ドーモプラスが注目のアーティストを紹介する連載企画! 今回は、メロディアスなサウンドが魅力の3人組ギターロックバンド「空想委員会」のインタビューをお届け! 楽曲を自作アニメにのせた、7月18日発売のNEW EP「何色の何」についてのお話から、貴重なアルバイト経験まで、メンバーの皆さんにたっぷりとうかがいました。



空想委員会のメジャーデビュー前夜


――それまで三浦さんが支えてきた空想委員会に、2010年に佐々木さん、岡田さんが加入されて今の形になったとのことですが、活動を始めたきっかけを教えていただけますか。


三浦:当時は新聞の販売員をしながら、空いた時間に音楽活動をしていたんですけど。僕以外に3人いた第2期のメンバーが全員バンドを抜けることになって、第3期メンバーということで、2人を誘ったのが今の形になったきっかけですね。これでダメなら青森の実家に帰るつもりで脱サラして退路を断って、今のメンバーで空想委員会を続けることを決めました。


岡田:僕は空想委員会を始めた時は、印刷会社の正社員で働いていたんです。しばらくは空いた時間で活動をしていたんですけど、全国流通のCDを出すと決まった時点で、シフト制のアルバイトに変えてもらいました。当時は僕だけが唯一のアルバイトだったので、特殊な形で働かせてくれた会社には感謝してますね。


佐々木:僕はその頃は、ずっとニトリでバイトしていました。





音楽を自作アニメにのせて


――7月18日に、NEW EP「何色の何」を発売されましたが、聴きどころを教えていただけますか?


三浦:今まではCDのリードトラックは、テンポが早くてアッパーな曲が多かったんですけど、次のEPを出す前にメンバーと相談して「ミッドテンポでイイ曲をやろう」ということになりまして。


それを沢山の人に届けようと思った時に、素敵な映像が一緒の方がより多くの人に届くんじゃないかということで、曲作りと一緒に映像も作り始めました。映画やドラマの主題歌をはじめ、映像とリンクした曲があってのヒット曲だと思っているので、より多くの人に届けるためには、実写よりアニメがフラットで適切なんじゃないかということになったんです。


主題歌やエンディング曲も含めて、劇中の音楽を全部僕らが担当していて、原作と脚本も、僕が全て担当しました。


――今回、クラウドファンディングを利用されたんですよね。


三浦:そうなんです。


佐々木:そういった支援がなかったらアニメーションを作るなんて、とてもできなかったですね。





――昔から映像やアニメーションの構想はあったりしたんですか?


佐々木:ミュージックビデオはあるんですけど、映画やアニメーションなどの長い映像作品は考えたことが全くなくて、「できるのかな?」という不安もありましたが、面白そうという気持ちが勝ったのでやりました。


岡田:昔からアニメや映画のタイアップはやりたいと思っていて、“遊☆戯☆王”でアニメの主題歌はやらせてもらったことがあるんですけど、曲と映像を全部自分たちで作るというのは、考えたことはなかったですね。


――ミュージシャンの方が自身でアニメの原作・脚本から劇中曲までを手掛けることなんて、なかなかないですよね。


三浦:今のところ、僕らだけじゃないですかね。でも引き出しが増えたので、やってみて良かったです。


――映像作品の脚本執筆は、作詞の延長線上のような感じなのでしょうか?


三浦:作詞に関しては、いつもは普段の生活で自分が思っていることを書いているんですけど、今回はアニメに登場するキャラクター目線で歌詞を書きました。でも、今回の試みで新しいやり方を成功させることができたので、今後に生かせるなと思いました。


――今後も新しい取り組みが広がっていきそうですね。――例えばドラマ制作とかにも興味があったりします?


三浦:面白そうですね。僕に力があればやってみたいです。





ライブは安全かつ健全にはしゃぐ!


