フリーターからの正社員就職はハードルが高く感じられ、「自分に正社員は無理だ」などと、最初から諦めてしまっていませんか?

生活スタイルや目指すものは人によって異なるため、すべての人にとって正社員であることが最適とは限りませんが、正社員に興味があるのであれば、チャレンジしない手はありません。

本記事では、就職活動の手順やポイント、就職しやすい職種についてご紹介します。就職を迷っている人は、ぜひ参考にしてくださいね。

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フリーターから正社員に就職するメリットとデメリット



フリーターのメリット・デメリットを踏まえて、自分に合った選択することが大切です。まずは、フリーターが正社員になるメリットやデメリットを確認しましょう。

【メリット】

 ・社会的信用が向上する
 ・収入が安定する
 ・充実した福利厚生を受けられる
 ・社員教育制度がある企業では、働きながらスキルアップできる 
 ・安定的なキャリアを構築することができる

【デメリット】

 ・雇用が不安定で収入が安定しにくい
 ・年齢を重ねても収入が増えにくく、長期的なキャリアがイメージしづらい
 ・時間の融通が利きにくくなる
 ・仕事の責任が重くなる
 ・副業禁止の会社では、給料以上に稼ぐことができない

特に「時間の融通」は、多くの人が不安に思う点ではないでしょうか。
しかし、近年はフレックス制度やリモートワークなどで、昔よりは自分で働き方を選びやすくなっています。

また、フリーターのままでいることへのリスクも考慮し、自分で優先順位をつけて、今後の働き方を決めることが大切です。

フリーターが正社員として就職するにはどうしたらいい?



正社員の仕事を探すときは、以下のような方法があります。

・求人サイトに登録して応募する

求人サイトはたくさんありますが、アルバイト、派遣、正社員と、雇用形態を網羅しているような求人サイトなら、正社員経験がない方でも応募しやすい求人情報が見つかりやすいでしょう。
例:ドーモネット:https://domonet.jp/

・ハローワークで就活の相談をし、応募する

ハローワークに行けばその地域の求人情報が多くありますので、地元で就職したい人はぜひ行ってみてください。
窓口で、就職の相談にのってもらえるため、「とにかく、誰かに気軽に相談したい」という場合はおすすめです。

・転職エージェントに相談する

転職エージェントとは、転職を検討している人と採用を考えている企業の間をとりもち、転職成功を支援するサービスのこと。
近年では、利用者が増えています。

転職エージェントのキャリアアドバイザーと面談をし、仕事の条件や希望の共有をします。
そのうえで、保有している求人情報の中から経験・知識や希望にマッチした企業を紹介する仕組みです。

転職に関するノウハウを持つアドバイザーが転職活動全般をサポートしてくれます。
ただし、どこかしらの企業に応募することを前提に話を進めますので、ある程度、正社員希望が固まってからの方が良いでしょう。

・バイト先で正社員にしてもらう

もし、今のバイト先で正社員の募集をしていて、そこで長く働きたいという場合は、上司に「正社員として今後も長く働きたいのですが、検討していただけますか」と相談してみてください。

すでに勤務経験があるため、正社員に登用してもらえる確率も高いはずです。
もし正社員の募集がなくても、「今まで頑張ってきてくれているあの人なら採用しよう」と、特別に採用になる可能性もあります。

今のバイト先で「正社員登用制度はない」といわれたら、そういう制度があるバイト先を探し、そこでバイトの経験を積んでから、正社員を目指すという手もあります。

・紹介予定派遣で働き、直接雇用を目指す

紹介予定派遣とは、一定期間「派遣社員」として働き、最初決めた期間が過ぎたら直接雇用にするか、契約を打ち切るかの選択がなされるというものです。

比較的大きな企業で働くこともできますが、一般的な契約社員とは違って6カ月しか働けないことや、契約終了後に雇用が継続されなかったり、直接雇用されても正社員ではなかったりするなど、デメリットもあります。

