学校でも会社でも、何か行事がある時必要なのは、縁の下の力持ちであるスタッフたち。

廿日会祭大道芸も、芸人がいるだけでは「芝居小屋シアター」の公演は成り立ちません。

今回は、廿日会祭大道芸を支える元気な女性スタッフを取材しました。

廿日会祭大道芸を支える、ひと際元気な現役大学生スタッフ



廿日会祭大道芸で、エネルギッシュに動き回る若い女性がいました。

雨に悩まされる日も多かった今年の廿日会祭。雨対策に追われて走り回ったり、芝居小屋シアターの宣伝をしながら商店街を往来したりと、毎日朝から夜の芝居小屋シアター公演まで大忙しです。

彼女の名は、吉田裕南子さん。静岡市内の大学に通う学生さんです。

石川県出身の彼女は6歳の頃からお祭りで大道芸を観ていて、大きくなるにつれてお祭りを手伝う側になり、幼少の頃からすでに大道芸と関わりがあったそうです。

しかし高校ではブラスバンドで全国大会に出場するなど、あまり大道芸とは縁の無い青春時代を送っていたのですが、大学進学で大道芸の盛んな静岡に来てジャグリングのサークルに通ったり、大道芸ワールドカップに出場する芸人のサポートをしたりと、またしても大道芸に深く関わるようになりました。


廿日会祭大道芸の主催者であるあまる氏とHICKeeさんとは石川県のお祭り時代からの知り合いで、彼らに協力したいと廿日会祭大道芸にも関わり始めたのです。

彼女は、さすが幼い頃からお祭りの手伝いをしていたこともあってか気配りは完璧。音響や照明にも詳しかったので、廿日会祭大道芸に不可欠なスタッフになりました。

静岡で過ごす生活の中で、ある時は自分でもパフォーマンスをしてみたこともあったとか。その過程を経て、「自分は表舞台に立つパフォーマーよりも、裏方の方が向いてると気付いた」と話してくれました。

来年大学を卒業後、吉田さんは中学校の教師になるそうです。

紆余曲折を経て、それでも続ける心意気




主催者のあまる氏に、「廿日会祭大道芸」の今後について伺いました。

何か新しいことをしようとすると、それに伴う弊害があることは世の常。批判も失敗もなく順風満帆に事が運ぶこともありえないし、すべての人々が快く受け入れてくれるとは限りません。

そういった対処もしつつ、市や県の助成金に頼らずあくまでも芸人の手作りにこだわる彼らは、浅間通り商店街有志の方々の差し入れと、静岡浅間通り商店街振興組合からの応援金のみで企画・運営をしています。

その苦労は並大抵ではありません。毎年毎年が赤字、まさに綱渡りの興行です。
そんな苦労をしながらも、なぜ続けるのか?の問いに返ってきた答えは、「人との縁を広げたいから」でした。

あまる氏に賛同して日本全国から集まる大道芸人たちも、人との縁や繋がりを大事にして毎年春になると静岡へと集まってきます。その「場所」を自分たちは作っているのだと、あまる氏は語ります。

そしてその縁がもっともっと広がれば、浅間通りも多くの露天商で賑わったかつての廿日会祭になるのではないか。そういう心意気で、静岡浅間神社や浅間通り商店街の近くで「廿日会祭大道芸」を興行しているのです。

彼は「何かをする、ということは一回だけで終わってしまうのではなく、必ず未来に繋げていかなければ意味がない」と言います。今後は大道芸人だけでなく、他の芸術ジャンルの方々とも積極的に関わって、もっと大道芸の幅を広げていきたいと夢を語ってくれました。




さて、来年はどんなパフォーマーが静岡に集い、どんな趣向を凝らした企画が用意されるのでしょうか?大道芸を好きな人もあまり知らない人も、来年の4月は、ぜひ一度赤鳥居をくぐって浅間通り商店街で繰り広げられる「廿日会祭大道芸」に訪れてみてはいかがでしょうか。

<ライター>

猫たぬき
時に、舞台の脚本を書くシナリオライター。趣味、主婦業。静岡に住み始めて十年以上経つのに未だ関西弁が抜けない生粋の関西人。いつまでも新鮮な目で静岡を見つめ、楽しくおもしろい記事を綴っていきたいと思います。

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