今回は、2017年12月28日(木)~31日(日)の4日間幕張メッセで開催された、ロッキング・オン・ジャパン企画制作による日本最大の年越しロックフェスティバル「COUNTDOWN JAPAN 17/18」の模様をお届け!


「COUNTDOWN JAPAN 17/18」は、ロッキング・オン・ジャパンが企画制作する日本最大の年越しロックフェスティバルです。2017年12月28日(木)から31日(日)まで千葉・幕張メッセ国際展示場1~11ホール、イベントホールにて開催されました。


メジャーから注目の若手アーティスト、アイドルまで幅広い出演者のラインナップが魅力で、冬フェスとしては日本最大級のキャパを誇り、「06/07」年開催からは来場者数は毎年10万人を超えています。


ステージは、「EARTH STAGE」、「GALAXY STAGE」、「COSMO STAGE」、「MOON STAGE」、「ASTRO ARENA」の5つのステージで構成されています。


自由にステージを行き来してライブを楽しめるだけでなく、各地のご当地グルメを楽しめる豊富なフードエリアや、スター・ウォーズとコラボしたフォトブースなども充実。


今回は12月30日、31日の出演アーティストの中から、ドーモプラス編集部オススメピックアップでライブレポートをお届けします。


12月30日


NICO Touches the Walls



リハーサルから盛り上がる曲を連発し、会場を温めていたNICO Touches the Wallsが、EARTH STAGEに登場。彼らはここ幕張メッセで、2017年11月にバンド主催のフェス「1125/2017 -ニコフェスト!-」を成功させたばかり。



「天地ガエシ」から始まり、光村龍哉 (Vo.&Gt.)が勢いよく歌い出すと、オーディエンスの興奮も一気に熱を増した。サポートメンバーの浅野尚志がヴァイオリンを奏でると、古村大介 (Gt.)がステージを自由に動き回り、演奏する楽しさを表現してくれる。



ここで光村より、「11月に僕らNICO Touches the Wallsは、デビュー10周年を迎えまして。普段フェスではあんまりそういうことしないんですけど、これまでに出した6枚のアルバムから1曲ずつ演奏しようと思います。良い曲ばかりです!」と語られた。



まずは2ndアルバム「オーロラ」より、「N極とN極」。坂倉心悟 (B.)のベースが心地よく響く中、対馬祥太郎 (Dr.)が常に笑顔で口ずさみながら演奏する姿が印象的だ。3rdアルバムに収録されている「ロデオ」では光村が情熱的なアコギの演奏を披露し、5thアルバム「Shout to the Walls!」から選ばれた「ストロベリーガール」では、光村と古村が向かい合ってギターを弾き、感情を込めて一気に畳み掛ける。



1stアルバムの「エトランジェ」、6thアルバム「勇気も愛もないなんて」の「TOKYO Dreamer」でも、光村の伸びやかな声が会場に響き渡る。派手な演出はないからこそ、それぞれの楽曲が持つ個性の幅広さと、バンドの表現力がダイレクトに感じられる。



ラストは4thアルバム「HUMANIA」より「手をたたけ」、最新曲「Funny Side Up!」で力強いステージを見せつけた。NICO Touches the Wallsのライブはいつどこで目にしても、本当にファンに愛されているのが伝わって来る。10周年を迎えた新しい一年も、その才能と表現力を惜しみなく発揮して届けて欲しい。


THE ORAL CIGARETTES



2016年のCOUNTDOWN JAPANにて、山中拓也(Vo/Gt)は「GALAXYのトリじゃなくて悔しい。来年はEARTHで会おう!」と言い放った。2017年、初の日本武道館公演で成功を収め、各地のフェスでファンを獲得して来たTHE ORAL CIGARETTESが、宣言通り初のEARTH STAGEに堂々とした姿を見せた。



鈴木重伸(Gt)、中西雅哉(Dr)の鋭いギターとドラムが絡み合い、「CATCH ME」でスタート。山中のどこかダークで美しい歌声が、高揚感に包まれた満員の観客を引っ張っていく。続く「カンタンナコト」、「トナリアウ」でも、鈴木とあきらかにあきら(Ba/Cho)が軽快にステージ上を動いて演奏を届ける中、ステージ上には歌詞が映し出されたり、鮮やかな照明が会場を彩ったりするなど、大きなステージに似合う演出の数々が力強い。



