パート応募時に必須の履歴書。学歴や職歴欄などは事実を書けばよいですが、志望動機や自己PR欄は苦手意識がある人も多いのではないでしょうか。
ここをしっかり書くことができれば、ほかの応募者に差をつけることができます。記入例を参考に、自分らしい表現をみつけてください。



まずはパート履歴書のフォーマットをチェック! 自己PR欄がないものも



履歴書には色々な形式があることをご存知でしょうか。ある程度の共通した枠組みはありますが、メーカーや履歴書の作成者によって、細かな部分に違いがあるのです。


名前や住所や連絡先、学歴や職歴や資格などを記入する欄はほとんどの履歴書にありますが、応募者が自由に記述できる項目は履歴書によって様々。


「趣味・特技」「志望動機」「自己PR」というように細かく分けられているものもありますし、「応募者記入欄」などとして広くスペースが設けられており、応募者が好きなように書けるスタイルもあります。


かつては紙の履歴書を購入する必要がありましたが、最近ではインターネット上から履歴書フォーマットをダウンロードすることも可能です。自分が書きやすいフォーマットを探して書けば、アピールもしやすくなるかもしれません。


中には履歴書の形式自体を修正できるものもあります。志望動機欄と自己PR欄を一体化させたほうが書きやすければそのようにフォーマットを変更し、自分をよりよく表すことができるように工夫してみてください。



自己PR欄の「特になし」は厳禁!



履歴書の自己PR欄に「特になし」と書く人がいますが、それは絶対にNG! あなたは単にPRすることがないと謙遜したつもりでも、採用担当者は「やる気のない人」と捉えます。誰にでも一つや二つはアピールできることがあるはずですし、そもそも、いいところがない人を採用しようという企業はありません。


また、志望動機と自己PRを混同してしまう方もいるのですが、厳密にはこの二つは違うもの。志望動機が自己PRに通ずる場合もありますが、「志望動機」が応募にいたった理由を書くのに対し、「自己PR」は自分がいかにその仕事に適性があるか、いかに役に立てるかということを記すところです。



パート自己PRケース別記入例



自己PRを書く際は、採用担当者の気持ちを考えて書いてみてください。「この人に会ってみたい」と思ってもらえるように書くことが重要です。


自己PR例① 経験者の場合
「子育てが一段落して時間に余裕ができたので、経験が生かせるよう前職と同じ事務の仕事に応募しました。書類の作成や管理、電話応対や来客への対応など、2年の経験があります。ブランクの間も地域子ども会で役員を務めてきましたので、仕事ではないものの、常に事務作業に携わってきました。数字を扱う仕事や部署間の調整など、正確性や柔軟性を求められる仕事が得意です。」


このケースでは、「経験者である」ことがアピールポイント。2年間の具体的な仕事内容を書き、得意なことやこれまで評価された点を記すとよいでしょう。


自己PR例② 未経験者の場合 - 客観的評価でアピール
「これまでは事務の仕事が多く、接客業は未経験なのですが、周囲からは『細かな気配りができる』『笑顔がいい』という評価を受けることが多くありました。
上司や同僚、部署間でのコミュニケーションを重視することで、連絡漏れを防いだり、チームワークで忙しい時期を乗り切れたりしたことが多々ありました。


事務の仕事とは全く違う職種ではありますが、接客業でも気配りや笑顔という自分の良い部分を活かすことができると考えています。」


周囲の評価という客観的事実により説得力が増しますし、評価された部分がどのように生かされたかというエピソードを加えることで、具体的に人柄を想像することができます。


自己PR例③ 未経験者の場合 - 熱意でアピール
「営業職には以前からずっと興味があり、未経験ではありますが思い切って応募いたします。これまでは営業担当をサポートする事務職として仕事をしてきたのですが、『自分だったらこうするのに』『こうすればお客様にもっと喜んでもらえるのでは』と考えることが多々ありました。これまで観察してきたことを思い出し、実践で役立てていきたいと意気込んでいます。」


こちらは「熱意」をアピールした例です。熱意をアピールする場合に気をつけるべきことは、なるべく具体的に説明をすること。同じ未経験者ならやる気のある人を採用したいと思うもの。熱意があるからといって仕事ができるわけではありません。なぜ興味・熱意があるのかが伝わるよう、なるべく具体的に書いてください。



自己PRはラブレター? 自分の言葉で書くことが大切



魅力的な自己PRは、書類選考を通過する上でとても大切なこと。「面接までたどりつけば自信があるのに」と思っても、残念ながら、まず履歴書で判断されることになります。


書き方のコツやノウハウもありますが、何よりも大事なことはまずしっかりと考えて、自分の言葉で書くことです。上記例文を参考に、前向きな気持ちを自然な言葉で表現してみましょう!


<ライター>

坂口弥生(さかぐち・やよい)
採用・研修から人事制度設計まで、約10年にわたる人事全般のキャリアをもつ。
特に大学生やフリーターの方には留学後の就活相談に乗ることも多く、自己分析などのお手伝いも行っている。
現在はWeb制作会社の経営や、1週間6万円から留学できる「Go Global」を運営している
https://dy-planning.net/
https://go-global.info/

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