「バイトの日なのに、体調不良でどうしても行けそうにない」
「バイトの日だけど、身内に不幸があって急きょ休まなければならなくなった」
など、どうしてもバイトを休まなければならないこともあるでしょう。


バイト先に連絡した際に、「代わりにシフトに入れる人を見つけなければ休んではいけない」と言われたら、どうすればよいでしょうか。
この記事では、そのような場合に備えて知っておいてほしいことや、対処法を解説します。


結論!自分で代わりを探す必要はナシ


急な欠勤は、周りの人に負担をかけることにもなりますから、できるだけ避けたいものです。
しかし、体調不良や身内の不幸など、自分ではどうしようもないことは誰にでも起こるもの。


「代わりの人が見つからなければ休んではいけない」と言われても、アルバイト側がシフトに入れる代わりの人を探す必要はありません。
むしろ、会社側が法律違反として罰せられる可能性もあります。


シフトの人材確保は、会社の仕事ですから、バイトがその責任を負うことはありませんし、ましてや、休みが必要と言っている人を、強制的に出社させることはできません。
万が一、代わりを探すことを強制された場合には、労働基準監督署などに相談してみることをお勧めします。


急きょバイトを休む場合の連絡方法


身内の不幸や体調不良などがあった場合には、バイトを休みたい旨をできるだけ早く、上司に伝えてください。
この時、メールやLINEでは確認が遅れや行き違いが発生する可能性がありますので、電話で連絡を入れるようにしましょう。


「休みを直接伝えるのはいいづらい」という気持ちになるかもしれませんが、どうしても休まなければならない状況なのですから、事実をそのまま伝えれば大丈夫です。
もし、体調不良の症状が重い場合や、事故などの緊急の場合には、家族や友人に伝えて電話連絡を入れてもらいましょう。


例文あり!バイトを休む際の伝え方


急きょバイトを休む際には、以下のように電話で伝えてみてください。当日の欠勤に加え、翌日以降のシフトについてもあらかじめ相談しておくとよいでしょう。


例文:

「お疲れ様です。今日の17時からシフトに入っているバイトの静岡花子です。
実は昼過ぎから体調がすぐれず、様子を見ていたのですがどうしても今日は働けそうにありません。
急なことで大変申し訳ありませんが、今日のバイトをお休みさせてもらえるでしょうか。
明日もシフトに入っているのですが、現時点ではどうなるかがわからない状況です。
今日の21時ごろに再度ご連絡し、その時点で明日のバイトに行けるかどうかをお伝えさせていただきます。
ご迷惑をおかけしますが、宜しくお願い致します。」


「休むなら代わりを探して」と言われたらどうすればいい?


前述の通り、バイトを休む時に、代わりに働ける人を探す義務はありません。もしそのように強制された場合には、以下のように伝えてみましょう。


―――


あなた:「私の方でもバイト仲間にあたってみましたが、都合がつく人がいませんでした。ご迷惑をおかけして申し訳ありません。」


会社:「代わりの人が見つけられないなら、休みは認められません。」


あなた:「アルバイトにはその義務はないそうですので、お休みをいただけますと助かります。」


―――


バイトが休みを取る権利はありますから、お詫びをする必要はないのですが、穏便なコミュニケーションをとるために、クッション言葉を上手に使って伝えられるとよいでしょう。


しつこく「代わりを探さなければ休ませない」と言われた場合

しつこく「代わりを探すように」と言われる場合には、労働契約法における「業務命令権の濫用」にあたると判断できます。不当な命令に対しては、従う必要はありません。


「労働者及び使用者は、労働契約に基づく権利の行使に当たっては、それを濫用することがあってはならない」
参考:労働契約法 第三条の5


また「代わりが探せないなら明日から来なくていい」と言われても、辞める必要はありません。労働基準法によると、本当に従業員を辞めさせるには、少なくとも30日以上前に伝えなければなりません。30日をきって辞めさせる場合には、30日以上分の平均賃金を支払う必要もあります。


このように不当な命令が続くならば、厚生労働省が運営している「労働条件相談ホットライン」や、各都道府県に設置されている「総合労働相談コーナー」などに相談しましょう。


参考:労働条件相談ほっとライン ―厚生労働省


まとめ:代わりを探す義務はないが「探す努力」は好印象を与える


法的には探す義務はありませんが、時間が許す限り、代わりにシフトに入れる人がいないかどうか、聞いて回ることはよいことです。
聞いた結果、シフトに入れる人がいなかったとしても、少なくとも自分で努力をしたということは伝わります。


バイト先のLINEグループなどで、「本日17時からのシフト、代わりに入れる人いませんか?」などと聞いてみるのもひとつの手です。


2023年8月23日公開


<ライター>

坂口弥生(さかぐち・やよい)
外資系企業、IT企業、ベンチャー企業などにおいて、採用・研修から人事制度設計まで、約10年にわたる人事全般のキャリアをもつ。現在はWEB系の会社を経営するかたわら、スペインにある学費が15万円/年~の公立大学や、1週間から留学可能な語学学校の紹介をするなど、子どもから大人までの学習支援を行っている。

WEB事業 :https://dy-planning.net/
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