
あなたの給与明細は「税金」が引かれていますか?
税金とは給与額に応じて決まるもので、12月の給与が確定するまで税金の計算はできません。
しかし、1年後に税金が徴収されると一括で支払うのは大変という方が多いものですから、毎月「大まかに計算した税金」を会社があなたにかわって給与から引き、事前におさめているのです。
しかしこれはあくまでも「大まかに計算した額」ですから、実際1年間働いてみた結果の「正しい額」を申請する必要があり、この申請を「年末調整」や「確定申告」とよんでいます。
「年末調整」というのは会社があなたに代わって申告してくれる制度で、個人で行う場合は年末調整ではなく「確定申告」となります。
自分で手続きをしなければならない人のために、確定申告の具体的な方法をお伝えします。
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アルバイトでも「確定申告」が必要なケースも多い
毎月ひかれている税金は、たいていの場合毎月少し多めに支払っています。そのため、確定申請をすれば払いすぎた税金が戻ってくるケースが多いのです。
・確定申告をずっとしていないアルバイトの方がチェックすべき5つのポイント
アルバイトの方でも、以下のような方は税金をきちんと計算するために「確定申告」手続きが必要になります。
上記に当てはまる人は、アルバイトでも確定申告が必要です。
・出来高制の仕事で48万以上の収入があれば確定申告が必須!
フリマアプリの商品販売や、ブログやSNSでのアフィリエイト収入、ライティングや動画編集など業務委託契約での仕事などで、「給与」以外に出来高制の所得がある人は、その所得が年間48万円を超えると確定申告する必要があります。
ちなみに「所得」とは、売上から経費を引いたもの。例えば10,000円のものを15,000円で販売した場合、所得は15,000-10,000=5,000円となります。
この所得が48万円になった時点で確定申告が必要です。
「扶養範囲で働きたい」という人は給与の合計額を常にチェック!
バイトの給与が年間103万円以上になると「扶養家族」から外れ、扶養する側の扶養控除が減り、税金が少し増えることになります。
「扶養から外れるのは困る」という人は、毎月の給与を常に足し算し、103万円を超えそうになったらシフトを減らす、というような工夫が必要です。
確定申告手続きの流れ
確定申告の準備をする前に、まずは必要な書類を確認してください。
・アルバイトの確定申告で揃えるべき必要書類
確定申告には以下の書類が必要です。入手したら、なくさないようにしっかり保管して置いてください。
なお、年間10万円以上、保険診療で病院に支払いがあった人は、確定申告で申請すれば税金が少なくなる制度(医療費控除)があります。
親の扶養に入っている人は、親がその領収書を取りまとめて申告することになりますので、病院でもらった領収書は親に渡しておきましょう。独立している人は自分の確定申告時に必要ですので保管しておいてください。
【参考】No.1120 医療費を支払ったとき(医療費控除) -国税庁
・確定申告のやり方:3つのステップをチェック!
■ステップ1:
12月までの給与が確定したら、アルバイト先から「源泉徴収票」をもらいます。源泉徴収票とはその年の収入などがまとめて記載された重要な書類です。
■ステップ2:
「確定申告書」に必要な書類を手に入れる/スマホで申告する。
確定申告の手続きをするには、決まった書類に必要事項を書き込みます。
インターネットで書類を作成・ダウンロードする場合は最終的に印刷をする必要があります。
【参考】国税局・税務署を調べる -国税庁
国税庁のホームページにある「確定申告書等作成コーナー」で作成すれば、聞かれたことに答えるだけで申請書が出来上がるのでおすすめです。
マイナンバーカードがあれば、スマホで確定申告が可能です。印刷をしたり税務署にいって提出したりする必要もなく、スマホから情報を送信するだけで完結します。以下のリンクを参考にトライしてみてください。
確定申告はとっても便利なスマホからがおすすめです!(令和4年8月)―国税庁■ステップ3:
スマホ以外の場合は、2月16日~3月15日まで(2023年)に自分で税務署に行きます。確定申告ができる期間は決まっていますので気をつけましょう。
税務署に提出するときは必ず「住んでいる地域にある税務署」に行き、上述の必要書類を提出してください。
【参考】国税局・税務署を調べる -国税庁
・確定申告期限を過ぎてしまっても5年は遡って申告可能!
3月15日までに申告を完了させる必要がありますが、どうしても間に合わず、申告が出来なかった場合でもあきらめないでください!確定申告は5年までさかのぼって行うことが可能です。
「アルバイトでも確定申告が必要だと知らなかった」「申告を忘れていたので税金を過払いしている」という方は、ぜひ過去5年分も申告してみてください。
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確定申告を回避するためのポイントとは
確定申告をしたくないという人は、以下のポイントに留意してください。
・バイトを辞める時は12月31日付けで辞める事
会社が行ってくれる年末調整は、12月31日時点で働いている人が対象ですから、12月末日まで在籍していれば会社が対応してくれます。
・バイト代が年103万円以下になるように働く
103万円以上になると課税対象になる可能性がありますので、103万円以下になるように働くと安心です。月85,000円程度を目安にしつつも、毎月の給与額を足していき、12月の時点で103万円以上にならないことを確認してください。
・出来高制の所得に要注意!
出来高制の仕事で年間48万円以上所得を得ると確定申告が必要になりますので、常に累計を計算しておきましょう。
それでも「よくわからない!」という方はとにかく税務署へGO!
文字で読んでもわからないという方は、ぜひ税務署にいって窓口の人に聞いてみてください。対面で丁寧に説明してもらうとよりわかりやすいですね。
とても親切に教えてくれますので、恐れずに一度行ってみてください!
2018年11月7日公開/2023年2月24日更新
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