photo by 関口佳代


富士山の麓で今年も開催されたスペースシャワーTV主催の野外フェス「SPACE SHOWER TV 30TH ANNIVERSARY SWEET LOVE SHOWER 2019」


山中湖交流プラザ きららにて、8月30日(金)、8月31日(土)、9月1日(日)に開催されたこのイベント。今回はイベント2日目の8月31日(土)の様子をドーモプラス編集部がピックアップしてお届けします!




photo by 古溪一道



山中湖交流プラザ きららで開催されている「SWEET LOVE SHOWER」。毎年メジャーから注目の若手まで幅広いバンドやアーティストが出演しています。今年は開催場所を山中湖に移してから13回目の開催となり、3日間で約80,000人が来場しました。


ステージは、「LAKESIDE」、「Mt. FUJI」、「FOREST」、「WATER FRONT」の4つと、今年誕生した新エリア「GOOD VIBES」で構成されています。ステージ間の距離が短く、段差も少なく移動しやすいのが特徴で、天候が良ければ会場内のどこからでも富士山を眺めることが可能な、最高のロケーションとなっています。





フェスならではの楽しみといえば、現地でしか味わえないフェス飯。SWEET LOVE SHOWERでしか味わえないスペースシャワーTVレギュラー番組とのコラボメニューは、今年も大人気。なんと、購入者全員に各番組オリジナルステッカーがプレゼントされるという嬉しい特典つき。


その他のフードエリアにも各国のグルメが集結していて、丼もの・ラーメン・デザートなど、様々なメニューを味わうことが出来ます。





今年新たに登場したステージ・エリア、「GOOD VIBES」も大盛況。木々に囲まれた自然あふれる空間に、選りすぐりのアーティストが出演する5つ目のステージが登場。オーガニックグルメやアイテムを楽しみながら、心地よい音楽に出会える空間です。





「SWEET LOVE SHOWER」のもう一つの魅力が、「熱気球体験」や「カヌー体験」といった、山中湖のロケーションを存分に生かした様々なアトラクション。一昨年登場したアトラクションの「スカイA タワー〜クライミングウォール〜」も大好評。大自然の中、気持ちのいい風を感じながら、高い壁を登るスリルを味わうことができます。



8月31日(土)ライブレポート


今年も富士山を望む圧倒的な景色の中、熱いステージが繰り広げられました。今回は8月31日(土)の出演アーティストの中から、ドーモプラス編集部がピックアップしてライブレポートをお届けします!



ズーカラデル



Photo by AZUSA TAKADA


夏の終わりと秋の訪れにふさわしい、爽やかな青空。SPACE SHOWER TV 30TH ANNIVERSARY SWEET LOVE SHOWER 2019、2日目のOPENING ACTを務めるのは、札幌発の3ピースロックバンド、ズーカラデル。吉田崇展(Gt&Vo)、鷲見こうた(Ba.)、山岸りょう(Dr.)からなり、2018年度のスペースシャワーTV「NEW FORCE 2018」に選出されている。


その姿を見届けようとFORESTに集まった大勢のオーディエンスを前に、「漂流劇団」でスタート。軽快なリズムとメロディーに乗って、吉田(Gt&Vo)の歌詞が胸を打つ。難解な言葉を使っていないにもかかわらず、心に残り続ける感覚がそこにある。


続いて、7月にリリースされた初のフルアルバムから、リード曲「イエス」を披露。この曲は7月のスペースシャワーTV“POWER PUSH!”に選出されている。空の上から俯瞰的に世界を見ているのかと思えば、そこら中に散らばっている日常と思い出をかき集め、人間臭い音楽を届けてくれる。




Photo by AZUSA TAKADA


聴く者の胸を締め付けるようなバラード「友達のうた」、イントロから懐かしくて切なくてたまらない感覚に包まれる「前夜」でも、楽曲の幅広さと安定した演奏力でオーディエンスを魅了していく。


「こんなに集まってくれると思わなかった」と驚きながら、「朝早くからこんなにありがとう」と何度も感謝の言葉を告げ、「アニー」で締めくくる。失恋した主人公がそこにいるはずなのに、こんなにハッピーな風が吹くのはなぜだろう。素朴で押しつけがましさはないのに、確かに背中を押してくれる安心感があるから、ずっと聴いていたいと思えるのだろう。音楽と共にある素敵な一日と、これからの日々のはじまりを予感させるステージだった。