山中はEARTH STAGEに立てた喜びと感謝を「当たり前だなんて思ってません、選んでくれてありがとうございます」と語り、「今回、EARTH STAGEに若いバンドが多いです! お前らの力見せてみろってことだと思います! ここから俺たちの番狂わせに付き合ってくれますか!」と叫ぶと、オーディエンスもはち切れんばかりの歓声で応えた。



続いて披露されたのは、ライブ後に期間限定で配信されることが発表された「ReI」。福島県南相馬市に行った時の感情を歌にしたというこの曲からは、音楽で人を救いたいという確固たる意志を感じた。きっとバンドにとってもファンにとっても、心に寄り添い続ける大事な一曲になることだろう。



後半戦に入り、「起死回生STORY」、「5150」とキラーチューンを一気に届け、会場の盛り上がりは最高潮に。続く「狂乱 Hey Kids!!」でも、頼もしいバンドの音圧に負けじと、オーディエンスは全力で楽しさを爆発させた。ラストは、映画の主題歌にもなった最新シングル「BLACK MEMORY」。最後まで、1秒たりとも目を離せないステージを届けてくれた。



山中はMCで、「人生楽しいことばかりじゃない。みんな、2割の楽しいことのために辛いこと嫌なことの8割を頑張ってるんだよな。今日、この1年であった嫌なこと辛いことを忘れたくてCDJに来た人もいると思うけど、忘れた人は強くなれないと思う。俺は忘れるんじゃなく、受け止めてそれを未来に繋げて行くことが出来る人のほうがいいと思う。」と語ってくれた。普段からライブで「2割の楽しい部分じゃなくて、8割の辛い苦しい部分を共有したい」と真っ直ぐに伝えてくれるTHE ORAL CIGARETTES。2018年もファンの心に寄り添いながら、また壮大な景色を見せてくれるに違いない。


BIGMAMA



SEのベートーヴェン「交響曲第9番」がGALAXY STAGEに流れ、荘厳な雰囲気の中でBIGMAMAの5人が登場。金井政人(Vocal and Guitar)が「COUNTDOWN JAPAN、ご案内しましょう、シンセカイへ!」と口にすると、東出真緒(Violin)のヴァイオリンが静寂を切り裂き、「荒狂曲“シンセカイ”」でスタート。



間髪入れずに、「#DIV/0!」で会場を盛り上げる。ラフにセンターで分けたヘアスタイルに、白のTシャツという姿で歌い上げる金井の姿からは、初心に帰ったようなシンプルな力強さを感じる。




2017年に発表されたアルバムより、「ファビュラ・フィビュラ」を披露。勢いを増す金井のボーカルを柿沼広也(Guitar and Vocal)、安井英人(Bass)の演奏が支え、オーディエンスのコーラスを煽る。



さらに「Swan Song」からの「春は風のように」といったライブの人気曲を惜しみなく届けるセットリストで観客の歓声に応え、「CRYSTAL CLEAR」と澄んだ空気で包み込むような楽曲に、何度もカメラ目線で笑顔を見せるリアド偉武(Drums)の姿が印象的だ。



さらに「No.9」、「MUTOPIA」と新旧交えた曲たちを次々に披露。東出が吹っ切れたように観客に手を向けて煽り、柿沼と安井も自由にステージで動きながら観客との距離を縮めて行く。



ラストに披露されたのは、疾走感溢れる新曲。ライブ後、新曲のタイトルが「POPCORN STAR」であり、メジャー移籍第一弾シングルとなる「Strawberry Feels」のカップリングに収録されることが発表された。



現在の編成となって10周年を迎え、初のベストアルバムを発表し、日本武道館の単独公演を成功させたBIGMAMAの2017年。メンバーにとってもファンにとっても、2018年が新たな旅の始まりであることを予感させる、重厚感を感じさせながらも清々しいステージだった。


