看護師の働き方には、「常勤」「非常勤（パート）」「派遣」の3種類があります。基本フルタイムの常勤や派遣と異なり、非常勤はパートやアルバイトのように短時間働くスタイルです。

非常勤には、「子育てや介護などと両立したい」「常勤・夜勤は難しいが、看護師の資格を活かして働きたい」という方が多く、とても需要の高い働き方です。この記事では、非常勤看護師の働き方や常勤との違いを詳しく解説します。

非常勤看護師とは？常勤との違い

まずは、非常勤看護師の働き方についてご紹介。常勤との違いを、勤務時間や給与体系、社会保険などといった視点から解説します。

常勤と非常勤の大きな違いは、勤務時間です。常勤看護師は、基本週40時間のフルタイム勤務で夜勤や残業が発生するケースもあります。

一方、非常勤看護師は、働く日数や時間が常勤に比べて少ないのが特徴です。また、シフト制で日勤のみや夜勤のみ、週3日など、働く時間を柔軟に調整できることがメリットです。

常勤の場合、中には年俸制もありますが、ほとんどの職場が月給制です。これに対して非常勤で働く場合、時給制もしくは日給制が多くなっています。

また、常勤では賞与や退職金が支給されますが、非常勤は支給されない場合が多いことも異なる点です。

常勤看護師は、健康保険、厚生年金保険、介護保険、雇用保険、労災保険の全てに加入することになります。

一方で非常勤看護師の場合、労災保険には加入できますが、それ以外の社会保険は勤務時間によって加入の有無が変わります。非常勤で社会保険に加入する場合、下記の条件を満たす必要があります。

また、常勤は住宅手当や特別休暇などの福利厚生が整っているのに対し、非常勤は対象外という場合もあります。

常勤と非常勤で、仕事内容や勤務先にはほとんど違いはありません。どちらの働き方も、血圧測定や注射、点滴といった医師の診療や治療の補助、患者さんの心身のケアなどを担当します。

勤務先も、常勤と変わらず、主に下記のような施設が活躍場所となります。

非常勤看護師と准看護師の違いは？

准看護師は看護師のサポートが主な仕事です。看護師資格の一種となる准看護師ですが、医師や看護師の指示がないと動くことができないため、自身の判断だけで看護を行うことはできません。

看護師がパート（非常勤）で働くメリット

パートは、子育てや介護など家庭の都合に合わせて、働く時間や日数を柔軟に設定できることが大きなメリットです。また、残業や夜勤がほとんどなく、プライベートを優先しながら働くことができます。

勤務先によっては夜勤専門の求人もあり、日中の仕事と掛け持ちができることもメリットです。夜勤ならば手当がつくため、効率的に稼ぎたい人にもおすすめです。

また、仕事内容は常勤と変わらないものの、責任の重い仕事は、勤務時間の長い常勤が担当するのが一般的です。常勤ならば参加必須の勉強会なども、パートは任意参加としている場合もあるようです。

看護師がパート（非常勤）で働くデメリット

看護師がパートで働くデメリットは、常勤に比べると収入や福利厚生面で不安定になりやすい点です。賞与や各種手当、社会保険への加入の有無が働き方や職場によって常勤と違いが出てきます。

また、責任のある仕事が任されづらい分、常勤看護師に比べると役職につくのは難しいです。収入や福利厚生面の安定を求める人、昇進を目指したい人は、パートよりも常勤のほうが向いているでしょう。

ライフスタイルに合わせて選択しよう！

看護師のパートは、他の職種と比べると、時給が高く設定されていることが多く、資格をうまく活かしながら働けるのが魅力です。また、言うまでもなく直接人の役に立つやりがいの大きな仕事でもあります。

ただし、常勤看護師に比べると、収入や福利厚生面が不安定になりやすいなどのデメリットもあります。メリットとデメリットを踏まえ、自分の志向やライフスタイルに合った働き方を選びましょう。

2023年2月10日公開