
バイトを辞める時、みなさんは口頭で伝えますか? それとも書面ですか? 社会に出ると退職するときは必ず書面の提出が必要ですが、バイトではどうでしょう。
バイト先によっても異なりますが、母体が大きい会社の場合は、正式に「退職届」を提出する必要になることもあります。この先バイトを辞める時には、以下のようなことに注意してください。
退職届を書く前に! まずは口頭で相談を
確かに退職届が必要なバイト先もあるのですが、何よりもまずバイトリーダーや社員の人に口頭で状況を話してみてください。
できれば辞めることを決意する前に、「学校の授業についていけなくなっているので、バイトをやめさせていただこうと考えているのですが……」「子どもの帰宅時間が変わり、バイトを続けるのが難しくなってきました」「正社員の仕事を探すために就職活動をしようと考えはじめています」などと相談することをお勧めします。
何の前触れもなく、急に「退職届」を突き出すとビックリされることにもなりかねませんし、「一言相談してくれればよかったのに……」と寂しくなるものです。
バイトの退職届は決められた書類があることも
バイト先で辞めることを相談する時に、「バイトをやめることになった場合、退職届の提出は必要ですか?」と聞いてみましょう。バイト先によっては「退職届はいらないから、この書類に記入してください」と言われ、その書類が退職届け代わりになることがあります。
スタッフが会社を辞める際、会社側としては退職時に必ず確認したい事柄があるものです。例えば制服を借りていれば返却を確認する必要がありますし、シフト勤務の職場では、「制服貸与の有無」「シフト最終日」などを書く欄が書類の中に設けられていることがあります。
このような場合は自分で退職届を用意する必要はなく、会社が提供する書類に記入をすればOKです。
自分で退職届を作成するときは必要項目を漏れなく書き添える
会社から「それでは退職届を持ってきてください」と言われた場合は、パソコンや手書きで退職届を作成する必要があります。退職届を書くことはあまりないでしょうから、文章などは以下を参考にしてください。
まずは冒頭に「退職届」と書きましょう。間違って「退職願」と書いてしまうと、「バイトを辞めたいのですがよろしいでしょうか?」とお伺いをしていることになります。「辞めさせていただきます」と意志を伝えるには「退職届」と書いてください。
・文面は以下の通りです。「-」はスペースを空ける部分です。
1行目の「退職届」という文字は、中央に寄せて書きます。
2行目の「私事、」は、紙の下のほうに寄せ、「このたび」は3行目の上から書いてください。「私」という言葉を下のほうに書くことで、「自分」をへりくだって表現しています。逆に相手の名前は尊敬の念をこめて上部に書くようにしてください。6行目の「株式会社~」は「このたび」と同じく、一番上から書き始めましょう。
バイトの退職届は1か月前までに手渡しで
「辞める場合はいつまでに申し出ること」というルールがないバイト先もよくありますが、正社員の場合を見てみると、「退職希望日より1か月前」が一般的です。法律上は2週間前ということですが、シフト調整や次の人の採用などを考えると、少しでも余裕をもって伝える配慮があるとよいでしょう。
バイト先に退職届を提出する方法は、もちろん「手渡し」が理想です。退職には色々な理由があると思いますが、少なからずお世話になった人や会社ですし、今後またどこかでご縁があるかもしれません。顔をあわせて「お世話になりました」という言葉と一緒に手渡しするのが理想です。
「立つ鳥あとを濁さず」ということわざもありますが、何事も最後まで丁寧に対応するということは、どんな立場の人でも大切なこと。辞める状況によっては気まずい場合もありますが、自分の成長のためにも「たかがバイト」とあなどらず、一つの経験としてきちんと対応してみてください。
バイト先でトラブルがありそうなら退職届のコピーは必須
普通のバイト先ならありえませんが、給与の未払いがある場合や、辞める・辞めない等でトラブルになりそうな場合は、退職届は不要と言われても、日付を明記した書面で提出しておきましょう。またその際に自分の手元にも証拠を残すため、コピーをとって保管しておきます。
まとめ
バイトで退職届を提出するというのは一般的ではないようですが、バイトも正社員も「雇用契約」があることに変わりありません。契約をやめるわけですから、本来は正式に書面をもって伝えるのがルールです。まずはバイト先で相談をし、必要に応じて対応するようにしてください。
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