「派遣」という働き方に興味のある方でも、その仕組みやアルバイトとの違い、仕事内容など分からないことも多くありますよね。


本記事では、派遣社員について詳しく紹介します。

「興味はあるけど自分に向いているのか分からない」「アルバイトやパートと比べてどんなメリットがあるのか知りたい」という人はぜひ参考にしてくださいね。


※なお、派遣契約には正規雇用の「常用型派遣」と非正規雇用(雇用契約期間に定めがある有期雇用者)の「登録型派遣」の2種類があります。

一般的に言う派遣は「登録型派遣」を指すことが多いです。本記事では、派遣社員=登録型派遣として説明します。




派遣社員とは?



派遣社員とは、派遣会社と雇用契約を結び派遣先企業で就業する働き方のことです。

給与は時給制であることが多く、「週3日、1日6時間」「単発で働きたい」など希望に合わせて働きやすいのが特徴の一つです。


働く期間は3カ月や6ヵ月などあらかじめ決められており、必要があれば契約を更新します。

ただし、同じ職場で働けるのは最長3年までです。



■派遣社員の仕組み

派遣社員の雇用主は実際に働く企業ではなく派遣会社であるため、給与の支払いや福利厚生などは派遣会社が行います。


就業中のサポートやフォローも派遣会社が行いますが、現場での指示は派遣先から受けます。

派遣会社に所属しながらも実務は派遣先で行うのが、派遣社員の特徴です。



■派遣社員の仕事内容

派遣先の事業として最も多いのが「製造業」です。

職種別で見てみると、一般事務やライン作業、倉庫内作業、営業、販売・サービス系など幅広いため、自分にぴったりな仕事が見つけやすいでしょう。


派遣社員は有期雇用であるため、時間をかけてスキルを身に付けていく職種や、社外の人と関係を作る職種はあまり多くありません。

しかし、昨今は派遣社員の業務も多様化してきており、エンジニアやWebデザイナー、研究補助など高度な知識と技術が必要とされる職種も増えてきています。

地域によっては工場や軽作業、医療・福祉系も多く見られます。


なお、派遣社員はあらかじめ契約で決められた仕事内容のみ行うのが基本です。

たとえば、一般事務として働く場合は経理業務を行うことはありません。

契約により仕事の範囲が決められているのも派遣社員の特徴です。



■アルバイトやパートとの違い

アルバイトやパートと派遣社員の大きな違いは、直接契約か間接契約かです。

アルバイトやパートは就業先企業と直接雇用契約を結び、給与もそこから支払われます。

一方派遣社員は、就業先ではなく派遣会社と雇用契約を結ぶため、勤務条件や仕事内容を変更する場合は企業ではなく派遣会社と交渉します。


また、業務内容があらかじめ決められているかどうかも異なります。

アルバイトやパートは雇用契約等で業務内容を定めておきますが、状況によって仕事の範囲が変わることがあります。

一方、派遣社員は就業先と派遣会社で細かく業務内容が決められ、その範囲を超えることはありません。


給与についてはどちらも時給制が多いですが、全体的に見ると派遣社員の方がやや高い傾向にあります。



派遣で働くメリットとデメリット



それでは次に、派遣で働くメリットとデメリットを見ていきましょう。



メリット
 

・ 自分のライフスタイルに合った働き方ができる


・ 派遣会社を介しているため、複数の企業に簡単に応募できる


・ さまざまな職種を経験できキャリアアップにつながる


・ アルバイトやパートよりも高時給


・ 有期雇用なので人間関係の煩わしさが少ない


・ 未経験からでもチャレンジしやすい


・ 派遣会社のフォロー体制が整っている


・ 大企業で働けるチャンスがある



派遣社員はフルタイム以外も可能であるため、週3~4日、1日4~5時間など、柔軟な働き方が可能です。

そのため、家事や育児、介護などと両立したい人でも働きやすいでしょう。


また、派遣はアルバイトやパートよりも時給が高い傾向にあります。

専門スキルを必要とする職種なら時給2,000円を超えることもあるので、スキルを活かして仕事をしたい人や効率的に稼ぎたい人に向いています。