おいしくるメロンパン



ロッキング・オンが主催するアマチュアアーティストのコンテスト「RO69JACK 2016 for ROCK IN JAPAN FESTIVAL」第16回で優勝し、ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2016、COUNTDOWN JAPAN 16/17に初出演したおいしくるメロンパン。2017年も様々なフェスや対バンライブに出演し、注目を集めて来た彼らが、COSMO STAGEに登場。



「紫陽花」でスタートすると、ナカシマ(Vocal & Guitar)の高く透き通った声に乗せて、峯岸翔雪(Bass)と原駿太郎(Drum)の息の合った演奏が響き渡る。「あの秋とスクールデイズ」では、タイトル通り、どこか青春の匂いを感じさせる歌詞とメロディにもかかわらず、大人が聴いても胸に刺さる激しさと格好良さを持ち合わせている。「look at the sea」でも、どこか初々しさのある爽やかさと、安心して聴いていられる安定感のバランスが絶妙だ。



MCでは曲のタイトルに入っている海の話題から、峯岸が「癖で爪を剥きすぎて、はがれて膿が……」という話をマイペースに語り出し、原も肩の力が抜けた様子でナカシマの問いかけに答えている。そんなゆったりとした雰囲気に包まれたかと思えば、ひとたび演奏が始まると、一気にオーディエンスを曲の世界に引き込んで離さない。



「色水」では渇いて求める心と夏の終わりの情景が目に浮かぶようだし、「泡と魔女」では耳に心地良く届く歌詞が光る。観客の興奮を最大限に高めたまま、ラストの「シュガーサーフ」へ。3人に瞬時にスイッチが入ったかのように、3ピースとは思えない分厚い演奏を響かせ、ナカシマの早口でまくし立てるボーカルが冴えわたる。華やかな一年の締めくくりにふさわしく、また更なる2018年の活躍を確信させるステージを見せてくれた。


凛として時雨



満員のEARTH STAGE。これから始まるステージに期待が高まり、会場の雰囲気が熱を帯びて行く。そんな中リハーサルの終わりに、ピエール中野(Drums)がステージの前に出て観客に語りかける。「今、グーグルでヤバいTシャツ屋さんって調べると僕が出て来ます! 凛として時雨、この後よろしくお願いします!」と叫び、観客を笑わせた。



警戒音のようなSEと共に3人が登場すると、TK(Vocal & Guitar)の鋭いギターを合図に、「想像のSecurity」でスタート。会場の高揚感を一気に煽り、TKと345(Vocal & Bass)の美しい高音ボーカルがせめぎ合う。間髪入れずに「DISCO FLIGHT」へと続き、TKのシャウトが響く中、ピエール中野がスティック回しを織り交ぜつつ、超絶技巧のドラムを披露するため目が離せない。



「I was music」ではTKが激しくギターをかき鳴らしながら、「いいよ、おかしくなって」と観客に向かって真っすぐに歌い続ける。中指を立てる姿は、「この場所に来てこの音楽を聴いてしまったなら、本気でかかって来い」という意思表示のように見える。



そんなTKが「お久しぶりです、凛として時雨です。最後まで楽しんでいってください」と早口で挨拶をしたかと思うと、最新シングル「DIE meets HARD」を披露。ドラマの主題歌に使用されていたこの曲は、一度聴いたら耳から離れない比較的キャッチーなメロディでありながら、3人で創り出しているとは思えない分厚い演奏に圧倒されてしまう。



その後も「abnormalize」、「JPOP Xfile」とキラーチューンを次々に投下。決してぶれない芯があるからこそ、変幻自在なパフォーマンスはどこまでも広がっていくのだと思わされる。さらに激しさを増す演奏とボーカルによって導かれる、「Telecastic fake show」でオーディエンスの興奮も最高潮に。曲自体が化け物のよう、と心から畏敬の念を持って感じられる瞬間は、なかなか体験出来ることではない。



