みなさんこんにちは、静岡のローカルWEBマガジン「miteco」からお邪魔します。ライターのKajoです。


くちなしの花香る雨の季節、ついついお出かけも億劫になってしまっていませんか? 今回は「伊豆のハワイ」と言われ、温泉街として有名な静岡県熱海市にある「アカオハーブ&ローズガーデン」をご紹介します。


熱海市の魅力は温泉だけにとどまらず、最近ではカフェや散策スポットなどが続々と増え続け、ブームが再燃しているんです。


ときに今はバラのシーズン! アカオハーブ&ローズガーデンでは、色とりどりの花々が美しく咲き誇る時期を迎えたと聞き、早速お邪魔してきました。



市街を離れ、花々の楽園を目指す



熱海駅からバスで15分。熱海の景勝地である「錦ヶ浦」に面したアカオハーブ&ローズガーデンは、海を見下ろす小高い丘にあります。





駐車場内の建物の右側、入り口の階段を上がっていけば、降ったり止んだりの小雨のなか、水滴をまとい青々と茂るハーブたちがお出迎え。早速足を止め、新緑の匂いに包まれます。





階段を上がりきったら、入園受付を済ませて園内を周遊している専用のシャトルバスを待ちます。園内上部まではシャトルバスで、下りの道は歩きながらの庭園散策がオススメです。





受付でもらった情報が盛りだくさんの園内のマップを開いて、ソワソワ! 斜面地を利用した敷地内には、バラを中心とした季節の花々による12(!)のガーデンが点在しているそう。


ちなみに、下りの園内バスはどこからでも乗車ができるので、疲れてしまっても安心です。くねくねとした道のりで海抜150メートルを目指して・・・見えてきました、頂上バス停に到着です。



海抜150メートルで、絶景に囲まれたカフェタイムを



頂上バス停に到着した私たちを出迎えるのは、高台から相模湾を一望する日本庭園「天翔」。中央に鎮座する「鳳凰の松」は、なんと世界最大だそう。





枯山水を抜けると現れる「COEDA HOUSE(コエダハウス)」は、建築家の隅研吾さんによる設計。開放感のあるカフェでは、熱海の特産品を使用したメニューなどが味わえます。





天気の良い日には相模湾を見下ろし、初島や伊豆大島はもちろん、三浦半島や房総半島まで一望できるデッキからの景色を楽しみましょう。晴れた日には双眼鏡が置かれ、自然豊かな敷地内の様子を覗き見・・・。気軽にバードウォッチングもできちゃいます。





SNSで話題の「空飛ぶブランコ」もこのカフェのすぐ近くにあります。その絶景はぜひご自身の目で確かめて、水平線一望の絶景をひとりじめしてください。



12のテーマをたどり、花々の競演を巡る



それではお待ちかね、花々が美しく咲き誇る庭園を巡ります。まずは「イングリッシュローズガーデン」へ。敷地内に点在するガーデンは、全12テーマ。丘の上方から、坂をゆっくりとくだりながら各エリアを訪れます。





ガーデン内にあるバラは、なんと600品種4,000株


アカオハーブ&ローズガーデンは、2015年にフランスで開催された第17回世界バラ会議(主催:世界バラ連合)において「優秀庭園賞」を受賞しています。山の斜面に沿って、さまざまなテーマの庭で形成されていること、また海を望むことができるガーデンは世界的にも珍しいという点が評価されたそう。





本当にどこを切り取っても絵になるので不思議です。いわゆる「植物園」や「バラ園」ではなく、自分のペースでお気に入りの花を探していくという作業に心が躍ります。


SNSを利用して、携帯電話からリアルタイムでバラの品種紹介を確認できるという新しい試みを試させてもらいましたが、肩肘張らずに思うままに時間を過ごせました!





「黄金のバラの庭」や「シェードガーデン」を抜けて、「バラの谷」へ。ネーミングからいろいろと想像、しちゃいますよね。バラの谷はその名のとおり下に向けて開け、段々に花が咲き誇る間をすり抜けるように歩きくだっていきます。


好きな映画のワンカットが頭の中に浮かんだり、既視感のようなものを抱いたり。これからピークを迎えるであろう花々が放つ香りの豊かさを想像しただけでうっとり。





そしてそして、バラはもちろん大きな見所なんですが、それだけじゃないんです・・・。敷地内の半分以上ほどを歩いてみた印象として、「ガーデン」として花々に形成された「作品」のなかを巡っているということを強く感じました。


それもそのはず、空間デザイン・植栽計画などが専門的に熟考されており、人の視線の高さや導線に沿って色合いなども考えられているそうです。


ガーデナーさんたちの本気度、1日じゃとても見きれない! 絶対にまたお邪魔します!





施設内にはハーブやバスグッズを取り扱うショップのほか、海を見下ろす店内で食事がとれるレストラン、さらには自然素材を使用した体験工房もあります。季節に応じて体験内容が変わる限定メニューもお見逃しなく。


6月30日までの期間は「ローズフェスティバル」が開催され、毎週土日にはガーデナーツアーを受けることができたり、マルシェが開催されたりとイベント盛りだくさん!


詳細はHPでチェックして、ぜひこの時期の休日にアカオハーブ&ローズガーデンに足を運んでみてください。筆者も心をローズガーデンに置いてきてしまったようなので、晴れた日にまた回収に行ってきます。それではみなさん、良い休日を!


撮影・土橋祥子


【アカオハーブ&ローズガーデン】
住所:静岡県熱海市上多賀1027-8
定休日:12月・1月の毎週火曜、臨時休業あり
受付時間:9:00〜16:00(17:00閉門)
駐車場:無料駐車場、大型車駐車可能
電話番号:0557-82-1221

アカオハーブ&ローズガーデン公式ホームページ


<ライター>

kajo
静岡県・伊豆出身。重度の放浪癖あり、直感と好奇心をもとに、純粋に観察し大胆に発信をする。趣味は料理とキャンプ。引きこもり属性のアウトドア。

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