派遣で働くことのデメリットとしては、以下のようなものがあります。


デメリット
 

・ 契約期間がある


・ 裁量の大きな仕事を任せてもらえない


・ 正社員と比べると昇給しにくい


・ 家の近くで仕事が見つからない場合がある


派遣社員は2カ月から1年以内ごとに契約を更新しますが、同じ職場で働けるのは最長3年まで。

また、有期雇用契約で予め業務範囲も決められていることから、裁量の大きな仕事を任せてもらえないことも多いです。

そのため、同じ仕事を3年以上続けたい人や経験を積んで業務範囲を広げたい人には向いていないかもしれません。


また、派遣社員を採用している企業は限定されているため、住んでいる地域によっては、家の近くで仕事を見つけにくい場合もあります。



派遣社員に関するQ&A


最後に、派遣社員に関するよくある質問にお答えします。



■有給休暇はある?

派遣社員として6ヵ月以上継続して勤務している場合は、有給休暇が付与されます。

付与日数は勤続年数に応じて10~20日、所定労働時間・日数が少ない場合は労働日数に応じて決定されます。


派遣社員は派遣会社の従業員であるため、有給休暇の取得申請は就業先ではなく派遣会社に対して行います。

派遣先が変わっても雇用元の派遣会社が同じであれば有給休暇の残日数は失効しません。



■交通費や残業代は出る?

派遣社員に限らず、従業員に対して通勤交通費を支給しなければならないという法律はありません。

そのため、交通費が出るかどうかは雇用契約書等で確認する必要があります。


残業代に関しては、派遣社員であっても「1日8時間、1週間で40時間」を超えていれば支給されます。

それ以下の場合は、労働時間に対して通常と同じ時給が支払われます。



■ボーナスは支給される?

企業にもよりますが、派遣社員にはボーナスが支給されないことが多いです。

ただし、派遣社員はアルバイトやパートよりも時給が高く設定されているため、ボーナスがないからといって必ずしも収入が低いというわけではありません。



■派遣社員でもリモートワークできる仕事はある?

派遣社員でもリモートワークできる仕事はたくさんあります。

新型コロナウイルスの感染拡大をきっかけとして、厚生労働省は派遣社員も正社員等と同じようにリモートワークができるように呼びかけました。


その結果、業務内容的に問題なければ派遣社員でもリモートワークが可能になり、デスクワーク系職種を中心にリモートワーク求人も多く出ています。



まとめ


派遣社員とは、派遣会社と雇用契約を結び別の就業先で仕事をするという働き方です。


柔軟な働き方ができ、場合によってはスキルを活かして効率良く稼げるというメリットがあります。

また、正社員よりもハードルが低く未経験でもチャレンジしやすいでしょう。


ただし、契約の更新が必要であること、最長で3年までしか働けないことなどの注意点もあります。

雇用形態はそれぞれ特徴が異なるため、アルバイトやパートとの違いを理解して自分に合った働き方を選択しましょう。



2022年8月18日公開



<監修>

杉本雄二 社会保険労務士法人ローム静岡 所長

求人情報誌発行・人材派遣の会社で広告審査や管理部門の責任者を18年経験。在職中に社会保険労務士試験に合格し、2005年に社会保険労務士杉本事務所を起業。その後、2017年に社会保険労務士法人ローム(本社:浜松市)と経営統合し、現在に至る。静岡県内の中小企業を主な顧客としている。顧客企業の従業員が安心して働ける環境整備(結果的に定着率の向上)と、社長(人事担当者含む)の悩みに真摯に応えることをモットーに活動している。
<保有資格>特定社会保険労務士
社会保険労務士法人ローム https://roum.info/



<執筆>

DOMO+編集部

アルバイト・パートお役立ち情報を収集・配信しています。現在就業中の方にはお仕事ライフがもっと充実したものになるように、これからシゴト探しをする方には自分にぴったりのお仕事に出会えるよう情報提供でサポートします。

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