Hump Back



Photo by 渡邉一生


眩しい陽の光が射すFOREST。壮大なSEが流れると、光と音に包まれて林萌々子( Vo./Gt.)、ぴか( Ba./Cho.)、美咲( Dr./Cho.)の3人がステージに現れる。初出演のHump Backが登場すると一気に熱を帯びたオーディエンスに、「拝啓、少年よ」を浴びせかける。


「大自然の中で歌う歌はめっちゃ気持ちいい!大阪から山中湖に、ロックバンドがやってきたぜー!」「ライブハウス出身なもんで、全然足りないんですけどー!」と林(Vo./Gt.)が投げかけ、続く「短編小説」では、ステージを降りて客席にダイブする場面も。疾走感が溢れる「クジラ」へと、次々とキラーチューンを投下し、「スマホの中にもテレビの中にも、大事なものはどこにもないんだ! 大事なものは心の中にある!」と叫ぶ。単なる派手なパフォーマンスとは全く異なる、バンドと楽曲の持つ圧倒的なエネルギーがぶつけられていることを感じられる。




Photo by 渡邉一生


「僕らは今日も車の中」「月まで」では、軽快なリズムとメロディーの中にも、じっとりと湿度を残した熱さを感じさせる。まるで夏の終わりそのものであるかのよう。MCでは富士山をバックに、オーディエンスと「やっほー!」とこだまを送りあったり、「スペースシャワーTV30周年、おめでとうございます。うちらが生まれる前から……すごい。うちらも(結成)10年。」とこれまでを振り返ったりと、自然体でこの時間を楽しんでいると同時に、ロックに出会って信念を貫いて来たバンドであることが伝わってくる。


ラストは林(Vo./Gt.)の愛犬リリーが亡くなった際に書かれた「LILLY」を力強く届け、「星丘公園」で会場をひとつにした。7月に初のフルアルバムをリリースしたHump Backは、9/2から2020年の5月まで、47都道府県を回る全国ツアーを控えている。全国を回り終える頃には、彼女たちはどれだけ多くの人の心を掴み、存在感を増して帰って来ることだろう。


「〇〇っぽい」と例える言葉が思いつけばわかりやすいのかもしれないが、どんな歴代アーティストの名前も当てはまらない。そんな3人の活躍が、今後も楽しみで仕方ない。



あいみょん



Photo by AZUSA TAKADA


昨年、FORESTで多くのオーディエンスを魅了したあいみょん。その後、紅白歌合戦への初出場、初の単独日本武道館、対バンツアーを成功させるなど、この一年の活躍はめざましい。快晴の青空と富士山が見下ろすLAKESIDEには、多くのオーディエンスが押し寄せ、登場の瞬間を待ちわびていた。


リハで「ふたりの世界」を披露して会場を温めたあいみょんは、「愛を伝えたいだとか」で本編をスタートさせた。気怠く美しいメロディーと、男性目線で綴られた歌詞が夏の終わりに心地良く響く。


間髪入れずに「君はロックを聴かない」「今夜このまま」を披露し、メジャーデビュー曲「生きていたんだよな」もしっとりと聴かせ、会場は一体感を増していく。一人で繰り返し聴いている曲でも、テレビや街中で耳にしている曲でも、何度聴いてもその度に胸に染み入る中毒性と、そばに寄り添ってくれるような安定感を兼ね備えている。今の時代であいみょんの音楽がこれだけ支持されるのには、それだけの理由があるのだとあらためて実感させられる。




Photo by AZUSA TAKADA


「やっほー、あいみょんです」「SWEET LOVE SHOWERはどうですか? 私はもうすぐ帰りますけれども~」と、リラックスした様子の挨拶をはさみつつ、「夏の曲が多いなと思っていて……。今年も夏の曲を作ったので、聴いてください」と、7月にリリースした「真夏の夜の匂いがする」へ。静かな真夏の夜に近づいてくるような静かなメロディーから一転、華やかに目の前の世界を彩るようなサビで、ハイトーンの歌声が山中湖に響き渡る。


