毎年多くの教師を送り出す常葉大学教育学部。その中でも60名を超す部員が集まるのが、今回紹介する教職サークルstepです。
まだ創部3年と歴史は浅いけど、他大学の教職サークルとも合同で活動したりと勢いは衰えない。サークル名であるstepの意味「歩み」を止めずに活動している2代目部長の末永莉菜さん（教育学部初等教育課程）に取材しました。
教師を目指す者同士一緒に高め合っていきたい
stepには教師を目指す学生が集まっていて、教育学部だけじゃなく他学部の教師を目指している学生も所属しています。月曜日と火曜日の１８時半から２０時の間、草薙キャンパスで活動しています。
教育についてのお題やニュースをもとに意見を出し合い、他の人の意見を聞き自分の考えを深めるディスカッションがメインですね。活動の一つにキーワードセッションがあり、一つのキーワードをピックアップして意見を交わしていく感じです。
出た案はどんどん模造紙に書き込んで、他人の意見に共感したものには付け足していきます。最近は宿題を増やすのはいいことなのかなど、宿題の扱い方について考えました。
教室に行かなければわからない現場のリアル
stepには過去に現職の先生が来てくださることがありました。よく子どもたちについて聞いたのは「子どもはいろいろなことに興味を持つ」「足が動いているときは気が散っちゃっているかも」。実際に、授業中に目にしたときはこれか！って思い出しました(笑)。
あと教育実習中に運動会があったんです。その練習の真っ最中に児童同士でぶつかって頭を打ってしまって。私は目の前で見ていたんですけど、ぱって迅速な対応ができなかったんです。
そのときは別の先生が駆けつけてくれて大丈夫だったんですけど。頭を打ってしまった子に駆けつけてあげたいけど、そうすると他の子がほったらかしになってしまう。自分が教師として動くバランスがとても難しかったです。
教育実習で変わった教育観
教育実習の前は困っている児童を助けたいって思ってたんです。でも今は困っている児童も主体的に動く児童も、私の働きかけで先に進めるような支援がしたいっていうように変わりました。教育実習から帰ってきてからは、説明の内容やタイミングをすごく考えますね。
実習ではクラス２８人に対して理科の実験の順序を説明したんです。そのとき説明が長くなってしまった割に、情報が少なくてうまく伝わらなくて。どう説明すれば相手に届くかっていうように、客観的に物事を見れるようになりました。
この説明だと主観になっちゃうから、相手に伝わらないかなっていうように視点を変えて考えることが、徐々にできるようになったって感じですね。
学生の居場所にしていきたい
これからstepは教師を目指す学生たちが、「一緒に考えたい」「やってみたい」と思うことがあるなら実践し、参加した人の学びにできる場所にしていきたいです。
子どもたちのために勉強したいっていう思いがある学生が、教育について考えられる場所にしたい。これからはもっと子どもや保護者の方だったり、先生方と関わる機会を作っていけたらいいなって思います。実際にやってみることで得られるものもあるんじゃないかなって。
私は今まで部長をやってこなくて、小中高と部員を引っ張っていくことを経験したことが無かったんです。今は部長としてサークル活動の企画を管理する経験をしているのが、教師になったとき生きるんじゃないかなと思っています。
取材を終えて
制作：静岡時代編集部
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