「お酒が飲みたい」と思ったとき、どんなお店を選びますか? 元気で賑やかな居酒屋、ワインと食事を楽しむレストラン、カウンターでじっくりウイスキーを味わうBARなど、さまざまなお店があり、迷ってしまうこともあるのではないでしょうか。

その中でもBARは、柔らかいランプの灯りと、耳に心地いい音楽、寡黙なマスターが迎えてくれる、非日常の空間というイメージです。もちろん本格的なBARもたくさんありますが、今回は、静岡の一風変わったBARをご紹介します。

大道芸人が営むBAR



そのBARは、七間町にある東宝会館に近い人宿町、ゴトービルの二階にあります。ビルの階段を上がっていくと、カラフルで個性的な看板が。そこが、非日常の入り口「あそVIVA!劇場」です。

ここは、静岡を代表する大道芸人あまる氏と、パートナーでありパントマイミストのHICKeeさんが営むお店。劇場とBARが一体になった店で、劇場公演を見ながらお酒を飲むことが出来ます。大道芸の出し物だけでなく、時には劇場が、演劇やお笑い、音楽ライブなどの会場になることもあります。

詳しくは、ホームページに紹介されているので、お気に入りの公演を見つけてください。人気の公演は、すぐに席が埋まってしまうので、チケット予約をするのがベターです。

おひとり様でも気軽に入れる「あそVIVA!劇場」の魅力



初めてのBARに一人で入る…。ちょっと勇気がいりますよね? でもここなら大丈夫! お店一番人気の「静岡おでん」をつまみながら、熱燗を飲んで話しているうちに、不思議な雰囲気を醸し出すマスターあまる氏と、天真爛漫なHICKeeさんのファンになること間違いありません。

実際、一人で来店されるお客様も多く、このBARで、知らないお客様同士が知り合いになっていくのは珍しいことではないのだとか。静岡で活躍する大道芸人も多く訪れ、運がよければ逢えるかもしれません。

営業日が、月に2回しかないワケ



「あそVIVA!劇場」のBAR営業は、月に第2、第4の水曜日だけ。12月は14日と、28日。
どうしてそんなに営業日が少ないの!?と思われるでしょうが、現役大道芸人のお二人には、静岡はもちろん、全国から出演依頼が舞い込むので、静岡に不在な日も多く、なかなかBARを営業出来ないのです。

月2回のBAR営業の時は、劇場公演はしないというのが基本なのですが、「もっとあそVIVA!劇場の良さを知ってもらいたい」ということで、14日、28日は、急遽、劇場でミニライブを催すことに! 大道芸を知らない人も、間近で大道芸パフォーマンスを見ることが出来ます。

街中の大道芸と同じく、チップイン(投げ銭)スタイルで、どんな出し物があるかは、その日のお楽しみ。店は19時から営業ですが、混み始めるのが21時以降なので、お二人の手が空いていれば、ジャグリングやパントマイムの手解きをリクエストするのも大歓迎だそうです。

穴場のクリスマスイベント



今年のクリスマスは、23日が祝日なので、三連休の方も多いのではないでしょうか。そこで、穴場のクリスマスイベントをひとつ、ご紹介します。

静岡は大道芸の街。あまる氏は、もっと大道芸をみんなに知ってもらいたいと、人宿町の他の劇場や商店街の人々を巻き込んで、街中を劇空間に変える「劇・街ジャンクション」という試みを実行中です。

それが、12月23日に、ワシントンホテルプラザ前、七間町の歩道で行なわれます。当日は、13時から16時まで歩行者天国となり、通りに設えたテーブルに着くと、近隣のカフェなどから出前注文が出来ます。

特等席で、何が起こるかわからない異空間に迷い込んだ、未知なる出し物が見ることが出来るのです。言い換えるなら、その空間にいるあなたが、すでにエキストラとして出演者の一員になりえる。これこそが、街すべてを劇空間に変える「劇・街ジャンクション」なのです。

クリスマスで賑わう静岡の街中の、知る人ぞ知る、穴場のクリスマススポット。ほんのひととき、劇空間を体験し、そのあとは、七間町に並ぶお気に入りのカフェでゆっくりとコーヒーを楽しむ。夕闇が迫る頃、しっかりと防寒用のマフラーを巻き、ライトアップされた青葉シンボルロードの輝くイルミネーションの海を泳いで、クリスマス気分を満喫してはいかがでしょうか?

「あそVIVA!劇場」
〒420-0037
静岡県静岡市葵区人宿町一丁目4-6 ゴトービル2F

営業日 毎月第2、第4水曜日(19時~23時)
http://www.asovivatheater.com/




<ライター>

猫たぬき
時に、舞台の脚本を書くシナリオライター。趣味、主婦業。静岡に住み始めて十年以上経つのに未だ関西弁が抜けない生粋の関西人。いつまでも新鮮な目で静岡を見つめ、楽しくおもしろい記事を綴っていきたいと思います。

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