――空想委員会の皆さんは、ホームページでも「ライブ参戦の気遣い」のページを設けるなど、ライブへの参加ハードルを下げて、幅広い層の方に楽しんでもらおうとしている印象があります。空想委員会のライブの魅力についてうかがえますでしょうか。


佐々木:僕らのライブは、「健全かつ安全にはしゃぐ」というテーマがあります。やっぱり「ライブハウスは怖い」というイメージを持つ方もいると思うんですけど、そんなイメージを持っている方には、全く怖くないと言いたいですね。


中には、激しく暴れたりして楽しむようなライブもあるので、いろいろな楽しみ方があるんですけど、僕らはライブに来てくれた人、全員に楽しんでもらいたいと思っています。


一番前から後ろの席まで全員で1日を作りたい。怪我して帰っちゃうと、本人も周りの人も、僕らも悲しい。そういうのは“なし”にして、全員が楽しめるライブをやっていますね。


――空想委員会のライブは、いろいろな年代の方に楽しんでもらえそうですよね。


佐々木:そうですね。中には車椅子の方がいらっしゃることもあるんですけど、周りのお客さんもすごく気を遣ってくれるし、僕らもどんな方にでもライブを楽しんでもらおうということを心がけています。


――対バン相手も幅広いですよね。学生バンドからアイドルまで。やっぱりいろいろな層の方に見てもらいたいという思いからでしょうか?


三浦:異色な対バンの方が、バンド仲間同士でやるのとは違う刺激をもらえるたりするので、僕ら結構そういうのが得意なんですよね。


佐々木:そうだね。


岡田:特別狙ってる感覚はないんですけど、たまたまハマりがいいんですよね。アイドルさんのファンが僕らの演奏の時にペンライトを使ってくれたりもしますし、相性がいいみたいです。


――いろいろな層に切り込んでいる感じなんですね。


三浦:僕のミーハーなところがけっこう大きい気がします。この前ラッパーの「DOTAMA」さんと対バンしたんですけど、人生で初めてラップをしました。空想委員会はこれをやっちゃダメとかNGがあまりないので。それでいろいろなお客さんにハードルが低い感じで見てもらえるのかなと思っています。その時は、「Dragon Ash」先輩の曲を本気でカバーしたりしましたね。





何でも一番がいいんです


――ライブに1度も足を運んだことがないような方にも見てもらいたい、と思うようになったきっかけはなんだったのでしょうか?


佐々木:何でも一番がいいんですよね。「初めてのライブが空想委員会」とか、「一番楽しめるのが空想委員会」みたいな。基本がそこにあるので。初めてライブハウスに行って、僕たちのライブを見て楽しんでもらえると、友達や親御さんを誘ってくれたりするので。「基本的に俺たちだけのことを見ろよ」みたいな気持ちはありますね(笑)。


――ライブを見たことがない人に向けて、ということもあるんですね。


佐々木:行くか迷っている人も多いので。全然ひとりでも大丈夫だし、ライブが始まっちゃえば楽しいから、という部分はありますね。


――オフィシャルサイトには、ライブの一人参戦の方向けの『お一人さまのすゝめ「ぼっちの細道」』の企画もあって、とても斬新だなと思いました。


三浦:ああ、あれは僕の完全監修です(笑)。基本、ライブに行くとき僕はひとりなんで、完全に僕目線です。「こういう楽しみ方もある」という、ひとつの例にしてもらえたら嬉しいですね。





バランスの取れた3人の音楽活動


――それでは次に、ミュージシャンのお仕事観についておうかがいします。ライブやレコーディングなど色々な活動があると思いますが、一番やり甲斐を感じる瞬間を教えていただけますか?


佐々木:僕は完全にライブですね。ライブのために音楽をやっていますし、カッコよく演出するために曲を作るし、編曲もする。全部そこが中心です。ライブの時は仕事という感覚はないんですけど、それまでは責任もありますし、しっかり仕事モードでやります。ライブで演奏するのが楽しくてやっている感じですね。


――岡田さんはいかがでしょうか?


岡田:自分はちょっと逆で、曲を作っている時ですね。僕はけっこう喋ったり、説明するのが苦手なんですけど、曲作りをすると自分の中にある感覚的なものがひとつの音として形に残せるので、そこにやりがいを感じます。自分を唯一出せる場所のような感覚です。


――本当に佐々木さんとは逆なんですね。


岡田:そういった意味でバランスがいいのかもしれません。


――三浦さんはどうでしょうか?


