あまり知られていない農家さんの仕事現場をレポートするよ!

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農家の仕事をもっと知りたい!農家の仕事をもっと知りたい!

新年を迎えてほどなく、春の七草をお粥に入れて食べる風習がありますね。春の七草とはセリ・ナズナ・ハハコグサ・ハコベ・コオニタビラコ・カブ・ダイコンと、まさに七つ。一つ欠けても七草になりません。それ故の栽培・収穫の難しさをJA三島函南の内藤さんと高木さんに伺ってきました。

箱根西麗ブランドの七草の品質は
どうやって保たれているの?

箱根西麗のほぼ中央に位置する三島市で栽培される七草は、富士山の雪解け水や火山灰土、気候条件にも恵まれ、高品質な箱根西麗ブランドとして有名です。私たちが毎年買い求める県内スーパーで販売されている七草は、ほぼこの地で収穫されたもの。毎年1月7日の七草の日に向け、首都圏から東海エリアへの出荷作業が年末から年明け5日にかけてピークを迎えます。「毎年、こんなプレッシャーはない」と、七草栽培の難しさを言い表す内藤さんと高木さん。34年前からこの場所で七草栽培をはじめた頃を思い起こしながら「野菜作りとはまったく違うノウハウに今でも試行錯誤しています」と、内藤さん。「七通りの作付けと栽培の仕方があり、最初に種を落とすナズナやハコベは9月上旬、最後の大根は10月下旬。でも収穫時期を合わせなければならない。品質に定評がある故、三島の七草は厳しい規格と大量の注文数をクリアしなければならない」。今秋は長雨や台風の影響で種まきのタイミングを難しくさせている。とはいえ、長年の経験を重ねたプロフェッショナルの二人。「量産ではなく、品質では三島の七草が一番、と言ってもらえるには、いい種を採ることが最重要。七種類の種取、保存の仕方があって、いつ蒔くかが真剣勝負」。そう語る眼は、天候や畑の状態に光らせている時と同様にキラキラ輝いていました。

露地栽培とハウス栽培で作られる新鮮な七草。34年前、300パックの注文からスタート。今では30万パックを越えるという。約6000坪の広大な自然の中で緑に囲まれた作業。「まったくノウハウのないところから今に至りますが、たかが七草、されど七草。腫れ物に触るよう慎重に接しています」と、内藤さん。

七草粥は日本に残された食文化のひとつ。

「七草は食べるものではあるけれど、お母さんたちが想いで購入されているものだと思っています。七草粥を家族で食べる風習を守っていきたい」と高木さん。ここ数年は市内小中学校にも提供するなどして伝統の継承にも一役かっています。「子供達や若い人に少しでも知ってもらい、大人になって自分の子供に伝えて欲しい」と内藤さん。また、箱根西麓産の七草の収穫とパック詰めは大勢のアルバイトさん、パートさんが作業を行っています。豊かな自然に囲まれた収穫~出荷作業で七草は人々の気持ちとともに私たちの家庭へ届けられます。お正月の食卓は、身近で気軽に日本の文化を感じさせる七草粥が欠かせませんね。

今シーズンも12/26~1/5で予定されている収穫と出荷作業は農家の仕事を体験する絶好の機会。バス送迎もあり、沼津や伊豆からも200名以上が作業に携わるとのこと。毎年、多くの女性と学生が活躍しています。興味が湧いたら気軽にJA三島函南に問合わせしてみよう。

今回の取材先は … JA三島函南 七草部会 内藤秀一さん、高木伸行さん

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