メンバーのうち3人が静岡県出身で早稲田大学に通いながら、バンド活動をしている“Rollo and Leaps”。『下北沢にて’16』への出演をかけたイベントではファイナリストに選出され、確実に活躍の幅を広げている彼らの素顔と、バンドとしてのこだわりに触れてきました。



メロディーラインがゆったりしているような曲の方が肌に合う感じがして(高谷)



――まず、このバンドが結成されたきっかけを教えてください。

石岡:僕が大学に入ったらバンドをやろうとしていたのがきっかけですね。ベースとドラムは静岡からの後輩なんですよ。1年目はまず東京に慣れて、2年目からバンドをやろうと思っていて。2人とも早稲田大学を受験するっていうのを知っていたので、ドラムのkakiが東京に来るタイミングで、メンバーを集めてバンドを組みました。

――では、東京にでてくる前にメンバーはある程度確定していたんですね。

石岡:あ、でもベースはメンバーが変わったんです。

kaki:小原は2個下だもんね。以前はサポートでベースをしてくれている人がいたんですけど、小原が入学してきてメンバーに加わりました。

――Rollo and Leapsはバンドのコンセプトに’90-‘00年代を挙げていますが、なぜそのコンセプトに行きついたのでしょうか。

高谷:自分らが好きな音楽をやろうと思っていたら、たまたまそこにたどり着いたんです。メンバーみんな、90年代の邦ロックが好きなので。

kaki:それこそイベント(2/5 吉祥寺Planet Kにて)に誘ってくださった西原さんが所属していたGRAPEVINEとか、ボーカルはめちゃくちゃ好きですし(笑)

高谷:Mr.Childrenとかも好きですね。90年代に活躍した人たちは、だいたいいいなって思うかなぁ…。最近のなんというか…、騒がしくて速い4つ打ちの曲があまり聴けないというか、聴いたら疲れるんですよね(笑)。だから少し昔のメロディーラインがゆったりしているような曲の方が肌に合う感じがして。

石岡:もちろん最近のバンドも、いいバンドはたくさんありますけどね。全否定ではないですよ。僕らも90年代だけではなくて新しい音楽も聴いてるし、そういう要素も入れていきたいなって思ってます。古いだけじゃ、絶対についていけないんで。

――他に影響を受けたアーティストだと、どなたになりますか?

石岡:BUMP OF CHICKENですね。90年代というよりは、90年代後半から00年代初頭の曲を好んで聴いています。

高谷:ASIAN KUNG-FU GENERATIONですね。

kaki:僕は、くるりかな。くるりのドラマーがすごい好きで「箱庭の子どもたち」は、かなりくるりを意識してドラムを構成しました。あとはメンバーみんな洋楽も好きなので、なにかしらの影響は受けてるんじゃないですかね。



羞恥心は、人を本気に駆り立てる(石岡)



――そもそも楽器を始めたきっかけはなんだったのですか?

石岡:僕は小5の時にBUMP OF CHICKENを聴いてハマって、エアギターをずっとやっていたんです。その姿を弟の友達に見られて、めちゃくちゃ恥ずかしくって(笑)。楽器やろう!ってなりましたね。エアーではなくて本物のギターを弾いていたら、恥をかくこともなかったんだろうな、と。

kaki:その話、初めて聞いた(笑)

石岡:これ、まじやねん(笑)。カルマを爆音で流して、エアギターをするという…。見られてしまったので、その日にポチりましたね(笑)

高谷:音楽は中学生の頃から好きだったんですけど、おかんの友達に「Mr.Childrenのライブにいかへん?」って誘われたのがきっかけですね。正直めんどくさいなぁって思って、あんまり行きたくなかった(笑)。Mr.Childrenは好きだったんですけど、ライブは別にええかな、みたいな。でも、せっかく誘われたしと思って行ってみたら死ぬほどかっこよくて。感動しましたね。『終わりなき旅』で、号泣しました。そのあとすぐに、おじいちゃんの家に行って置いてあるアコギを持って帰ってきました(笑)。そこからですね、ギターを始めたのは。

石岡:俺より理由がかっこよすぎじゃない?(笑)

