新型コロナウイルス感染拡大とともに、「エッセンシャルワーカー」という言葉を見聞きするようになりました。2020年には新語・流行語大賞にもノミネートされ一層注目を浴びました。その「エッセンシャルワーカー」、なんとなくイメージはできるものの、実際にどのような意味があり、どのような職種を指しているのかよく分からないという人もいるのでは?


本記事では、エッセンシャルワーカーの定義、各職種、将来性などを解説します。


エッセンシャルワーカーとは?


エッセンシャルワーカーは、英語の「essential」と「worker」の2つの単語で構成された言葉。直訳すると「必要不可欠な労働者」です。私たちの日常生活を支える社会基盤を維持するうえで、必要不可欠な職種全般を指します。


新型コロナウイルス感染拡大により、リモートワークがさまざまな業界で一気に取り入れられるようになりました。しかし、中には対面での対応が必要な職種があります。その存在意義や重要性が注目され、「エッセンシャルワーカー」という概念が広がりました。


エッセンシャルワーカーの代表的な職種



エッセンシャルワーカーに該当する職種は多岐にわたります。ここでは、特に代表的な職種を8つご紹介します。


■ 医師や看護師などの医療従事者

医療従事者とは、人々の健康を支えるために医療サービスを提供する職種全般を指します。医師、看護師、薬剤師、臨床検査技師、看護助手など、直接患者の治療や看護にあたるスタッフに加え、医療機関の事務職員、薬品・医療機器メーカーの社員など医療サービスに必要な物資・機器類の開発・提供に関わる職種全般も含まれます。


医療従事者は、感染リスクにさらされながらもあらゆる患者のため奮闘してきました。そのため、エッセンシャルワーカーのイメージが特に強い職種です。


■ 介護・福祉関連

介護・福祉施設で働く介護福祉士や事務職、社会福祉士、ケアマネージャー、ソーシャルワーカー、保育士など、幅広い職種が該当します。


介護・福祉施設の現場では、施設利用者が感染しないように細心の注意を払い尽力してきました。そのような経緯から、医療従事者と並んでエッセンシャルワーカーとしてのイメージが強まっています。


■ スーパーなど、食料品や日常品を扱う小売業の店員

日々の生活を維持するためには、食料品や日用品が必要不可欠です。食料品や生活用品を販売する小売業で働く店員も、エッセンシャルワーカーに該当します。


■ 教員

教育は子どもたちの社会的な成長と心身の健やかな発達に必要不可欠です。学校、学習塾、学術研究機関で働く教員も、エッセンシャルワーカーに該当します。


新型コロナウイルス感染拡大が始まって以降、教育現場では子どもたちの感染を防ぐためにさまざまな取り組みが実施されてきました。


■ 市役所職員などの自治体の職員

地域住民の快適なくらしを支える行政サービスを提供する県庁・市役所などの自治体職員も、社会機構の維持に不可欠なエッセンシャルワーカーです。


ITの進歩に伴い、行政サービスの中にはオンラインでの手続き可能な部分も増えましたが、大半はまだまだ対面での対応が必要。また、給付金支給やワクチン接種の提供など、従来とは異なる業務が増えたことから、自治体職員の必要性がますます認知されています。


■ ゴミ収集員

ゴミ収集は生活インフラを支える重要なサービスです。リモートワークの増加により家庭ゴミが増えたのに加え、職場、公共施設、市街地などの衛生管理の面でも定期的な処理に努めるゴミ収集員の重要性はますます高まっています。


■ バス・電車・トラックなどの運転手

通勤や通学、外出に不可欠なバス・電車などの公共交通機関の運転手、さまざまな商品の配送や資材運搬などの物流サービスに携わるトラックドライバーも、エッセンシャルワーカーの重要な一角を占めます。


公共交通機関の運転手がいるからこそ、私たちは通勤や通学ができているのです。


■ 銀行などの金融機関の職員

銀行、信用金庫、信用組合などの金融機関は、ビジネスや家庭における経済活動に直接関連する金融サービスを担っています。現金の振り込みや預け入れ、企業や個人への融資など、常に必要とされるサービスの維持に重要な役割を果たしています。


エッセンシャルワーカーの将来性


エッセンシャルワーカーは日常生活や社会機構の維持に必要不可欠な職種のため、今後も需要と価値はますます高くなることが予測されます。一方で、該当する職種の多くは業務量の多さや中には報酬の低さといった課題を抱えており、慢性的な人手不足に陥っています。


政府や自治体では人材供給を安定化するために、企業や職員への支援金給付などで状況改善に努めています。労務環境や待遇の改善に向けて、より根本的な制度改革などの取り組みも行われており、今後の進展が期待されます。


まとめ


エッセンシャルワーカーは、社会基盤の維持に必要不可欠な職種です。医療従事者から金融サービスに関わる職員、農業従事者など、さまざまな業界で働く人が該当します。コロナ禍以降、在宅勤務やリモートでの対話が増えましたが、エッセンシャルワーカーの多くは「人対人」の仕事。大変な側面がある一方で、リアルに人と接するからこそのやりがいや喜びがあるのも事実です。


エッセンシャルワーカーの課題はたくさん残されていますが、給付金支給や制度改革などの取り組みが行われているため、関心がある人はぜひ新たな視点で求人情報をチェックしてみてください。


2022年10月19日公開


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<執筆>

DOMO+編集部

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