
富士市にある卓球教室/卓球クラブ「REGAL」のコーチとして働きはじめた天野さん。
いくつかのターニングポイントを経て、自分がより輝ける仕事に就いたお話をお聞きしました。
卓球は楽しい!と実感してもらえる教室に。
天野さんが担当しているのは、初心者対象のふれあい教室。
基本は、週1回土曜日のみの勤務です。
ふれあい教室には、ラケットを持ったこともない人、久しぶりにやってみようという人、テクニックはあるけれど体力が続かなくなったという人もやってきます。
若い方からシルバー世代まで、生徒さんの年代も卓球歴も幅が広いのが特徴。
1回ごとの予約制で毎回同じメンバーではないため、初めての人でもなじみやすいように、コミュニケーションを大切にしているという天野さん。
「初めての人は、私の対応で卓球の第一印象が決まってしまうかもしれません。卓球は楽しいと思ってもらえるように心がけて接しています。生徒さんが上達していくのをみるのはとても楽しく、やりがいになっています。うまくなってふれあい教室を卒業して一般コースへ送り出していけるのもうれしいですね」。
中学高校と続けてきた卓球と、まためぐりあって。
天野さんと卓球との出会いは、中学の部活動から。楽しそうと勧められたのがきっかけです。
実は続けるつもりのなかった高校でも勧誘を受けて入部。
就職も卓球部のある大手メーカーに入りましたが、退職すると卓球をすることもなくなります。
結婚、出産、子育て、さらに夫の海外赴任に同行し6年をメキシコで暮らしていたため、そのまま卓球から遠ざかってしまいました。
そんな天野さんがまた卓球に関わるようになったのは、高校時代の顧問の先生がスポーツ少年団の監督をされてるから手伝ってくれない?と声をかけられて。卓球は約20年ぶりのことです。
いざラケットを持ってみると、「下手さを実感、もっとうまくなりたい!」と、近所にオープンした卓球クラブに入会。
2018年、それが「REGAL」との出会い。山梨コーチとの出会いでした。
約20年のブランクを取り戻す、楽しい卓球。
「入会したのが、元日本代表選手、現在は全日本のナショナルチームのコーチを務めている山梨有理さんの教室だったんです」。
生徒として通うこの教室で、やっと卓球を心から楽しめるようになったと天野さん。
「中高時代は練習がきつくて正直嫌々やっていました(笑)。今は、自分が好きでやっていると実感できています。成績が上がると、ますますがんばろうとモチベーションもあがってきます」。
2020年5月に行われた、第40回静岡県レディース卓球選手権大会(団体戦)では、REGALチームの一員として山梨コーチともに参加し見事優勝。
親しい仲間もでき、おしゃべりしたり時に愚痴を言い合ったり。生徒として卓球を楽しむ天野さんに転機がやってきます。
思いがけない提案から、“好き”を仕事に。
専業主婦だった天野さんは、子どもも大きくなり時間ができたので化粧品製造の会社でバイトをスタート。
ところが、いつしか仕事に対し疑問が生じ思い切ってやめたと話していたら「じゃあ、うちでコーチやらない」と山梨コーチからのお誘いがあったのです。
実力不足じゃないのか、私でいいのかと戸惑っていると、「やってみなくちゃわからない。人生100年時代、何歳だって新しいことに挑戦するのに遅くはないでしょ」と山梨コーチが背中を押してくれました。
「そうだ、だめならまたその時に考えればいい。それに挑戦してみたい」と前向きに決断。
そして、2022年5月からスタッフとして加わることになりました。
クラブには有望な選手がたくさん所属。
ここから世界へ通用する選手を育てるという目標とともに、生涯スポーツでもある卓球を広く、長く、多くの人に楽しんでもらいたい。初心者も大歓迎、天野さんの出番です。
最年長だけど、コーチキャリアは最短!
「最年長ですが、コーチキャリアは最短なんです」とユーモアもたっぷり。
「こんな私でも頑張っているんだから大丈夫。自分のミスや欠点もさらけ出して生徒さんと関わっています。
例えば、学校で、家庭で、悩みがあっても、せめてこの教室にいる間は忘れてもらえる時間にしたい。
人が笑顔になるのが好き。自分もハッピーになれるでしょ」。笑顔が教室中に広がっていきます。
尊敬できるコーチの元で自分の特技が活かせること。
「資格も持っていない、専業主婦だった私が社会の役に立てることがうれしい」。それが天野さんの働く原動力です。
人生のご褒美と思える、人生でいちばん充実した時間。
今が充実して楽しくて。そんな天野さんに子どもたちからも、『ママってしあわせだよね』とからかわれるそう。
「なんとなくはじめた卓球だったけど、続けていたらたくさんの出会いがあって。やっぱり卓球が好きで、それが仕事になって。尊敬する山梨コーチと働ける。もう人生のご褒美ですよ」。
「年を重ねて気づいたのは、どこで働くかじゃなくて、誰と働きたいかなんだなって」。経験から発せられる深い言葉です。
これから働くことを考えている人にメッセージを。
「もし、久しぶりに働くことや転職に躊躇しているなら、まず動いて、一歩踏み出してみて。合わなかったらその時考えればいい。だめだったとしても、やってみて、知ることでまた別の世界が広がってきますよ。
いつだって、誰だって可能性しかない。チャンスは逃さす、諦めずに手に入れてください」。
2022年10月24日公開
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