インディーズデビュー曲「貴方解剖純愛歌〜死ね〜」でさらに会場を盛り上げ、「最後一曲、大好きなお花の曲を歌って帰りたいと思います」と口にして、ラストに「マリーゴールド」を届けた。麦わら帽子の後ろ姿が、揺れるマリーゴールドに見えたことから綴られた曲だが、太陽に照らされながら大勢のオーディエンスが手を挙げて揺らす姿も、まるで花畑のよう。


あらためてこのセットリストを振り返るだけでも、そのバラエティに富んだ表現力に驚かされる。捻りのきいたロックチューンでも真っすぐなバラードでも、一旦耳にすると心のどこかが揺さぶられてしまうから、多くの人があいみょんの音楽に出会う前の自分には戻れなくなるのではないだろうか。



sumika



Photo by 古溪一道


富士山が徐々に雲の合間からシルエットをのぞかせ、この日一番気温が高い時間を迎えたLAKESIDE。「sumika、本気のリハ始めます!」と、「1.2.3..4.5.6」「MAGIC」で会場をさらに熱くしたsumika。


本編でメンバーが登場すると、「友達と来てる人、家族と来てる人、1人で来てる人……どんな人達も僕らのステージでは精神的に誰も1人にしません!」と片岡健太(Vo./Gt.)が呼びかける。オーディエンスの弾けるような拍手に包まれる中、「ラブシャを信頼してこの曲を1曲目に持って来ました!山中湖に大きい声を聞かせてください!」と、愛に溢れた代表曲「「伝言歌」」でスタート。


間髪入れずに「Lovers」へ。どの曲もイントロから一瞬で目の前の世界を変え、sumikaの色に染め上げるエネルギーと、惜しみなく注がれる多幸感はさすがとしか言いようがない。「もう2段上げる! みんなのギアを上げる魔法ってなんだったっけなぁ〜?」と、「ふっかつのじゅもん」を届ける。ポップなだけでなく、ロックもしっかりと魅せるsumikaの疾走感は、本当に青空に似合う。




Photo by 古溪一道


3月にリリースしたアルバムからは、ハイテンポなメロディーがさらに会場の一体感を増す「Flower」を披露。「最高すぎてテンションおかしくなっちゃった!」と叫んだかと思えば、6月にリリースした最新シングル「Traveling」を「リラックスして聴いてほしい」と、しっとりと聴かせる。誰もが一度は想像してしまうような不安、実際に体験した時の無力感まで丁寧に描ける歌詞とメロディーセンスは、唯一無二のものだろう。


レギュラー番組「sumikaのコシカケ」も担当していたsumika。30周年のスペースシャワーTVにここまで続いてくれた気持ちを込めて、片岡が「学生の頃、学校に居場所がなかった。そんな自分が毎日楽しみにしてたのがスペシャだった。うまく学校になじめない気持ちを、スペシャが救ってくれました。」と語り、「何かあった時にここ(ラブシャ)が待ちあわせの場所になるように願って、祈って、あなたの心にぶち込んでもいいですか?」と「フィクション」でラストを飾った。


オーディエンスの大歓声に包まれ、「愛しくて仕方なかったです、sumikaでした!」とステージを後にする。冒頭で宣言していた通り、誰も1人にしない色鮮やかな時間で、そこに居た多くの人がメンバーと同じように願って、祈ったのではないだろうか。何度でも、夏の終わりの待ち合わせが続きますように。



Nulbarich



Photo by AZUSA TAKADA


涼しい風が心地良く吹き抜けるMt.FUJIに、2年連続出演のNulbarichが登場。この一年で初の日本武道館公演や、ファイナルが海外公演となったツアーも成功させ、今年の12月にはさいたまスーパーアリーナでのワンマンライブを行うことも決定している。


JQ(Vo.)が「自由に楽しんでください」と呼びかけると、「It's Who We Are」でスタート。美しいファルセットが響き、贅沢な時間の始まりを確信させる。続く「VOICE」でも、まずお洒落な街の風景が浮かぶような世界観だが、単にお洒落なだけではなく、自然に日常に溶け込むようなメロディーと歌声だからこそ、いつまでも聴いていたいと思うのだろう。


