助務」などと呼ばれ、神社関係者のツテで採用されることが多いようです。


ただし、神社関係者でなくても応募できるケースもあり、その場合は早いところで10月頃から、遅くとも11月頃までには募集が開始されます。募集方法は神社によって異なるので、いくつかの方法を試してみる必要がありそうです。


■ 学校に求人がきていないか確認する

高校や大学の進路指導室には、企業のアルバイト募集や学校で行われる模試の試験監督募集など、さまざまな求人情報があります。

学校の近くにある神社から求人が来ている可能性もあるので、一度問い合わせてみると良いでしょう。

求人募集が張り紙として出ていないこともあるので、進路指導室の担当者に直接聞いてみるのが確実です。


■ 神社に直接問い合わせる

最も手っ取り早く確実なのは、神社に電話で問い合わせる方法です。この方法であれば、勤めたい神社に直接アプローチができます。


電話する際に注意したいのは時期や時間帯。神社は一般的に、お祭りの時期や大安吉日が忙しいため、そうした日程を避けて連絡しましょう。

また、午前中は神事で忙しいことが多いため、午後1時~4時の間がおすすめ。

正しい言葉遣いを意識して、ハキハキと話すようにすることで電話の時点で好印象を与えることができます。


■ 茶道・華道・書道などの部活は紹介されることも

神社側から学校に対して、巫女として適した人材がいないか問い合わせるケースもあります。

神社によって異なりますが、茶道・華道・書道部などの部員に対して求人が来ることが多いようです。

日本の伝統芸能に関する部活に所属していると、ある程度の作法が身に付いているとみなされます。


■ SNSで募集が出ていることもある

神社によっては、公式ホームページや公式SNSアカウントで、助勤を募集している場合も。

このケースは間口が広いため、有名な神社だと倍率が高くなることが多くなります。

募集人数に達すると締め切りになるので、募集を見つけたら早めに神社に連絡することをおすすめします。


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どんな人だと採用されやすい?


巫女のバイトは、神様に奉仕する神聖な仕事です。清潔感があり、身なりが整っていることが前提で、他にも神社によっては厳しい採用基準があります。


派手な髪色やピアスなどのアクセサリーは避け、化粧もナチュラルメイクが無難です。

巫女さんというと長髪のストレートを思い浮かべる方も多いですが、必ずしもストレートのロングヘアでなくても問題ありません。

前髪で顔が隠れていないか、清潔感のある髪型か、などが重要視されます。


また、12月31日と1月1日は特に忙しいため、シフトに入れることが絶対条件です。

神社のバイトは女性がメインと思われがちですが、巫女以外にも、どんど焼きの準備のために男性を数人採用している神社もあります。


巫女バイトの仕事を徹底解説!



ここでは、巫女バイトの仕事内容や期間、時給や服装など全貌を紹介していきます。


■ 巫女バイトの仕事内容

仕事は多岐に渡り、意外と雑務も多いのが特徴です。

まずイメージしやすいのは、お守りや絵馬などの授与でしょう。お守りや絵馬を買い求める参拝客に対して案内をする仕事で、丁寧でおしとやかな所作が求められます。


また、境内や参道の掃き掃除といった神社内の清掃や、初詣の準備も巫女の重要な仕事です。


年末年始は多くの参拝客が訪れるので、お守りは専用の箱に入れ、お守りを授与する場所をきれいに掃除します。

お正月限定で授与するお守りもあるため、種類が参拝客にわかりやすいよう見本を取り付ける作業もあります。


また、お祓いの受付も行います。お祓いは元旦から節分までに行うのがいいとされており、お正月はお祓いを求めて参拝に来る方が増えます。アルバイトの場合、実際の儀式には関わらず受付や案内がメインの業務です。


■ 巫女バイトの期間

巫女バイトの期間は、年末年始の短期がほとんど。神社にもよりますが、年末年始の準備が始まる12月25日頃から、どんど焼きが行われる1月7日~9日頃までが多いです。

12月25日から1月9日までのシフト制であることが多いものの、最も参拝客が増える12月31日と1月1日に出勤できれば採用する神社もあり、必ずしも12月25日から1月9日までの期間に勤務しなければならないわけではありません。


■ 働く時間帯

神社によって勤務時間は異なりますが、朝8時頃から夕方18時頃までの間で、休憩ありの8時間程度働くケースが多いようです。

ただし、大みそかと元日は初詣のために深夜でも神社を開放しているため、24時間体制で早番と遅番といったようなシフト制をとっています。


■ 働く際の服装規定

白い小袖(白衣)と緋袴(ひばかま)を身に付け、白足袋と草履を履くのが基本です。

髪の毛が長い場合には、一つに縛って絵元(和紙や布でできた白いカバー)で覆います。濃いメイクや染髪、ネイルなどは避け、常に清楚な身なりでいることが重要です。


なお、お守りなどの授与として参拝客の前に出る場合は上記のような服装が求められますが、裏方として建物内にいる場合や男性などは、動きやすい服装でOKな神社もあります。


■ 言葉遣いも一般的な接客とは異なる!

神社で働く人は神様に仕える役割があり、接客など一般的な接客バイトとは要領が異なります。

商売ではないため、お守りを購入してくれた方に対して「いらっしゃいませ」「お買い上げありがとうございました」とは言いません。


「明けましておめでとうございます」「ようこそお参りくださいました」「お参りおつかれさまでした」といった言葉を用いるのが一般的。また、お守りは「一体、二体」と数え、お金を頂く際は「〇〇円お納めください」と表現します。


巫女バイトの面白みや身に付くスキル!


巫女バイトの大きな魅力は、普段なかなか触れられない世界で仕事ができる点です。

普通に生活していたら着ることのない紅白の袴姿を身に着けることができ、神聖な場所で清らかな気持ちで働くことができます。


神様について学ぶことができるだけでなく、お辞儀の仕方や袴を着ているときの座り方、和装のときの歩き方などの作法も学べます。お守りの種類や意味合いなども自然と覚えられるでしょう。


巫女バイトのきつい点は?


巫女バイトは、基本的な作法と言葉遣いが身に付いていれば、経験がなくても始めやすいのが特徴です。

強いて言えば、お守りや絵馬を授与する際などに、つり銭を暗算しなければならないので、計算が苦手だと慌ててしまう可能性もあります。


また、季節柄、防寒対策はしっかり行う必要があります。

お守りの授与は建物内で行われますが、扉が開放されているので外気が入りやすく、想像以上に室温は下がります。袴の下に防寒機能のある肌着やスパッツを履いたり、カイロを用意したりと対策が必須です。


神様への奉仕ということを忘れずに!


巫女の仕事は、年末年始のタイミングだけできる特別なバイトです。ついつい気持ちが浮いてしまいがちですが、神様への奉仕という神聖な仕事であることを忘れてはいけません。地元の神社や有名な神社の場合、知り合いが訪れることもありますが、仕事中だということを忘れず言葉遣いや態度に気を付けるようにしましょう。


2022年11月10日公開


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<執筆>

DOMO+編集部

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