三浦:僕は改めて考えると、”これが特別”みたいなものはないかもしれません。全部同じくらいの感覚です。作ったものを届けるまで全てが楽しいので。ライブで届けるのもひとつの方法だし、作ったものを「これでどうだ!」って感じで提示するのも楽しいし、トータルでこの”事業”が楽しいって感じです(笑)。





エンタメは参加型になっていく


――今回はアニメーション制作など、新しい試みをされていますが、今後やってみたいことはどんなことですか?


佐々木:今回のアニメーションも、初めてのことへの挑戦で、最初は心配もあったんですけど、こういった挑戦ができるのもお客さんがいるからこそなので、これからも“一緒に楽しめる”ということを大切にしていきたいですね。


ライブも「空想委員会 大歌の改新 一騎討ち編」と「大歌の改新 祭り編 ~盛岡事変~」という新しいシリーズが決まっているので、まずはそこに向けてしっかり挑戦できたらいいなと思っています。


――ファンの方と一体になってやっていきたいということですね。


佐々木:空想委員会は、僕らだけで勝手にやっていくというタイプじゃないので。そこはブレずに、「お客さんと一緒に何かを作って」新しい楽しみ方を見つけながらやっていきたいと思います。


岡田:現段階では夢みたいな感覚なんですけど、野外フェスをやりたいですね。“出店”を出したりして。


――出店を含めてすべてをプロデュースですか? 新しいですね。


岡田:さっき話に出た「大歌の改新」という企画があるんですけど、それの最終形態として“お祭り”ごとをやりたいと思っています。





――それこそファンの方と一体になって。


佐々木:ファンの方に「出店やりたい人!」って募っても面白そう!


――いいですね。ファンの方も運営に参加できるのが、楽しそうだなって思います。


佐々木:なかなか大変でしょうけど(笑)。


――三浦さんは何かありますか?


三浦:ふたりとほぼ一緒ですけど、「これからのエンタメは参加型に」なっていくんじゃないかという気がします。お客さんとの距離が近くなって、境界線がなくなってきている感じがすごくあるので。それこそ求人とか出してみたいよね。「うちらのスタッフやらない?」みたいな。警備とか。


佐々木:警備いる? うちらに?


三浦:いらないか。いや、でも安全なんだけども、俺らが時給とか全部決めて、面接して、「君ちょっと髪型がなぁ……」とか。


岡田:事業拡大(笑)。


三浦:そうそう! 参加型の方がお客さんの記憶に残る気がするので、演奏する側と見る側だけじゃなくて、「みんなでやったぜ!」みたいなのができたら面白いと思います。やってみたくない?


佐々木:そうだね。


三浦:人事部とか。


佐々木:そういうの好きそう。めっちゃ厳しそう(笑)。


岡田:そこは任せるよ(笑)。


三浦:でも波長とかあるじゃん。波長が合う人がいいなって思う。音楽の表現は無限で自由だと思っているので、(お客さんと)協力してコラボできたらいいなって思います。


――新しいですね。


佐々木:斬新だ。


岡田:斬新だね。


――今後はもっとお客さんとの垣根がなくなり、そういった形態が増えてくるのかもしれませんね。是非、その先駆けとなってください。





関東で一番時給が高かった


――それでは「DOMO」がアルバイト求人媒体ということにちなんで、アルバイトの話に入っていきたいと思います。これまでにしたアルバイトで特に印象深いものと、そのエピソードについておうかがいできますか?


佐々木:僕は3つか4つくらいバイト経験があるんですけど、その中でもニトリが一番長くて7~8年くらいやってました。


三浦:ベテランだな。


佐々木:実は、関東で一番時給が高かったんです(笑)。バンドをやりながらやっていたのでけっこう迷惑もかけたんですけど、ちゃんと理解してくれました。休みが多くなってもシフトの面倒を見てもらったりして、人として優しさを感じましたね。


やりがいとしては、やっぱり接客が好きでした。お客さんが新築の家を建てる時に、カーテンを一緒に選んであげたり。そのときは、12窓あったんですけど採寸して新しいカーテンをおすすめして、一緒に家を造る感覚でしたね。コーディネートするのは楽しかったのでニトリでの仕事はとても好きでした。