小原:僕はベーシストにありがちな、「ベースがいないからベースやってよ」っていうやつ(笑)。中学の時にギターをやっている友達がいて、バンドをやってみようと誘われたんです。一緒に楽器屋に行って、無理やりベースを買わされましたね(笑)。でも、いざ始めてみると楽しくて。それで今も続けてます。

kaki:僕がドラムを始めたのは小6の時でしたね。うちの両親、ロックが好きで楽器をやっていたんですよ。幼い頃は音楽を聴いてなかったんですけど、小6の頃にマキシマム ザ ホルモンを聴いたらすごい好きになっちゃって。それを親がすごく喜んでくれたんですよ。それで親から「マキシマム ザ ホルモンが好きなら、ドラムをやれ」みたいに言われてドラムを始めました。

――マキシマム ザ ホルモンのなおさんがルーツなんですね!

kaki:そうなんです。バンドの1番元にあるのはマキシマム ザ ホルモン!今でも敬愛しているバンドですね。大好きです。本当に中3まで、マキシマム ザ ホルモンしか聴いてなかったかもしれない。

――楽器を始めたきっかけがそれぞれで面白いですね。

石岡:僕だけ、なんか異質ですよね?

――でも、どのバンドマンよりも面白い理由じゃないですか?

石岡:羞恥心は、人を本気に駆り立てるという…。



自分なりの言葉で表現にしてそれが伝わってくれたらいいなって(石岡)



――曲作りは、どのように行っているんですか?

石岡:僕か高谷(Gt.&Vo.)がスタジオに曲を持ってきて、それをみんなでアレンジしていく感じですね。細かいところは後から作りこんでいきます。

――作詞は、どうされているんですか?

石岡:作詞は全部僕です。自分としては歌詞には、すごくこだわってるつもりですね。最近のバンドを聴いていて、音楽・サウンド面以外に1番足りないなって思うのが歌詞の内容なんですよ。もちろんリーガルリリーやチャットモンチーみたいに、いまだにすごい歌詞を書いてるバンドがいるのも知ってます。でも最近流行っているような4つ打ち系の邦楽ロックは、歌詞がすごい浅くて。リズムに合わせた語呂とかで、メロディーに合わせて創るっていうのももちろん大事。でもやっぱり聴いてて共感できる歌詞って大事だなぁって思いますね。自分の感じたこととか思ってることとかを、自分なりの表現で歌詞にするっていうのが大事なことだと僕は思うので。

――石岡さんにとって、いい歌詞というのは「共感性がある歌詞」という認識なんですね。

石岡:誰にでも伝わるというか、自分なりの言葉で表現にしてそれが伝わってくれたらいいなって感じですね。もしかしたら伝わらない人もいるかもしれないけど、でも伝わってくれる人っていうのは自分たちの音楽が好きな人なんだろうなって逆に思えるというのはあるので。

――では、曲作りへのこだわりは何かありますか。

石岡:メロディーは、すごい大事にしたいです。やっぱりメロディーに何かしらのキャッチーさがないと、聴いてても共感しないんじゃないかなと思うんですよね。あとは、明るすぎないメロディーも大事だと思います。調も そうなんですけどメロディーの展開が極端に明るく行き過ぎると、どうしても切なさとかを感じられる曲ではなくなっていってしまうので。



Webメディアは僕たちのフォロワー外の人にも見てもらえるきっかけになるので(kaki)



――Rollo and Leapsはメディア戦略が上手いバンドだという認識があるのですが、そのルーツはどこにあるのですか?

kaki:もともと僕が“WASEDA MUSIC RECORDS”という、イベントの企画をしたりコンピレーションCDを作ったりして早稲田生のアーティストをプッシュする音楽レーベルサークルに入っていたんです。そこでイベント企画の仕方やプロモーションの仕方、メールの出し方の基礎を教えてもらいました。今はそれをバンドに応用している感じですね。SNSの運用とか直接会ってCDを渡すようにしているのとかも、やっぱり基本にあるのはWASEDA MUSIC RECORDSで教えてもらったことです。

――メディア戦略をする上で、これは欠かさずしていますということはありますか。

kaki:少しでも多くの人に見てもらうために、ことあるごとにWebメディアあてに直接メールをしていますね。自分たちのツイッターだけだとフォロワーにしか見られないけれども、Webメディアは僕たちのフォロワー外の人にも見てもらえるきっかけになるので。あと、最近影響力があるなって思うのがツイッターの音楽botですね。若い人たちにとってSNSの中心はツイッターじゃないですか。30秒の動画とかインディーズのアーティストとか、そういう方たちにMVをあげたタイミングで直接DMを送ってツイートしてもらってます。紳士的な方ばかりで快く対応してくれますよ。



普通にお泊り会みたいな感じ(石岡)



――ちなみにみなさんは、アルバイトをしていますか?

