<撮影/本島 真美>
みなさんは、自分が住んでいる地域にどんな史跡が存在するかご存知ですか?史跡とは、歴史上重要な事件、施設などのあった場所や文化財保護法に基づいて文部科学大臣が指定する重要な記念物の一つのことです。自分が住んでいる町を探してみると古墳や、城跡、首塚や記念碑など、意外とたくさんの史跡が存在します。今回は、沼津市にある史跡を3箇所、ご紹介します。

住宅街に古墳!?「長塚古墳」



<撮影/本島 真美>
長塚古墳は沼津市東沢田にある前方後円墳です。

市内に残っている前方後円墳の中では、最も完全な形状を留めている古墳です。
昭和31年に行われた調査で、円筒埴輪(えんとうはにわ)や土師器(はじき)、須恵器(すえき)が出土しました。

出土した遺物や古墳の形状から、6世紀前期に作られ、古代スルガ国の大豪族が埋葬されていたと考えられています。発掘調査前に盗掘の被害にありましたが、平成11年に県指定史跡に指定されています。

住宅街にポツリと森のように木が生い茂っている長塚古墳は、約1500年もの長い歴史を感じさせてくれます。住宅街にあるので駐車場はなく、辺りは草むらになっているので足元には十分注意をして静かに見学をしましょう。

沼津の宝がいっぱい!!「光長寺」



<撮影/本島 真美>
沼津市岡宮にある光長寺は、法華宗大本山で、700年以上の歴史があると伝えられています。

市の有形文化財に指定されている山門(仁王門)は、正保2年(1645)に造られたと伝えられています。木造・切妻造り・瓦葺の平屋建てで、貴重な古建築であり、建立以来何回か改修が行われています。門内の両脇には、仁王像が置かれれており、解体修理の際に、銘文が発見され、慶安5年(1652)に造られたと判りました。

光長寺には他にも多くの文化財が保管されていましたが、慶長年間(1596〜1615)や明治23年にあった火災でその多くは焼けてしまいました。

しかし、「二十八紙大曼荼羅」や「紙本五色繍字法華経」、「宝物集」などの貴重な文化財が保管されています。特に「宝物集」は平成6年に国の重要文化財に指定されています。

門内の両脇の仁王像はとても迫力があり、300年以上もこの地で多くの人々を見続けていたとと思うと感動すら覚えます。代々受け継がれていくもののロマンを感じますね。

戦国ロマン「興国寺城」



<撮影/本島 真美>
興国寺城は、沼津市根古屋にある城跡です。

築城年や築城主は不明ですが城主は、戦国大名の北条早雲(伊勢宗瑞)が初代城主となり、その後に今川氏、武田氏、徳川氏、豊臣氏の城となりましたが、戦国大名の争いの渦中に巻き込まれた興国寺城は、慶長12年に廃城になりました。

発掘調査で瓦が見つからなかったことから、多くの城に見られる天守が無かったとされています。1857年に長野県の高尾山 穂見神社より分祠し祀ったといわれている穂見神社が本丸の北側にあります。

興国寺城に来たら是非足を運んでもらいたいのが天守台です。ここからは沼津の街並みが一望でき、天気が良いと駿河湾の向こうの真城山を見ることができます。興国寺城は、平成7年に国指定重要文化財に指定されています。

まとめ


「沼津市史跡ツアー」はいかがでしたでしょうか?
日本には有名な史跡がたくさんありますが、自分たちの住んでいる町を見渡してみると、意外と身近なところにあるものです。

自分が住んでいる町の歴史を調べたり、足を運んでみたりするのも楽しいので、ぜひみなさんも住んでいる町の史跡巡りをしてみてはいかがでしょうか?

<ライター>

まぁさん
この度ドーモプラスにて記事掲載させていただくことになりました「まぁさん」です。静岡県在住なので、静岡県内の観光スポットやデートスポットを中心に、紹介していこうと思います。

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