――新築のコーディネートを任されるとは、さすがベテランの佐々木さんです。でも結構プレッシャーですよね。


佐々木:そうですね。そしていかに高い製品を買ってもらうかっていうね。


三浦:利益出さなきゃね! それ大事(笑)。


佐々木:安いと質は悪いですよって、ちゃんと言います。ダメなものはダメと。そうするとお客さんも「なるほど」って納得してくれる。それでもいいですって言われたら、「かしこまりました」みたいな。


――押し売りはしないんですね。


佐々木:押し売りはしません。接客業なんで、相手に対しての気遣いじゃないですけど、そういうのは身につけられた気がしますね。





――ニトリ以外にはどんなバイトをされていたんですか?


佐々木:あとはスーパーや引っ越しとか、力仕事系をやっていました。でも接客業が一番楽しかったですね。


――佐々木さん、本当にニトリの店員さんにいそうな感じですよね。


佐々木:それは失礼です!(笑)


三浦:褒めてる褒めてる! 人当たりがいいところがってこと。超褒めてるよ。


佐々木:人当たりがいいってことですね。それなら良かった!


――はい。接客してもらいたいと思いました。


三浦:一番の褒め言葉だ!


佐々木:実は、リピーターがけっこういたんですよ。「佐々木さんいますか」とか。


――指名が入ったんですね。


三浦:話しやすいですよね。からかいやすいし(笑)。


佐々木:こんな感じで接客するので。人に対しての接し方とか、色々学びました。





思い出の味


――岡田さんは何か印象深いアルバイト経験はありますか?


岡田:僕はアルバイト経験はそんなに多くないんですけど、マクドナルドと幸楽苑で働いていました。マクドナルドが3ヶ月で、幸楽苑は半年。でも、どんなに有名なラーメンを食べても、幸楽苑が自分の中で「ラーメンの味の土台」になっちゃって。そういった意味でも特別な時間でした。それまであまりラーメンとか食べてこなかったんで。


三浦:ツアーの時とか、けっこういろいろなところで美味しいものを食べに行くんですよ。なのに幸楽苑なんだって、今思っちゃった(笑)。


岡田:今でも幸楽苑はよく行くんですよ。


――やっぱり、幸楽苑の味はなかなか超えられないですか?


岡田:美味しいラーメンは美味しいですし、好きなラーメンもいっぱいあるんですけど、ふとした時に幸楽苑を食べたくなる。そういう体になっちゃいました(笑)。


――その後に印刷会社に入られたんですか?


岡田:そうですね。その後はすぐに正社員で印刷会社に就職して、そこはちゃんと続いていました。





自腹でクイズ大会の景品も


――三浦さんは何か印象深いものは、ありますか?


三浦:僕は時給いくらの仕事がダメで、大学生の時にやっていたのが家庭教師と、地域の児童館での「スポーツ教室の先生」でした。児童館には週末に毎週行っていて、四年間ずっとやっていました。


佐々木:歩合ってこと?


三浦:時給いくらとか、長い時間働くのが性に合わないんですよ。


岡田:一回いくらってこと?


三浦:そうそう。(日当が)決まってた。そこの児童館は活動が活発なところで、登山やキャンプがあったり。バス遠足もあったりして、僕が全て同行していました。小学生の子たちと、バスの中でマイク持ってクイズ大会とかやってましたね。


岡田:やばい! それ見たくない?


佐々木:超楽しそう!


三浦:予算が出ないから、クイズ大会の景品を全て自腹で買ってました。でも景品ないと燃えないじゃん。だから、景品あるから「本気でやろうぜ!」って言って。


岡田:メンバーのバイトの話ってこういうインタビューとかで、ちょこちょこ出るんですよ。なのに、毎回出てくるバイトが知らないバイトばかりなんです。


三浦:ああ。バスのことは初めて言ったかもしれない。


佐々木:初めて聞いたよ。


三浦:そういうの好きなんだよね。本当に楽しかったですね。





――子どもたちと仲良くなりそうですよね。


三浦:跳び箱をとべるようにしてあげたり、ザリガニ釣りに行ったりとか。そういうことばかりやってました。


――プライベートと仕事が一緒になっちゃう感じですね。


三浦:そうですね。もう何でもやる感じのバイトでした。しかも、児童館を2カ所掛け持ちしてたんです。夏休みとか忙しいんで、この時間はこっちで、その後はあっちの児童館とかそんな感じでやってましたね。


――もう、プロですね。


三浦:子供大好きだったんで。


――その時の経験は、ライブのMCなどでも生かせそうな感じですね。


三浦:あるかも!