続く「Kiss You Back」「Sweet and Sour」でも心地良いハイトーンボイスが、爽やかな風と絡み合ってどこまでも伸びていくよう。たとえこれから過ごすいつもの日々が都会の真ん中でも、こんな音楽が流れていたら心穏やかに過ごせるだろうなぁと思える。そんな風に、シンプルに音楽の魔法を示してくれる表現力はさすがだ。




Photo by AZUSA TAKADA


MCではタイダイ柄のTシャツで現れたJQが、同じくタイダイ柄の衣装を着ているベーシストを見て「衣装忘れたって言うから……」と、翌日JQが着ようと思っていた衣装を貸していることに触れる。「なんかコンビみたいじゃん?(笑)」と笑いつつ、「しゃべるとこんな感じになっちゃうから(笑)」と、すぐに曲を始める姿はなんともゆるい雰囲気で微笑ましい。


後半の「Zero Gravity」「Super Sonic」でも、ひとたび演奏が始まると、重厚感を増したバンドサウンドとホーン隊の奏でる音に圧倒される。安心して身を預けられる音の中に浮いているような感覚だ。壮大なイントロと共に会場の手拍子が広がり、ラストの「Stop Us Dreaming」へ。山中湖の大自然に、稲妻のようなギター音が鳴り響き、オーディエンスの大合唱が広がっていく。この日この場所でしか味わえない、贅沢なご褒美のような時間を届けてくれた。



Perfume



Photo by 渡邉一生


山中湖の空に広がる雲。その隙間を、オレンジ色の夕陽が染めていく。その美しさに時折足を止めて写真を撮りながら、多くのオーディエンスがLAKESIDEへ吸い寄せられていく。


鮮やかなピンク色の衣装を身にまとったあ~ちゃん、かしゆか、のっちがステージに現れ、「Future Pop」「FLASH」を立て続けに披露する。一糸乱れぬダンスに息を呑む緊張感も、3人の声がぴったりと揃った「ありがとうございました!」の可愛さに歓声をあげてしまう気持ちも、会場全体がシンクロしているような感覚に陥る。この光景を生で目にすると「すごい」と思う感覚は、万国共通なのかもしれない。だからこそPerfumeは、世界に通用するテクノユニットとしてここまで来たのだろう。


2000年に結成し、来年2020年には初の全国4大ドームツアーを開催予定のPerfume。「私たちは9月にベストアルバムをリリースします。その中にも収録される新曲を」と、7月に配信された最新曲「ナナナナナイロ」を届ける。爽やかでポップなメロディーラインに、キャリアを重ねるほど透明感を増しているように思える3人の姿が、絶妙にマッチしている。




Photo by 渡邉一生


あ~ちゃんが「スペシャ30年、すごいねぇ~。私たちも30歳、もう(結成)20年」とスペシャへの感謝を語る。「今日はとっておきのセットリストを持ってきました!」とMCで告げたとおり、初期の楽曲「Baby cruising Love」がスタートすると、会場の温度も一気に上がっていく。


主にあ~ちゃんがリードし、オーディエンスと掛け合いをしつつ歌う恒例のPTAのコーナーは、4年ぶりに出演したSWEET LOVE SHOWERでも健在。やついいちろう(エレキコミック)とIMALUによるユニット、SUSHI PIZZAの「マィティDISCO」や、チャットモンチー作曲の「はみがきのうた」を全力で歌い、一体感を増していく。会場では親子連れで、家族全員が踊っている姿が多く見られる光景も微笑ましい。


「FAKE IT」ではちょうど陽が落ちて暗く澄んだ空気の会場に、レーザービームの照明が美しく輝き、幻想的な世界を作り出す。「チョコレイト・ディスコ」ではオーディエンスが一体となって「ディスコ!」と叫び、ラストの「無限未来」へ。


実は3人が信頼を寄せているマネージャーが、この日の現場を最後に新たな道へ旅立ってしまうと話していたPerfume。「だから今日の私たちはエモいんだよ~」とあ~ちゃんは笑いまじりで言いつつ、それでも自分たちを支え続けてくれた人が、夢を見つけて歩んでいく未来を応援する、と語っていた。そんなステージでラストにこの曲を残していく3人の姿を見ていると、余計に泣けてしまう。


