水は、料理・洗濯・お風呂など、日常的生活には欠かせない大切な資源です。それだけに、暮らしの質を左右する”水質”はできるだけ高いことが望まれます。

実は静岡県は、全国でもNo.1の水質を誇っており、水道水もおいしい地域として知られます。なぜ静岡県の水質が高いのか、その秘密をご紹介しましょう。

富士山を有する"みずのくに静岡"

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  • 平成25年に世界文化遺産に登録され、世界的な知名度となった富士山。高くそびえる雄大な景観に注目が集まりがちですが、「水の山」と呼ばれることもある、水源が豊富な山でもあります。
  • 富士山は今まで数度の噴火を繰り返したことで、溶岩や噴出物を積もらせて独特の地質を形成しました。そこに雨や雪といった水分が浸み込むと、ろ過されたキレイな地下水となって、次々に麓へ湧き出るといわれています。
  • 静岡県はこの地下水を、県内の水道事業に活用しています。たとえば、県内の水道水のうち、地下水を水源とするのは約54%だとされ、これは全国平均より2倍近く高い数字です。

一級河川の水質日本一の清流"安倍川"

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  • 静岡県静岡市を流れる一級河川の安倍川は、平成26年に国土交通省が発表した『平成25年全国一級河川の水質現況』において、全国でもっとも水質が高い河川に選ばれました。
  • この評価項目となったBOD値(平均水質)は、なんと0.5mg/?を記録。BOD値は、水質評価によく用いられる指標で、最高ランクのAAを満たすには1.0mg/?以下という基準値をクリアしなければなりません。つまり、安倍川の水質はさらにその上だということを意味します。
  • 安倍川の水は、県内の上水道用水としてはもちろん、発電用水や工業用水などにも使われます。静岡県の水道水が"おいしい"といわれるのは、富士山や安倍川といった質の高い水源があるからなのです。

水質がよい地域は、生活するにもふさわしい!?

  • 各家庭に供給される水質が高ければ、ミネラルウォーターを購入する必要もなくなりますし、水が味を左右するとされる毎日の料理もおいしく作れます。浄水器などを使わずとも、不便のない豊かな暮らしを送れるようになるでしょう。
  • また川の水質がよいと、休日には川で遊んだり泳いだりできます。たとえば、静岡県内には安倍川のほかに、「藁科川」「富士川」「柿田川」といった水質の高い河川がありますが、これらは平成25年に国土交通省が発表した『泳ぎたいと思うきれいな川』に選ばれるほどの評価を受けています。具体的には、「川の中や水際にゴミは見当たらない、もしくは気にならない」「水がにおわない」などの基準を満たしているのです。

まとめ

このように静岡県は、富士山の地下水や安倍川、藁科川といった高い水質を誇る資源を豊富に有する、水がキレイな地域です。美しい水は、暮らしやすさを求める方にはぜひともおさえてほしいポイント。そういった面で、静岡県は健やかに暮らしやすい環境が整っている県といえるのではないでしょうか。