佐々木:あるかもしれない。僕らのお客さん、ライブで「はい!」って(返事を)言うんですよ。


三浦:そういう感じになるのは、もしかしたらそのバイトの影響があるかもしれない。それが一番楽しかったバイトですね。


佐々木:でもバイトは絶対した方がいいよね。


三浦:間違いない。絶対した方がいい!





アルバイトは音楽活動の土台


――今までうかがってきたことと繋がるんですけど、今のミュージシャンのお仕事にバイト経験が生かされているな、と感じる部分はありますか?


佐々木:完全に「人との接し方」は生かされていると思います。誰も信じてくれないけど、こう見えて人見知りなんで、バイトで経験したことは生かされてると思いますね。


――対バンなどで、他のバンドの方とも人見知りしないで話せる感じですか?


佐々木:そうですね。なのでそこはすごく大きいと思います。


――岡田さんは何かありますか?


岡田:正社員のときの経験なんですけど、DTPっていってパソコンでデザインを作ったりするんですけど。就職するまで全然パソコンが使えなくて、会社がお金を出してくれて、パソコン教室に通って勉強をさせてもらってから仕事に就いたんです。その経験が、印刷会社を辞めた今でも生かされている感じですね。


――今でもDTPのデザインをされたりするんですか?


岡田:今はやらないですけど、アマチュア時代は簡単なものですけど、フライヤーを作ったりしていました。あとは、学校が商業高校だったので、そこで教わった簿記の経験も役立ってますね。


――幸楽苑でのバイト経験よりも、正社員で働いていた印刷会社の方が今に生かされてることが多いですか?


岡田:幸楽苑のバイトで学んだことは、接客が向いてないってことですね。


佐々木:気づいただけっていう(笑)。


岡田:でも自分の弱点が分かったっていう経験が大事ですね。


――三浦さんはどうでしょうか?


三浦:今思うと、児童館の四年間でやっていたことと(音楽活動は)一緒ですね。企画を考えて、次にどうやって何をやろうかとか。小学生と合同で婦人会のおばあちゃんとも一緒にイベントをやったりしてましたし。「三浦君この持ち時間あげるから」って言われて、クリスマス会でギターを弾いたりもしていて。


今気づいたんですけど、現在の活動もそれの延長ですね。みんなをどう楽しませようかと、当時から考えられていたのは大きいと思います。





夢を見つけるには経験から


――では最後になりますが、夢へ向かって頑張っている読者に向かって応援メッセージをお願いします。


佐々木:夢は叶えるためにあります! 僕はいくつか夢があって、一番叶った夢はバンドでメジャーデビューをしたことではあるんですけど。


もう一つ叶えた夢があって、僕はB'zが大好きなんですけど、昔から直接お会いして挨拶するという夢があったんです。実は、「ROCK IN JAPAN FESTIVAL」に出た時に、その夢を叶えることができて。本当に凄い存在なので、そもそも立っているステージが違うと、ずっと諦めていたんです。対バンしたくても、相手は「リンキン・パーク」や「エアロスミス」でしたし。


――なるほど。


佐々木:絶対無理だなって。諦めもあったんですけど、音楽を続けていれば叶えられると信じて活動していたら「ROCK IN JAPAN FESTIVAL」でご挨拶することができて。夢を叶えることができたので、信じて走り続けることが、大事なんじゃないかと思います。


「諦めたら試合終了」っていうのは、本当によく言ったもんだなと思うんですよね。もし夢が叶わなかったとしても、やってきたことは自分のためになるので、夢をひとつ見つけて向かうことが大事なんじゃないかと。今、夢がない人って多いじゃないですか。何をしたいか、そこをまず見つけるのが大事なんじゃないかと思います。