夏という季節にも、誰かと過ごす日々にも、いつか終わりが来てしまう。また新たな季節で日々が紡がれていく。その中で今という輝きを最大限に表現し続けるPerfumeの強さと美しさを、あらためて見せつけられた時間だった。



[ALEXANDROS]



Photo by 西槇太一


すっかり陽が落ちて、照明に照らされたステージが映えるLAKESIDE。この日のトリを務めるのは、2年ぶり8度目の出演となる[ALEXANDROS]。磯部 寛之(BASS & CHORUS)、白井 眞輝(GUITAR)、休養中の庄村 聡泰(DRUMS)に替わってサポートドラマーを務めるBIGMAMAのリアド 偉武(drums/programming)、ROSE(Key)の4人が登場して演奏を始める。そして 川上 洋平(VOCAL & GUITAR)が登場し、ライブバージョンのイントロアレンジから「Run Away」へ。徐々に勢いを増していく演奏と共に、会場全体の心拍数が上がっていく高揚感がたまらない。


アウトロから美しいイントロへ繋がり、鳴り響くギターリフと共にオーディエンスからは大歓声が上がる。その後も間髪入れずに新旧織り交ぜたヒット曲を披露し、隙が無く壮大なパフォーマンスに、一瞬も目が離せない。


「暴れん坊の皆さん、[ALEXANDROS] と申します! 暴れ足りない皆さん、お待たせしました!」と川上がカメラに向かって舌を出し、「Kick & Spin」へ。骨折によりライブではしばらく座って演奏を続けていた磯部が、立って演奏出来るまで復活したことにより、オーディエンスを煽りながら激しいパフォーマンスを見せつけた。会場全体の熱気に包まれていると、この曲本来が持つ勢いも、以前より増しているように思える。


重厚感溢れるサウンドのロックチューンや、水の中にいるような浮遊感から、このフェスが終わる寂しさも感じさせる曲まで、最新アルバム「Sleepless in Brooklyn」の収録曲も余すことなく披露されている。庄村の休養や磯部の骨折があり、今年は多くの予期せぬ事態にも直面してきたであろう[ALEXANDROS]だが、それを微塵も感じさせない。次々と振り幅の広い楽曲を生み出し、ライブでどんどん進化させていく姿に、やはり[ALEXANDROS]は今の日本のロックシーンを代表するだけでなく、今後も世界へと羽ばたいていくバンドなのだろうと実感する。




Photo by 西槇太一


スペースシャワーTVが30周年を迎えたことを祝い、磯部が「何度も話して来たけど、バイト先でラブシャの映像が流れていて、アーティストが気持ちよさそうに歌っていて。絶対自分も出てやるって思っていた」と語り、川上も「30周年、おめでとうございます。スペシャはいつも自分に新しい音楽を教えてくれた、音楽が好きな先輩のような存在。」と話し、最新曲の「月色ホライズン」へ。


爽やかな青空が似合う歌詞とメロディーラインが、平成から令和へと新たな時代を迎えた今、[ALEXANDROS]の新たな世界の始まりも感じさせる。どの曲もバンドの代表曲になっていく、バンドの持つスケールの大きさに圧倒されてしまう。


ラストは「ワタリドリ」でオーディエンスの大合唱と共にこの日のステージを締め括り、それを祝福するかのように、山中湖の空を花火が彩りフィナーレを迎えた。「そんな先輩のようなスペシャがやっているフェスに出られるなんて……いや、想像していたけど!(笑) でも、いざあのエンブレムを背負うと、こうやってライブが出来ることを本当に幸せに思います」と川上が語っていたとおり、悔しさも原動力にして、必ず叶えると描いたイメージを掴んできた彼らだからこそ、最高を更新し続けて来たのだろう。満足感に満ちた歓声と、花火が照らす多くの笑顔が、それを物語っていた。


文:竹内歩


このイベントの模様を、10月5日(土)、10月12日(土)、10月19日(土)の日程でスペースシャワーTVにて放送予定。会場に行けなかった方も興奮すること間違いナシ! の映像をたっぷりとオンエア。

「SPACE SHOWER TV 30TH ANNIVERSARY SWEET LOVE SHOWER 2019」
【Day1】10/5(土)21:00~24:00 ほか
【Day2】10/12(土)21:00~24:00 ほか
【Day3】10/19(土)21:00~24:00 ほか

特設サイト

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