石岡:僕らは4人仲良く、同じのコールセンターでアルバイトをしてます。夜勤なんですけど、無茶苦茶割がよくて(笑)。時給が1500円くらいで、ずっと座ってるだけで時給が発生するっていう。コールセンターって自分からかけるほうだと、すごく精神的に病んでしまう人が多いと思うんですけど、待ってる側だとすごい楽で。全然電話が来なくて、ずーっと座っているだけです(笑)。本も読めるし、勉強もできるし、普通にお泊り会みたいな感じで、1日1万2000円くらいもらえますね。他のコールセンターに比べると僕らのところは緩めな会社なので、そんなに電話がかかってこない(笑)

――今のアルバイトのいいところはどこですか?

高谷:本が読めるところですかね。

kaki:間違いない。

石岡:あと、シフトの自由が無限にきくっていう。

kaki:1か月に8日間入ればOK(笑)。だいたい月に10万くらいですね。

――つらいところとかは、ありますか?

高谷:夜勤なんで、次の日にも支障がでるんですよ。眠くなっちゃう(笑)



僕らは結構真面目な方だと思います(石岡)



――勉強とバンドとの両立はどのようにしているんですか。

高谷:勉強してない(笑)

石岡:勉強は入学の時に頑張ったので、普段はしないですね。ただ僕は法学部なので、テスト期間はめちゃくちゃ勉強してます。

――それで留年しないのは、さすがですね。

kaki:留年してないですね。みんな留年してなくて、危ないのは高谷だけじゃない?(笑)

高谷:全然問題ないよ。最初の方にドカッと落として、最後の方にガッと持ち直すタイプなので(笑)。みんな勉強頑張ってます。

小原:でも先輩には単位落として、卒業できないみたいな人も…。しかもバンドマンだとわりといますね。

石岡:僕らは結構真面目な方だと思います。回りにはバンドをやっていて留年してる人がいっぱいいるんで。でも留年している原因って勉強してないからじゃなくて、学校に行ってないのが原因な気がします。絶対にそうですよ、友達がそうなので。

――ちなみに大学受験の時は、どのように勉強されていたんですか?

高谷:バンドは、まぁまぁお休みしてたんじゃないですかね。

石岡:
いや、僕とkakiと小原はバリバリバンドをやってました。

小原:高3の夏にバンドを引退して、そこから一気に勉強しましたね。でもバンドをやめても、そのあとは運動会があったり…。

石岡:
学校行事が盛んで、行事が終わるまではあんまり勉強をしない学校だったので。

kaki:9月中旬まではめっちゃ忙しいので、そこから一気に切り替えてましたね。高3の7月か8月頭くらいまでバンドをやって、終わった瞬間から行事に切り替えて。それを9月の中旬までやって、それが終わってようやく勉強になる。僕は高2の夏から塾に行ったりして下準備は始めていました。下積みはあったけどキュウキュウでしたね。最後までE判定だったし(笑)

高谷:いや、俺はAだったよ?(笑)

石岡:俺もCかBくらい(笑)



ライブハウスが高校生に対して、すごく優しかったんです(kaki)



――石岡さん・小原さん・kakiさんは静岡出身だと思うのですが、地元にいた高校生の頃によく出ていたライブハウスとかありますか?

石岡:浜松FORCEですね。あと、浜松窓枠。

――静岡のバンドシーンは、どんな感じだったんですか?

石岡:盛り上がりは超あります。ただ浜松の高校生のバンドシーンは、結構ぐるんぐるん変わってますね。僕の先輩の時は、すごい渋い音楽をたくさんやってました。楽器もすごく上手くて、90年代のRadio Headとかのカバーをしてたり。

kaki:石岡先輩の先輩にあたる人たちは、フジロックに出た人がいたりして結構ガレージロック。僕は、その渋い音楽の影響をダイレクトに受けてました。それでライブハウスを好きになったし、先輩のダイレクトな影響っていうのは大きかったですね。

石岡:だんだん僕たちの代に近づくにつれて、いわゆる流行ってるJ-ROCKが主流になり始めてきて。

kaki:でも、みんな好きな音楽をやり始めたよね。僕たちの代は-ROCKが好きだったけど、1個下の代は本当に好きな音楽をやってる感じがする。ハードロックだったり、あとはMy Hair is Badみたいな感じとか。細分化されたな、って感じがしました。