岡田:夢が分からない人ってけっこういると思うんですよ。そういう人はとにかく、いろいろやってみることが大事だと思います。アルバイトも、楽しそうだと思ったらいろいろやってみて経験すると、見えてくるものが絶対あるので。僕も接客に向いてないって分かりましたし。まずは経験してみることだと思います。


三浦:夢を追いかける時に、今だから思うのは、「達成するためにどうするか」っていう方法をしっかり見つけることが大事ということで。特にバンド初期の頃ですけど、闇雲にやってもダメだったなっていうのがあって。


当時は、お客さんの増やし方もまったく分からなくて、とりあえず面白いことからやろうって感じだったんです。でも、「これに時間使ったら成果出るよね」とかもっと理詰めで考えていったらよかったなと思っていて。


なので、頑張り方が分らない人は先輩に聞くのもありだし、それ以外にもネットや、世界にはいろいろな情報がいっぱいあるので、「これで行くんだ」っていうものを見つけられると早いと思います。成果が出るともっと頑張れると思うので、「方法を探しましょう」ということを言いたいですね。





新しい挑戦もしなやかに乗り越えていく空想委員会。挑戦するたびに引き出しが増え、さらなる挑戦の原動力になる。挑戦は苦しいことではなく「楽しいこと」だということに気づかされました。


エンタメは参加型になっていく――クラウドファンディングなども利用して、お客さんと一緒になって新しい音楽、エンタメを創り上げていこうとする空想委員会が描く未来図は“何色”なのでしょうか。「何色の何」に合わせて創られた自作アニメも必見です。個性豊かな3人が奏でる音楽から今後も目が離せません。


取材・文:ドーモプラス編集部
Photo:比留川義一



【プロフィール】

空想委員会
(L→R)岡田 典之(Ba)、三浦 隆一(Vo/Gt)、佐々木 直也(Gt)

Vo&Gt 三浦隆一が、自身の体験や空想をもとに音楽を創作。ときに儚く、ときに毒々しい、リアルな歌詞が高い共感を呼んでいる。メロディアスなサウンドが魅力の、3人組ギターロックバンド。2011年12月28日に処女作『恋愛下手の作り方 』がタワレコメンを獲得しインディーズデビュー。2014年6月4日、メジャーデビュー。2016年、アニメ「遊☆戯☆王ARC-V」ED 映画「燐寸少女 マッチショウジョ」主題歌のWタイアップ両A面シングル『ビジョン/二重螺旋構造 』リリース。数多くのツアーを行い、Zepp DiverCity TOKYO、日比谷野外音楽堂、中野サンプラザでワンマンライブを開催している。

【インストアイベント】
7/29(日)15:00〜 タワーレコード新宿店
8/4(土)19:00〜 タワーレコード梅田NU茶屋町店


「空想委員会」公式ホームページ



【リリース情報】

「何色の何」
2018年7月18日(水)発売

■初回限定盤

[CD]
1.宛先不明と再配達
2.ベクトル
3.エール
4.マイヒーロー

[Blu-ray]
・短編アニメーション「何色の何」
・短編アニメーション「何色の何」アフレコメイキング
・空想委員会と増田俊樹・青木瑠璃子対談

[封入特典]
「何色の何」原作ダウンロードパスワード

¥2,593+税/CD+Blu-ray



【リリース情報】

「何色の何」
2018年7月18日(水)発売

■通常盤

[CD]
初回限定盤と同内容

¥1,296+税/CD



<「空想委員会」メンバー全員のサイン入りチェキプレゼント>


DOMO(ドーモ)公式Twitterアカウントをフォロー&リツイートで「空想委員会」メンバー全員のサイン入りチェキを抽選で2名様にプレゼント!


【応募方法】
①「DOMO(ドーモ)」公式ツイッターアカウント(@domonet_jp)をフォロー

指定ツイートをリツイート

③抽選で2名様に、「「空想委員会」メンバー全員のサイン入りチェキ」をプレゼント!!

【応募締切】
2018年8月3日(金)

【当選発表】
厳正な抽選の上、当選者の方へのみTwitterのダイレクトメッセージにてご連絡させていただきます。
@domonet_jpアカウントのフォローをはずされていた場合、当選連絡ができないのでお気をつけください。

関連するワード