正社員として就職するための手順とコツ



正社員を目指すときは、以下のような手順で進めていきます。

1. なぜ「正社員」として就職したいのかを自己分析する

まずは「収入を上げたい」「安定して長く続けられる仕事に就きたい」など、正社員に就職したい理由を明確化しましょう。

2. 就きたい仕事や時期を具体的にイメージする

いつまでに就職したいのか、どんな仕事に就きたいのか、好きな分野や得意分野は何かを整理して、就活の準備を進めます。

3. 応募したい企業・仕事を探す

正社員を目指す理由や方向性が固まってきたら、働きたい企業を探し、選考を受ける準備をしましょう。
求人サイトで探す場合などは、「未経験OK」という条件を設定する一方、そのほかの条件はあまり問わず、幅広く探してください。

4. 企業研究をし、求人に応募する

応募する際は、企業のWebサイトは必ず確認しましょう。
事業内容はもちろん、社長メッセージや先輩社員の声なども、企業を理解するための参考になります。

応募をしたら、その企業ごとに面接で伝えたいことなどをまとめ、練習をしておくとよいでしょう。

5. 履歴書を準備する

企業探しと並行して、履歴書を用意し始めましょう。
バイトでの経験が豊富な場合は、「職務経歴書」を作ったほうが良い場合もあります。

志望動機欄などは応募したい企業ごとに違ってくるはずなので、企業ごとに作り替える必要があります。
その企業がどんな人材を必要としているのかを読み取り、自分がそこでどのように貢献できるのかを考えながら作成してみてください。

6. 面接等の選考を受ける

面接の前には、しっかりと準備をしましょう。
特に自己紹介や志望動機など、伝えたいことのポイントをまとめておくと落ち着いて話すことができます。
また、面接時の持ち物なども早めに確認しておいてください。

就職活動を成功させるためのポイント



フリーターから正社員への就職は、新卒での就職や正社員の転職と比べると、難しい場合があることも事実です。以下に、就職活動を成功させるポイントをまとめました。

・ なぜフリーターでいたのかをきちんと説明する

企業としては、採用した人に長く働いてほしいもの。
「フリーターをしていた人は自由を好むので、すぐに辞めてしまうのではないか」という心配をする人がいることも事実です。

フリーターになった理由や、新しい環境で頑張っていくという意気込み、どのように貢献できるかなどのアピールポイントを明らかにし、面接官を安心させるというのも重要なことです。

もし、フリーターになった理由が特になかったり、楽な選択肢に流れてしまったりというような場合には、下手に飾らず正直に伝え、正社員に応募しようと考えたいきさつや、将来について考えたことなどを話すとよいでしょう。

・ 譲れない条件を明確にする

「とにかく正社員になりたい」と焦ってしまう人もいると思いますが、たとえ就職できたとしても、ブラック企業や自分に合わない企業を選んでしまっては成功と言えません。

正社員として働くにあたり、絶対に譲れない条件を明確化し、優先順位をつけておきましょう。
条件とは、給料や仕事内容、勤務地や転勤の有無、休日や休暇に関することなどです。

・ 履歴書の作成に力を入れる

人気の企業・仕事の場合は、応募が集中することも考えられます。
そのため、採用担当者にとってわかりやすく、企業が求める人材であることを十分にアピールする履歴書を作ることが大切です。

魅力的な履歴書を作るためのポイントは以下の4つです。

 ・ これまでの経験や実績、自分の強みをどう活かせるかが書かれてある
 ・ 志望動機や熱意が伝わる
 ・ 記入漏れや誤字脱字がない
 ・ 丁寧に書かれている

スキルや強みについては、バイトの経験で大丈夫です。
自律的に働ける人、他の人と良い関係を築ける人、リーダーシップが取れる人、信頼して任せられる人など、企業が求めることは求人情報やWebサイトからわかることがあります。

バイトで何かを任されていたり、他のバイトをまとめるリーダー役をやったことがあったり、バイト内で表彰された経験などがあれば、書いておくとよいでしょう。

これまでの経歴を振り返り、応募先の仕事に役立つものがないかじっくりたな卸ししてみてください。

・ 面接対策を行う

正社員への就職では面接が合否を左右するため、想定される質問への回答を準備しておくことも大切です。

<面接でよくある質問>
 ・ 自己紹介をしてください
 ・ 志望動機を教えてください
 ・なぜ今までフリーターだったのですか?
 ・なぜ正社員転職を考えたのですか?
 ・何か質問はありますか?