石岡:静岡はヤマハの本社とかがあるので、おじさんで楽器をやってる人も多いし音楽をやってる人が多いかな。

kaki:ライブハウスが高校生に対して、すごく優しかったんですよね。ホールレンタル代安くしてもらったり、ドリンク代なしにしてくれたり、チケット代500円でいいよ、みたいな。一応ノルマはあるけど。

石岡:100%バックだしね。

kaki:ライブハウス側が色々やってくれたので、僕たちもやりやすかったっていうのがあります。

石岡:100%バックの恩恵がありすぎで、富士急のチケットが買えるくらいの利益がでたこともありましたね。



Rollo and Leapsはバズるの必至なので(kaki)



――では最後に、これからの活動についての意気込みを聞かせてください。

石岡:でっかく注目されるきっかけが欲しいな、っていうのはあります。やっぱりコンテストに出場しても優勝しないと意味ないんで。僕自身はコンテストで順位付けするのはあまりいいことではないと思ってるんですけど、注目されるためにはそういうものが必要だし。何かのコンテストで優勝できたりレーベルの人に声かけていただいたり、そういうきっかけを作っていきたいです。

kaki:Rollo and Leapsはバズるの必至なので、みなさん今のうちから媚びを売っておいてください(笑)

石岡:とんでもねぇこと言ったな(笑)

高谷:
今年中にコンテストで賞をとって、もっとみなさんに知ってもらえるようなバンドになりたいと思います。友達のYAJICO GIRLっていうバンドが、いまめっちゃ売れてるんですよ。あいつらを見てるとすげぇなって思うのと、なんか腹立つわーっていうのが心の中にあって。あいつらの足元…、背中を追いかけたいと思います!

kaki:まずは、いま決まっているイベントを成功させるのみですね。2月28日に渋谷Lushでスタッフのけんじさん(元THEラブ人間)と僕がさせていただく共同企画、3月22日に下北沢BASEMENTBARにて関西のYAJICO GIRLとRollo and Leapsで開催する共同企画。どちらともお祭りみたいなイベントにしたいと思っているので、ぜひ遊びにきてください。



みんなで盛りあがれる音楽が時代の中心を行く中、自らの理念にしたがい時には波に贖うようにバンド活動を展開していくRollo and Leaps。「世界は上手くできていない」と語る彼らは、どのような未来を作り出していってくれるのだろうか。ぜひ一部始終を、その目で確認してみてください。

取材・文:坂井彩花
Photo:伊藤由岐

【バンドプロフィール】

Rollo and Leaps
2015年末結成、下北沢・渋谷・新宿を中心に活動中のロックバンド。
'90-'00年代のロックバンドに影響された世代が作り出す、どこか寂しくて懐かしい、そして「あれ、そういえば俺の人生ハードモードじゃね?」な気持ちを歌う、ロックサウンド
2016年に1st. mini album "R"を会場限定で販売開始、現在も販売中。

【LIVE】
2/28 渋谷LUSH
JACKSON kaki&KJ pre.
「LIVING club」
OPEN 18:30/START 19:00
ADV.¥2000 DOR.¥2500

Rollo and Leaps
Minato
Ring Ring Lonely Rollss
Utopia League
chietoyts

3/16 下北沢LIVEHOLIC
「Lastrum ニューカマー発見伝」
三柏スイ
ASOBOiSM
Rollo and Leaps
FACTOTUM
NEW FRONT SPARK

3/22 下北沢BASEMENT BAR&THREE
YAJICO GIRL&Rollo and Leaps 共同企画
「Yellow Meets BLUE」
OPEN17:00 /START17:30
ADV.¥1500 DOR.¥2000
(高校生以下 ¥1000)

YAJICO GIRL
Rollo and Leaps
東京パピーズ
The Whoops
Omoinotake

...and more

【リリース情報】
1st. mini album
タイトル:R 
アーティスト:Rollo and Leaps
品番:RLCD-1
トラック:
No.1 BLUE
No.2 箱庭の子どもたち
No.3 八月の群青
No.4 スローモーション
No.5 レインマン
価格:¥1000
購入:各ライブ会場にて販売 または以下のメールアドレスにご連絡していただければ郵送します
rolloandleaps@gmail.com



「Rollo and Leaps」公式ホームページ



【MV】「箱庭の子どもたち」



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