「社員と同じように働いているのに、パートとの待遇差が大きすぎる」と感じている方も多いのではないでしょうか。まだまだ十分とは言えませんが、近年ではパート社員の待遇改善を目指す法改正も進んできています。


昔なら泣き寝入りせざるを得なかったようなことも、現在の法律なら改善が見込める可能性もあります。以下のような基礎知識をしっかり持ち、勤務条件が合法かどうか定期的に確認するとよいでしょう。



社会保険はパートも加入! 条件を満たせば正社員と同じ手続きが必要



「パートは保険がないから……」と昔はよく言われましたが、現代ではパートも社会保険に入りやすくなっています。500人以上の会社でパートをする場合、以下に当てはまれば社会保険への加入が必須です。


① 1週間あたりの決まった労働時間が20時間以上であること
② 1ヶ月あたりの決まった賃金が88,000円以上であること
③ 雇用期間の見込が1年以上であること
④ 学生でないこと


500人以下の企業でも、会社と従業員の同意(労使の合意)があれば、上記①~④にあてはまることで社会保険加入が可能に


事情により社会保険に加入したくないという人は、上記に当てはまらない範囲で勤務すればよいということになります。



パートも「無期雇用」の時代到来! 正社員と同じ雇用の安定を



パート勤務の場合、「期間の定めがある契約」を結んでいる人がほとんどではないでしょうか。正社員とは違い、契約が更新されなければ仕事を失うという点はデメリットと言えるでしょう。(正社員も解雇になる可能性はゼロではありませんが。)


しかし、2013年4月より導入されている「無期転換ルール」では、各種条件を満たした上で5年以上勤務すれば、正社員と同じように「無期雇用」に変更ができることになりました。


ただし、福利厚生や給与までは同じにならないため、待遇の差はデメリットとして残ります。「同一労働同一賃金」といって、待遇の差をなくそうという働きかけもありますから、今後国の改善を期待したいところです。



パートと正社員の差がありすぎると思ったら! ハローワークに相談を



「正社員と同じぐらい働いているのに保険に入れない」「もう10年以上同じ会社で休みもなく働き続けているのに、契約更新されないかもしれないという不安に悩まされている」というような方は、もしかすると近年の法改正により、不当な待遇を受けている可能性があります。


疑問に思うことがあれば、上司や人事部に確認をしてみてください。また、年々法律が新しくなりますので、専門家でなければわからないこともあります。最新の法律に照らし合わせてみたい時は、ハローワークなどに相談するのもよいでしょう。



パートと正社員の区別がない働き方を目指す



責任ある仕事を任せてもらえないという不公平感や、正社員・パート間の待遇差がまだまだ存在するのは事実。しかし時代は変化の時。フリーランスの活動をメインにしながら、収入面をパートで補うという働き方など、多様な働き方が受け入れられています。


働き方改革により、自宅業務が認められたり勤務時間が自由になったりと企業の体制が変わってくれば、正社員として働くことが可能な人も出てくるでしょうし、パートのあり方が大きく変わる可能性もあります。


これからは雇用形態に関わらず、「自分のキャリア」をしっかり考えていく時代になりそうです。



参照:「短時間労働者に対する厚生年金保険等の適用が拡大されています」 - 日本年金機構

参照:~雇用形態にかかわらない公正な待遇の確保について~ - 厚生労働省

<ライター>

坂口弥生(さかぐち・やよい)
1週間45000円からできる留学サポートGo Globalを運営。採用・研修から人事制度設計まで、約10年にわたる人事全般のキャリアをもつ。特に大学生やフリーターの方には留学後の就活相談に乗ることも多く、自己分析などのお手伝いも行っている。

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