円滑にコミュニケーションがとれる人は好印象を持たれやすいため、上記の質問には必ず答えられるようにしておきましょう。

その会社の事業や考え方、働き方などに興味・関心を持っていれば、色々と聞きたいことが出てくるはずです。
「何か質問はありますか」と聞かれた時にいくつか質問ができるよう、あらかじめ用意しておいてください。

質問をしないと、「会社に興味がなさそう」「やる気がなさそう」と捉えられることもあります。

フリーターにおすすめ!就職しやすい職種4選



正社員として就職しやすい職種を挙げてみました。

【 営業職 】
営業職とは、企業や個人に自社の商品やサービスを説明したり、お客様の求めるもの・ニーズをヒアリングしたりすることによって、購入・契約を促す仕事です。

学歴や経験、専門的なスキル以上に、コミュニケーション能力やモチベーションを重視する傾向があります。

営業職のメリットは、成績次第で収入が上がりやすいことと、コミュニケーション能力や提案・交渉力が身に付くことです。
収入アップを目指して就職する人や、将来の選択肢を増やしたい人におすすめです。

また、起業に興味がある人は、営業を経験しておいて損はありません。
どんな商品・サービスもお客様あってのこと。
世の中の人が何を求めているか、どういうコミュニケーションをすれば契約になるかなど、事業の根本的なところを学ぶことができる仕事と言えます。

【 介護職 】
介護職は、高齢者や介助が必要な人の生活や自立をサポートする仕事で、食事の介助や施設の清掃、家事のサポートなどの業務を行います。

介護業界は、少子高齢化により人手不足が深刻化しているため、学歴不問で未経験歓迎・無資格OKとしている求人も少なくありません。
また、働きながら介護職員初任者研修や実務者研修、介護福祉士(国家資格)などの資格を取る人も多くいます。

資格取得支援として費用を負担してくれる企業もあるので、手に職をつけて介護業界でスキルアップを目指したい人におすすめです。

高齢化社会のため、介護職のニーズは高まっています。AIがとってかわれない職種のひとついわれていて、賃金を上げるべきだという声も上がっており、将来的にニーズの高い職種です。

【 事務職 】
事務職は、書類作成や電話対応などのデスクワークを行う仕事です。
基本的なパソコン操作ができれば、専門的なスキルや未経験でも始められる場合も多いので、挑戦しやすいでしょう。

具体的な仕事内容は企業によって異なりますが、物事を正確に進められる人や、コツコツした作業が得意な人が向いています。

事務職はほとんどの場合、パソコンを使います。スマホしか使ったことがないという人は、パソコンを学んでから臨むことをお勧めします。
少なくとも、Word、Excelは使いこなせたほうがよいでしょう。
パソコン教室に行ってもよいですが、今はYouTubeなどでもしっかり学べます。

【 販売・接客 】
接客・販売も未経験歓迎という求人が多いため、フリーターからの就職におすすめです。
飲食やアパレル、家電量販店などのアルバイト経験がある人は即戦力として歓迎されるでしょう。

販売・接客の魅力は、働きながらコミュニケーション能力や対人能力を高められること。
経験を積めば、マネージャーや店長など責任ある立場になれるかもしれません。

お客様とも距離が近いので、人と関わることが好きな人や感謝されることがやりがいになる人に特におすすめです。

まとめ


入念な準備と自分に合った選択をすればフリーターから正社員への就職を成功させることは十分可能です。
そのためには、正社員になりたい理由や目指す方向性を明確にすること、そして就職しやすい職種に目を向けることも大切です。

本記事でご紹介したポイントを参考に、ぜひフリーターから正社員に就職する準備を始めてみてくださいね。

2022年8月23日公開/2024年3月12日更新


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<ライター>

坂口弥生(さかぐち・やよい)
外資系企業、IT企業、ベンチャー企業などにおいて、採用・研修から人事制度設計まで、約10年にわたる人事全般のキャリアをもつ。現在はWEB系の会社を経営するかたわら、スペインにある学費が15万円/年~の公立大学や、1週間から留学可能な語学学校の紹介をするなど、子どもから大人までの学習支援を行っている。

WEB事業:https://dy-planning.net/
留学サポート Go Global:https://go-global.info/



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