ここでピエール中野が「ギターボーカルTK、ベースボーカル345、ドラムスピエール中野……3人合わせて、凛として時雨です!」とPerfume調の挨拶をするも、TKと345は微動だにせず。「大丈夫! 二人の心の声は聞こえてるから!(笑)」とポジティブさを炸裂させて、会場の笑いを誘った。さらに「凛として時雨、COUNTDOWN JAPANの出演は8年ぶりです! こんなにも来てくださってありがとうございます! 今日は同世代の9mmが出ていたけど、滝くんが見事復活を果たして。滝くんと9mmメンバーと、彼らを支えてくれたスタッフたちに大きな拍手を!」と呼びかけ、温かい拍手に包まれる。



再びこのステージに立てたことへの喜びと、年月を経ても変わらない同世代のバンドとの強い絆を伝えてくれた中野のMCからの、「nakano kill you」。ダイレクトに訴えかけて来る演奏とボーカル、シャウトが圧巻の一言である。ラストは「感覚UFO」で息つく間もないパフォーマンスを見せつけ、闘いのために身に着けていた鎧を脱ぐかのように、TKがステージにギターを投げて颯爽と去って行った。



2017年に結成15周年を迎えた凛として時雨は、2018年2月にアルバムをリリースし、3月から全国ツアーを予定している。昔からのファンにも、初めて凛として時雨のステージを目にした人にも、「必ずまた見たい」と思わせる中毒性。8年ぶりのステージは、変わらぬ安定感と新たな可能性を感じさせる、まさに歴史的な瞬間となった。


back number



30日のEARTH STAGEでトリを務めるのは、back number。一曲目に選ばれたのは、2017年10月にリリースされたストレイテナーのトリビュートアルバムで、back numberがカバーした「シーグラス」。原曲の世界観を大切にしながら、back numberのものにしている違和感のない 清水 依与吏(Vo.Gu.)のボーカルが、心地よく響く。予想外のプレゼントに、満員の会場が温かい拍手で応えた。



続いて「SISTER」、「003」と人気曲を次々に披露。疾走感溢れる 小島 和也(Ba.Cho.)、栗原 寿(Dr.)の演奏に乗せて、清水の歌声も力強さを増し、観客を煽っていく。



「久しぶりにやりたい曲をやります!」と言って披露されたのは、「泡と羊」。またもファンにとって嬉しい選曲に、オーディエンスの盛り上がりも勢いを増していく。もちろん初めてこの曲を聴く人にとっても、すぐにその場で惹きつけられてしまうメロディと歌詞の力がそこにある。



さらに「青い春」、「ハッピーエンド」、「ヒロイン」と、ライブで定番の名曲を惜しみなく届ける。どの曲もイントロが始まるたび、わっと歓声が上がったり、はっと息を呑んだりする空気が会場の至る所から伝わって来る。あらためて、どの曲も愛される国民的バンドであることを象徴している瞬間だと感じさせられる。続いて披露されたのは、最新シングル「瞬き」。「幸せとは 星が降る夜と眩しい朝が 繰り返すようなものじゃなく 大切な人に降りかかった雨に傘を差せる事だ」と歌われる出だしから、聴く者の心を掴んで離さない。



「ありがたいことに、back numberの曲が良いと言われることが増えました。逆によく聴きもしない人から、ぬるいバンドだと言われることもある。だけど、こうやって見に来てくれる人のためにこれからも命を懸けて歌い続けます。それがバンドマンだから。」と、清水は噛み締めるように語った。そんなMCの後に放たれた「はなびら」、「MOTTO」、「高嶺の花子さん」の力強さは、いつも以上にオーディエンスの胸に刺さったのではないだろうか。



興奮が渦巻く会場に戻って来たメンバーは、アンコールの「スーパースターになったら」で大団円を迎えた。2018年、初のドームツアーを開催することが発表されているback number。不器用な人間臭さも、逃れられない切なさも包み隠さず、等身大の曲を作って届けて来た彼ら。数々のタイアップでも、その世界観を誠実に表現し、期待以上の作品を作り続けて来たからこそ、多くの人に届いたのだと思う。back numberが築き上げてきたことは、back numberにしかできない。2018年も彼らのままで胸を張って、素晴らしい景色を見せて欲しい。


文:竹内歩

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