パートの職場でつらい思いをしていること、ありませんか? 人格を否定するような暴言を吐かれる、仕事量が明らかに不公平、などということがあれば、パワハラを疑ってみてもよいかもしれません。



パート先での明らかなパワハラ、法律違反かも?



法律違反に当たるパワハラは、労働基準監督署やハローワークに行けば、一定の対応をしてもらえることがあります。


・休憩時間がもらえない
・休みをもらえない
・理由もなく解雇された(不当解雇)
・パート側に非がないのに退職を強要された/勧められた(退職勧奨・退職強要)


『退職勧奨について
解雇と間違えやすいものに退職勧奨があります。退職勧奨とは、使用者が労働者に対し「辞めてほしい」「辞めてくれないか」などと言って、退職を勧めることをいいます。これは、労働者の意思とは関係なく使用者が一方的に契約の解除を通告する解雇予告とは異なります。
労働者が自由意思により、退職勧奨に応じる場合は問題となりませんが、使用者による労働者の自由な意思決定を妨げる退職勧奨は、違法な権利侵害に当たるとされる場合があります。 なお、退職勧奨に応じて退職した場合には、自己都合による退職とはなりません。』


もちろん、就業規定に背くようなことがあれば、解雇になることもあります。しかし、正当な理由なく辞めさせようとするのはれっきとしたパワハラ。退職したくないのに退職を迫られた場合は、はっきりと辞める意志がないことを伝えましょう。できればその会話を録音やメールなどで証拠を残しておいてください。


結局辞めざるを得なくなった場合、ハローワークでその旨を説明してみてください。自己都合退職ではなく、会社都合として処理してもらえる可能性があります。(失業保険が早くもらえたりすることがあります。)



パートでよくあるこんなパワハラ



明らかなパワハラなら対処の方法もありますが、以下のようなことは「なんとなくおかしい?」と感じるようなところからはじまります。


・シフトを減らされる
・一人だけ無視される
・人格を否定されるような言動
・仕事を過剰におしつける/仕事をまわしてくれない
・休憩をきちんととらせてもらえない


他の人にわかってもらえにくいパワハラは、受けたほうも「これはパワハラなんだろうか」と悩むこともあるかもしれません。



パート先でパワハラにあったらすべきこと



「パワハラかも?」思ったら、すぐに以下のことをはじめましょう。


1.とにかく証拠を残す/確保する
人格を否定するような発言や怒鳴り声は、スマートフォンでいつでもすぐに録音できるようにしておきましょう。メールで証拠が残せるのであれば、プライベートのメールに転送したり、印刷したりできますね。休憩がないというのは証明しづらいと思われるかもしれませんが、自分で勤務時間の記録を書いておけばOKです。


2.周りに相談する
まずは上司や人事に相談すること。一人で抱え込まないことが大切です。もし相談相手がアクションをしてくれなかったとしても、少なくともパワハラにあっていたことに対する証人になります。


3.外部組織に相談する
厚生労働省のホームページを見ると、様々な相談機関が紹介されています。中でも各都道府県労働局の総合労働相談コーナーなら、法律違反があれば、必要に応じて行政指導権限を持つ機関に取り次いでくれるので安心です。


秘密は厳守してくれますし、予約や費用は不要です。他にもメンタルヘルス専門の相談窓口もありますので、自分に必要な相談窓口を探してください。



パワハラから逃げることも大切!


ハラスメントは立派な犯罪です。被害を受けて泣き寝入りすることはありませんが、ハラスメント受けながら勤め続けるのもつらいものです。時にはその場から逃げて自分を守ることも大切なこと。自分の心と体をしっかり守り、会社の判断を仰ぐのも一つの手です。


<ライター>

坂口弥生(さかぐち・やよい)
1週間45000円からできる留学サポートGo Globalを運営。採用・研修から人事制度設計まで、約10年にわたる人事全般のキャリアをもつ。特に大学生やフリーターの方には留学後の就活相談に乗ることも多く、自己分析などのお手伝いも行っている。

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