ドーモプラスがオススメのライブ・イベントを定期的に紹介。近い将来にブレイクが期待されるニューカマーをスペースシャワーがピックアップし、紹介するショーケースライブ、「SPACE SHOWER NEW FORCE」。2016年2月には、「vol.1」が開催されています。今回は、11月11日に渋谷WWW Xで開催された「SPACE SHOWER NEW FORCE vol.2」の模様をお届けします。

シンリズム



9月にオープンした渋谷のライブハウスWWW X。アーティストを近い距離に感じられるステージにトップバッターで現れたのは、シンリズム。ストーリー仕立てのミュージックビデオもとても気に入っていると話す「彼女のカメラ」で登場。「今日はベースの日なので、僕もベースを弾きます」と話し、「ラジオネームが読まれたら」を披露した。


普段からあらゆる楽器を弾きこなし、プログラミングまで自身で手がけるシンリズムは、この春高校を卒業したばかりの19歳で、現在音大に通う1年生。バンドメンバーと堂々と奏でる音は、洗練されているのに温かい。歌声や話す仕草から伝わってくる彼の素直さと真面目さは、聴いている者の心も無防備にさせる力がある。



パノラマパナマタウン



続いて登場したのは、神戸で結成された四人組バンド、パノラマパナマタウン。「Gaffe」「パノラマパナマタウンのテーマ」で力強いリリックを次々と浴びせかけ、オーディエンスを一気に惹きつける。前奏から耳に染みついて離れないメロディが印象的な「シェルター」、故郷神戸の雄大な景色と、彼らの自由な表現力を想像させる「SHINKAICHI」と、存在感を見せつけるナンバーが続く。


ラストの「世界最後になる歌は」では、岩渕想太(Vo.)が客席に飛び込むと、圧倒されていたオーディエンスも次々と笑顔になり、彼らが奏でる音楽の味方になっていく。「〇〇系とかまとめられるのが好きじゃなくて……。だからこういうごった煮みたいな、色んなジャンルのアーティストが出演するイベントに来られて嬉しいです」と話していたとおり、一言では表現出来ない、新たな世界を感じさせるステージだった。


今後も多くのフェスやイベントに出演が決定しており、12月23日には、神戸・三宮にて自身の主催イベント「パナフェス2016」も予定されているパノラマパナマタウン。楽しさだけでなく、熱さも鋭さも刻み付けて行く彼らのパフォーマンスは、多くの音楽ファンの心に響いていくことだろう。

PELICAN FANCLUB



次に登場したのは、11月5日に、渋谷WOMBで全曲を披露したワンマンライブを成功させたばかりの四人組バンド、PELICAN FANCLUB。どこか非日常的な場所で会話をしているような気持ちにさせる「クラヴィコードを弾く婦人」が、会場を神秘的な雰囲気で包み込んでいく。


続く「Dali」では、心の奥の繊細さと広い世界を描く大胆さが共存する歌詞に、キャッチーなメロディが絡み合ってオーディエンスを魅了する。そうかと思えば、「説明」では魂のこもったシャウトが響き渡り、一定のスタンスにとどまらない振り幅に驚かされる。


「数日後に見られるスーパームーンが楽しみで夜も眠れない」と話すエンドウアンリ(Vo.)は、本番前に誘われ、ぼくのりりっくのぼうよみとバンドメンバーで人狼ゲームを楽しんだことを話し、月をテーマにした新曲を披露した。ラストは「記憶について」。懐かしさを覚えるメロディに、ストレートな歌詞が映えるナンバーで、オーディエンスの心を掴んでいった。

淡々とした様子でそこにいるはずなのに、次々と形を変えて現れる。まさに雲の向こうに見える月のように、その輪郭を掴みきれない表現力が、PELICAN FANCLUBの最大の魅力なのではと思わされるステージだった。

ぼくのりりっくのぼうよみ



最後に登場したのは、ぼくのりりっくのぼうよみ。「Venus」のSEで登場し、“お前ら全員バカばっか”の一言で「Black Bird」が始まった瞬間、会場全体の息を呑む感覚が身体に伝わってくる。


この春高校を卒業したばかりの大学一年生、18歳。話す姿はあどけなく、笑顔も仕草も「かわいい」という言葉がぴったり。しかし、続く「Newspeak」「sub/objective」でも、曲が始まると一気にアーティストとしての力強さが放たれる。孤独を孤独のまま届けてくれるから、美しい。けれどそこにある歌詞の言葉選びも、綺麗なだけでなく深みのある歌声も唯一無二のものだと思わされる。

ここからはアップテンポな曲を…と話し、「CITI」、「A prisoner in the glasses」で更にオーディエンスを魅了し、朝の光を想像させる「Sunrise (re-build)」で締めくくった。


人生で初の経験となったアンコール。「良いアルバムが出来ちゃってー、まぁ、僕の曲は全部良いんですけど」とはにかんだ後に、新曲「Shadow」を披露。12月11日には渋谷club QUATTROにてワンマンライブの開催が決定している、ぼくのりりっくのぼうよみ。堂々とトリを務めた姿を見て、早くまた彼のライブを観たいと願った人も多いことだろう。新しい才能に圧倒されると同時に、これからも見届けたいと思える温かい雰囲気が会場を満たしていた。

文:竹内歩
実際にステージを目で見て体験したからこそ、自信を持ってお気に入りのニューカマーを周りの人におすすめできること。今後の活躍を楽しみに見守れること、その度にこの場所で彼らの音楽に触れられた時間を思い出せること。オーディエンスの誰もが、様々な“NEW FORCE = 新しい力”の輝きを持ち帰れたのではないでしょうか。とても内容の濃い3時間、次回の開催も期待せずにはいられないイベントでした!

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